1人または少数の作業者でチームを組み、「セル」と呼ばれるラインを構成し、製品の組立工程を完成まで受け持つ生産方式です。多くは「U字」や「二の字」の形をしたラインで生産し、必要な工具は手の届く範囲に設置します。1人の作業者で製品を完成させる場合もあり、この場合、作業台を屋台に見立てて「1人屋台生産方式」とも呼ばれます。
多品種少量生産に向いており、生産変動への適応力も高く、仕掛かり在庫の圧縮にも適しています。各セルが独立して生産するため、他のセルが遅れてもその影響を受けません。
1人当たりの作業範囲が広いため、作業者には多能工(マルチスキル)が必要です。一時、多能工の減少から衰退したセル生産方式ですが、市場の成熟に伴うニーズの多様化に対応するため、近年再び注目されつつあります。