細長い部材や薄い部材に上から荷重を加えた際、ある一定の荷重を超えると急に部材にたわみが生じる現象を、座屈といいます。
座屈には、「弾性座屈(オイラー座屈)」「非弾性座屈」「横座屈」「局部座屈」があり、座屈を引き起こす荷重の大きさを「座屈荷重」といい、座屈したときに部材にかかる応力を「座屈応力」といいます。
弾性座屈は、加える力が大きくなっても部材の特性が弾性範囲内にあって初期状態を維持することをいい、反対に、部材の特性が弾性範囲を超えて初期状態から変化することを、非弾性座屈といいます。
また、部材が曲がってねじれることにより、横方向にはらみ出すように変形することを、横座屈といい、局部座屈は、部材の一部分が局部的に膨らんだりへこんだりすることで、薄い部材で起こる場合が多い座屈です。高速道路やビル、堤防などの構造物において座屈が想定される場合は、あらかじめ「座屈が生じやすい箇所に補強材を追加する」「剛性の高い部材を採用する」「断面二次モーメントを大きくする」などといった対応が必要になります。
座屈は、オイラーの公式を使って計算することができます。オイラーの公式は、以下のとおりです。
Pcr=π2×E×I/Lk2
Pcr:座屈荷重(座屈耐力)
E:ヤング係数
I:断面二次モーメント
Lk:座屈長さ
Lk=α×L
α:境界条件に応じた係数
L:支点間距離
単位はN、またはkNです。
キーエンス インライン3次元検査 ボトル缶の座屈検査(凹み検査)
https://www.keyence.co.jp/ss/products/vision/inline-inspection/example/food/cans.jsp