タイ編
タイの政治情勢と現地での最新情報の入手法
タイは「微笑みの国」と呼ばれるほど、笑顔の絶えない温厚でのんびりとした気質の人が多い国。
諸外国の中でも比較的治安が良く、海外旅行先ランキングでは、毎年トップ10に入るほど多くの渡航者が訪れています。
しかし、その反面では政治的混乱が続いており2006年、2014年には軍事クーデターが勃発。現在でも、年に1度はデモやテロが起こっていることも忘れてはいけません。
今回は、滞在中の注意事項や情報入手の方法についてまとめました。
危険な場所には近づかないこと
タイのテロ事件の多くは、イスラム過激派の独立運動によるもので深南部と呼ばれるマレーシア国境付近の三県(パッターニー県・ヤラー県・ナラーティワート県)を中心に勃発しています。
しかし、2015年には、首都バンコクでも外国人観光客を含む死傷者を出す爆弾事件が発生。そこで、滞在時にまず気を付けたいのは「できる限り危険から身を遠ざけること」です。
- 人が多く集まる場所、ガラス張りの建物などの近くは注意して歩く
- 夜間や深夜の外出は極力避ける
(クーデターの際には、タイ全土に夜間外出禁止令が発令) - セキュリティのしっかりしたホテルを選ぶ
- 大きな荷物、不自然に厚着をしている人物に注意する
これらを意識するだけでも、大きな予防策となります。
大切なのは「最新の情報」を得ること
タイに限ったことではありませんが、政治情勢や治安は常に変化をしているもの。ガイドブックや古い情報サイトなどではなく、現地発信の最新情報を入手するようにしましょう。
在タイ日本国大使館のホームページからメールマガジンの登録をしておくと緊急時などに大使館からのお知らせを受信することができます。
また、状況に応じて、外務省から在留邦人に向けた情報発信が行われることがあります。万が一、滞在中に治安や情勢が不安定になった場合にはNHKテレビ国際放送、NHK短波ラジオ国際放送をこまめにチェックするようにしましょう。
トラブルに備えての準備と、とるべき行動は?
タイ滞在中に予期せぬ騒乱などに巻き込まれてしまった場合はまず、大使館に連絡をしましょう。
また、パスポートは最も重要な身元証明書であると同時に不慮の事態に、滞在国政府に保護と援助を依頼する「公文書」でもあります。原本は盗難や紛失の恐れがあるため、コピーを常に携帯しておくと安心です。
そして、いざという時に助け合ったり情報交換できるのは信頼できる現地の人や、長期滞在をしている日本人。身近な人と日頃からコミュニケーションをとって、良い関係を築くことも大切です。
いかがでしたか?
多くの日本企業が進出をしているタイ。従来は穏やかで過ごしやすい国ですが、近年は不安定な情勢が続いているのも事実。出張や長期滞在で訪れる際は、万が一の心構えと最新の情報収集は忘れないようにしましょう。