地球温暖化対策と気候変動対策に立ち向かう
電気自動車(EV)シフトで変わる製造業(2/2)
- 分類:
- 電気自動車
そもそも「電気自動車(EV)」とは?
今後、増加していくことが予測される「電気自動車(EV)」ですが、ハイブリッドカー(HV:Hybrid Vehicle)やプラグインハイブリッドカー(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)などもあり、少し分かりづらいところがあります。そのほか、バッテリー走行距離がガソリン走行距離よりも長く、中〜大容量バッテリーと小型ガソリンエンジン&タンクを搭載した「レンジエクステンダー(REXまたはBEVx)」というジャンルも登場しています。
世界各国で普及を目指しているのは、大容量バッテリーに充電した電力で動く「バッテリー式電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)」です。ちなみに一般的なガソリンで走る自動車は、「内燃機関自動車(ICEV:Internal-Combustion Engine Vehicle)」と呼ばれます。
さまざまな自動車がありますが、ガソリンをまったく使わず、CO2排出ゼロなのは「バッテリー式電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)」だけです。厳密には、FCV(燃料電池車)などもありますが、今回は電気自動車(EV)ということで除外しています。 FCV(燃料電池車)は、別の機会に詳しく紹介したいと思います。
電動モーターの普及
ガソリン車・ディーゼル車のほか、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車など、エンジンを持つ自動車から電気自動車(EV)にシフトすることで、車の動力源はガソリンから電気に置き換わります。そのため、電動モーターがエンジンと同じ役割を担い、さらにはウィンドウの開閉などあらゆる機構を動かすことになります。
こちらでは電気自動車(EV)にとって重要な電動モーターの搭載例をご紹介します。
電動パワーステアリング
運転者のステアリングを回す力を軽くするパワーステアリングは、燃費向上を背景に従来の油圧式から電動式への切り替わりが進んでいます。
また電動式になることで、走行レーンに車が収まるように自動で制御するレーンキープアシストを実現できます。
インホイールモーター
インホイールモーターは車輪の駆動部近くに搭載されたモーターです。駆動力をホイールに直接伝えることができるため、従来の ドライブシャフトなどを介することによるエネルギー損失がありません。また、これらの機械部品が不要になる分、車両を軽量化でき、 燃費向上にもつながります。
パワーウィンドウモーター
車の各種ウィンドウを開閉するためのモーターです。ドアの窓だけでなく、ダッシュボードやセンターコンソール(運転席と助手席の間にある制御盤)にも広がっています。挟み込み防止のための安全装置も搭載されていることが一般的です。
電動モーターを製造する上で必須となる
トレーサビリティ印字
これらの各種電動モーターには、製造現場においてトレーサビリティのための印字がおこなわれています。
世の中に製品が出回った後に製造履歴を把握するための印字だけでなく、製造工程内における効率化向上のための工程管理用の印字まで多岐にわたり、製品に直接鮮明に印字する手法としてレーザーマーキングが普及しています。
そこで、今回は電動モーターのどんな部品にどんなマーキングがされているのか、資料にまとめました。
電気自動車・ハイブリッド車の製造にかかわる方、ぜひご覧ください。
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