実践・導入編
「TBM(Time Based Maintenance)」とは、故障の有無に関係なく定期的にメンテナンスを実施する考え方を意味します。類義語として「予防保全」が挙げられます。
故障後にメンテナンスを行う「事後保全(RM:Reactive Maintenance)」に対し、TBMでは一定の間隔でメンテナンスし対象の部品を交換します。これにより、故障による設備稼働率の低下や計画外の操業停止を回避し、設備の耐用年数延長の実現を図ります。
一方で、TBMはまだ故障していない機器や設備、それらの部品に対しても点検・補修を行うため、メンテナンスのコストがかさむ傾向があります。定めた時期に定めた箇所を全て点検するため、設備を定期的に一時停止しなければならないという問題もあります。この問題を解消するため、センシング技術とそのデータを活用するIoT技術を駆使した、次世代メンテナンス体制であるCBM(Condition Based Maintenance)が注目されています。