CODE128

世界には、100種類ほどのバーコードの種類があるといわれていますが、その中から、CODE128について紹介します。

CODE128とは

CODE128は、1981年コンピュータアイデンティックス社(アメリカ)によって開発されたバーコードです。
このCODE128は、アスキーコード128文字(数字、アルファベット大文字/小文字、記号、制御コード)全てをバーコード化することができます。
つまり、コンピュータのキーボードから打てる文字(漢字、ひらがな、カタカナ以外)を全て表すことができるため、コンピュータと非常に相性のよいバーコードであるといえます。

CODE128の構成

基本構成は以下の通りです。

CODE128の構成
  • バーのサイズは4段階に分かれています。
  • 3本のバーと3本のスペースで1文字を表します(計6本)。
  • スタートキャラクタは、“CODE-A”“CODE-B”“CODE-C”の3種類があり、どれを使うかによりそれ以後表すことができる文字が異なります(「キャラクタ構成について」の項目のキャラクタ構成表を参照。例えば、CODE-Aを使用した場合は、CODE-A列に書かれている文字を表すことができる)。
CODE128の構成
  • CODE-Cを使うと、1つのバーパターンで2桁の数字を表すことができるので、非常に情報密度が高くなります。
  • コードセットキャラクタ(CODE-A,CODE-B,CODE-C)を使うと、スタートキャラクタがCODE-Aであっても、途中からCODE-B列の文字またはCODE-C列の文字に変更することができます。
  • “SHIFT”は、SHIFTが登場した次の1文字のみを次の列(A→B、B→C、C→A)の文字に変更できます(コンピュータのSHIFTキーと同じようなもの)。
  • チェックデジットとしては、「モジュラス103」が使用されます。

CODE128の特徴

  • アスキーコード128文字を全てバーコード化できます([ESC][STX][ETX][CR][LF]などの制御コードもコード化できる)。
  • スタートキャラクタがCODE-Cの場合は、1つのバーパターンで2桁の数字を表すことができるので、非常に効率のよいバー構成になります。桁数が12桁以上の場合は、ITFよりも小さなサイズにすることができます。
  • バーのサイズが4種類あるので、使用するプリンタに高い印字精度が必要です。
    つまり、ドットインパクトプリンタ、FA用インクジェットプリンタ、段ボールへのフレキソ印刷には向きません。

キャラクタ構成について

数値 CODE
A
CODE
B
CODE
C
バーのパターン
0 SP SP 0 バーのパターン
1 ! ! 1 バーのパターン
2 " " 2 バーのパターン
3 # # 3 バーのパターン
4 $ $ 4 バーのパターン
5 % % 5 バーのパターン
6 & & 6 バーのパターン
7 ' ' 7 バーのパターン
8 ( ( 8 バーのパターン
9 ) ) 9 バーのパターン
10 10 バーのパターン
11 + + 11 バーのパターン
12 , , 12 バーのパターン
13 - - 13 バーのパターン
14 . . 14 バーのパターン
15 / / 15 バーのパターン
16 0 0 16 バーのパターン
17 1 1 17 バーのパターン
18 2 2 18 バーのパターン
19 3 3 19 バーのパターン
20 4 4 20 バーのパターン
21 5 5 21 バーのパターン
22 6 6 22 バーのパターン
23 7 7 23 バーのパターン
24 8 8 24 バーのパターン
25 9 9 25 バーのパターン
26 26 バーのパターン
27 ; ; 27 バーのパターン
28 < < 28 バーのパターン
29 = = 29 バーのパターン
30 > > 30 バーのパターン
31 ? ? 31 バーのパターン
32 @ @ 32 バーのパターン
33 A A 33 バーのパターン
34 B B 34 バーのパターン
35 C C 35 バーのパターン
36 D D 36 バーのパターン
37 E E 37 バーのパターン
38 F F 38 バーのパターン
39 G G 39 バーのパターン
40 H H 40 バーのパターン
41 I I 41 バーのパターン
42 J J 42 バーのパターン
43 K K 43 バーのパターン
44 L L 44 バーのパターン
45 M M 45 バーのパターン
46 N N 46 バーのパターン
47 O O 47 バーのパターン
48 P P 48 バーのパターン
49 Q Q 49 バーのパターン
50 R R 50 バーのパターン
51 S S 51 バーのパターン
52 T T 52 バーのパターン
53 U U 53 バーのパターン
54 V V 54 バーのパターン
55 W W 55 バーのパターン
56 X X 56 バーのパターン
57 Y Y 57 バーのパターン
58 Z Z 58 バーのパターン
59 [ [ 59 バーのパターン
60 \ \ 60 バーのパターン
61 ] ] 61 バーのパターン
62 ^ ^ 62 バーのパターン
63 _ _ 63 バーのパターン
64 NUL 64 バーのパターン
65 SOH a 65 バーのパターン
66 STX b 66 バーのパターン
67 ETX c 67 バーのパターン
68 EOT d 68 バーのパターン
69 ENQ e 69 バーのパターン
70 ACK f 70 バーのパターン
71 BEL g 71 バーのパターン
72 BS h 72 バーのパターン
73 HT i 73 バーのパターン
74 LF j 74 バーのパターン
75 VT k 75 バーのパターン
76 FF l 76 バーのパターン
77 CR m 77 バーのパターン
78 SO n 78 バーのパターン
79 SI o 79 バーのパターン
80 DLE p 80 バーのパターン
81 DC1 q 81 バーのパターン
82 DC2 r 82 バーのパターン
83 DC3 s 83 バーのパターン
84 DC4 t 84 バーのパターン
85 NAK u 85 バーのパターン
86 SYN v 86 バーのパターン
87 ETB w 87 バーのパターン
88 CAN x 88 バーのパターン
89 EM y 89 バーのパターン
90 SUB z 90 バーのパターン
91 ESC { 91 バーのパターン
92 FS 92 バーのパターン
93 GS } 93 バーのパターン
94 RS 94 バーのパターン
95 US DEL 95 バーのパターン
96 FNC 3 FNC 3 96 バーのパターン
97 FNC 2 FNC 2 97 バーのパターン
98 SHIFT SHIFT 98 バーのパターン
99 CODE C CODE C 99 バーのパターン
100 CODE B FNC 4 CODE B バーのパターン
101 FNC 4 CODE A CODE A バーのパターン
102 FNC 1 FNC 1 FNC 1 バーのパターン
103 START(CODE A) バーのパターン
104 START(CODE B) バーのパターン
105 START(CODE C) バーのパターン
STOP バーのパターン

物流業界での利用例(在庫状況の把握)

日々入荷と出荷を繰り返す倉庫の商品の在庫は、常に把握しておく必要があります。把握がモレていると、入荷が過剰となり格納する場所がなくなったり、出荷すべき商品が不足したりする可能性があります。
バーコードを活用すると、在庫状況をリアルタイムに把握することができるため、このような問題を解消することができます。ここでは、データベースへの商品の登録方法と入・出荷時の操作、在庫把握の事例を紹介します。

CODE128と物流業界

CODE128は、情報を高密度に記録することができるため、バーコードの小型化が可能です。他のバーコードでは作成不可能な小さなスペースに印刷することができるため、物流業界では多く利用されています。他にもCODE128は、EDIを組み合わせて発注から請求や支払いまでを可能にした統合システムのバーコードとしても注目されています。

在庫の登録

すべての商品にコードを付けてコンピュータに登録し、商品データベースを作成します。そして、すべての商品にバーコードを発行し読み取ります。これにより、商品の種類と数が商品データベースに登録でき、どの商品が何個あるかがわかるようになります。

在庫の登録

集計や商品マスターの作成は、コンピュータ上のプログラムが処理します。そして、人間は集計と商品マスターを合わせた表示(帳票)として見ることができます。これにより、現時点での在庫を把握することができます。

在庫状況の把握

出荷するときは、商品のバーコードを読み取り、数量を入力します。コンピュータに入力するときに「出荷データ」と指定すると、コンピュータは出荷した商品を在庫から差し引きます。また、入荷した場合は商品のバーコードを読み取って数量を入力し、データをコンピュータに入力するときに「入荷データ」と指定すると、コンピュータは入荷した商品を在庫に追加します。これによって、在庫表は常に更新されるので、最新の在庫状況を把握することができます。

バーコードを使うメリット

手書きや手入力によるミスがないばかりでなく、常に最新の在庫状況が把握できるので、在庫の問い合わせに対して即座に正確な回答を出すことができます。また、そのすべての操作が簡単なので、作業に不慣れな人でも安心して在庫管理を行うことができます。

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