日本が生んだ世界消費量、“1,036億食”の食料品!
いまや日本のみならず、世界中で食されるインスタントラーメン。2018年に世界で消費量は、約1,036億食にのぼります。 この数値は世界人口 およそ75億人(2017年時点)の13倍に相当し、全世界で1日あたり約2.8億食が消費されている計算。いまこの瞬間も、世界のどこかで消費されているインスタントラーメンは、もはや「世界食」と言ってしまっても過言ではありません。
インスタントラーメンの年間消費量は、1位は中国で402億5千食と圧倒的。次いで2位がインドネシアの125億4千食、3位はインドで60億6千食と続き、我が国はベスト3に一歩及ばず57億8千食で4位でした。なお、年間消費量トップ15ヵ国のうち、なんと10ヵ国はアジアの国々が並び、消費量は世界全体の8割近くを占めます。アジア以外では、アメリカ、ロシア、ブラジル、ナイジェリア、メキシコがランクインしました。
このように世界中で食べられていることから、各国の食文化や宗教に合ったフレーバーが開発されています。とくにアジア各国はインスタントラーメンの市場を牽引していることもあって、その国ならではのインスタントラーメンを販売。海外旅行で訪れた際には、現地の味をインスタントラーメンで体験してみるのも旅の醍醐味ではないでしょうか。
また、1人あたりの年間消費量1位は韓国の74.6食で、2位はベトナムの53.9食、そして3位にはネパールが53.0食と他国との消費量に大きな差をつけています。韓国では飲食店や屋台でもインスタントラーメンが出てくるほど、生活に浸透しているとのこと。韓国土産に辛いラーメンを貰った経験がある方も、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
インスタントラーメンが誕生したのは、1958年の日本。発売当時から「魔法のラーメン」として爆発的にヒットしました。その後、日本国内でのインスタントラーメンの年間生産数は増加し続け、2018年には約57億2,300万食に達しました。
日本で発明され、世界中で認められたインスタントラーメンは、活躍の場を宇宙にまで広げました。2005年、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が開発に参加したインスタントラーメンが、初の「宇宙食ラーメン」としてスペースシャトルに搭載されました。無重力状態でも食べやすいようスープにとろみをつけ、約70℃で湯戻りするなど宇宙仕様にカスタマイズ。それが高齢者にも食べやすく、非常用食品としても有効と評価され、新たな需要が期待されているそうです。
かつて「魔法のラーメン」と呼ばれ、新たな技術と工夫でいまも進化し続けるインスタントラーメン。次はどんな「魔法」で世界を魅了してくれるか楽しみですね。
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