インドネシア編
出張中に体調を崩さないために守るべき「水のルール」
「旅行者下痢症」という言葉をご存知ですか?海外滞在中に最もかかりやい病気で、約1ヶ月の途上国滞在では発病率が20-60%もあるそうです。
多くの方が、軽度で数日後には完治するものの、なかには寝込んだり、旅程を変更しなければならないケースもあります。
インドネシア在住4年の女性は、「子どもがお風呂のお湯を飲んでしまい、ひどい嘔吐と下痢になり、脱水症状で、数日間入院した。」と話していました。
下痢の原因は、食事や気候の変化、ストレスもありますが、多くは病原体(細菌、寄生虫、ウィルス)により発症します。
この病気にかからないための第1の予防は「水」。水について注意すべき具体的なポイントを4つ紹介します。
ポイント(1)飲料水はもちろんミネラルウォーター
インドネシアの水道は、井戸から水を引いていたり、浄水場からの水でも水道管が汚れていたりしているため、蛇口から赤茶色の水が出てくることがあります。
現地の方々も水道水を直接飲むことはしません。水道水を沸騰させてから飲んでいます。
飲料水用のミネラルウォーターはスーパーでもコンビニでも安く買えますが、値段もブランドも色々です。ポピュラーなのは「AQUA(アクア)」という商品。インドネシアでは、ミネラルウォーターのことを「アクア」と呼ぶことからも、その信頼度がうかがえます。安いミネラルウォーターは、クオリティが保障されないのでご注意ください。
また、ペットボトルのミネラルウォーターを開けて飲んだら、早目に飲みきりましょう。暑い国では、すぐに雑菌が繁殖します。
ポイント(2)うがいもミネラルウォーターで
「歯磨きをした時のうがいの水はどうしていますか?」とインドネシア在住の日本人に聞くと、「飲み込まないから水道水でやっている」「もちろんアクア」と2パターンに分かれます。
住んでいると慣れてくるものですが、出張中にお腹をこわさないためには、うがいもミネラルウォーターを使用しましょう
ポイント(3)氷も断ろう
屋台や小さなレストランはもちろん、ホテルや大きなレストランでもジュースやウイスキーの氷には要注意。氷は煮沸した水道水を使用していることが多いので、氷抜きドリンクを頼む方が安心です。一流ホテル以外では、瓶や缶入りのジュースやお酒を注文しましょう。
氷を抜いてもらう時は、「tidak usah es」(ティダウサッ エス)「氷はいりません」と伝えます。屋台のかき氷もおいしそうですが、やめておきましょう。
ポイント(4)サラダやカットフルーツにも要注意
生野菜のサラダなども、水道水で洗われていることが多いので注意が必要です。インドネシアには、野菜を炒めたりゆでたりした料理がたくさんあるので加熱したものを選ぶようにしましょう。また、果物もカットフルーツではなく、ランブータンやバナナなど皮を自分でむいて食べるものが安心です。
必要以上に神経質にならなくてもよいのでしょうが、暑い国インドネシアではただでさえ体調を崩しやすいものです。出張を成功させるためにも「水」には気をつけましょう。