機械的性質よみ:きかいてきせいしつ

機械的性質とは、金属材料の力学的な特性の総称で、機械特性ともいわれます。

代表的なものに、引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬さ、衝撃値などがあります。これらは、金属材料を使って加工を行う際に重要視される性質で、外部から力を加え、そのときにどのような反応を示すかを数値によって表します。

引張強さは、材料の引張力に対する最大強度を表します。
単位は、N/mm2、Pa、MPa、kN/m2です。
降伏点は、材料が弾性領域から塑性領域に移行するときの強度を表します。
単位は、N/mm2、Pa、MPaが一般的です。
伸びは、材料に引張力を加えた際の材料の変形量、または元の長さに対する変形量との比率を表し、伸びやすい材料ほど変形しやすい、エネルギーを吸収できる材料となります。絞りは、材料の厚み方向の伸びやすさを表し、値が大きいほど性能の高い材料となります。硬さは、材料の変形のしにくさや傷つきにくさを表し、多くは「ビッカーズ硬さ」の値で示されます。また、硬さと引張強さは比例し、引張強さが大きく、硬さが小さい(軟らかい)ものが良い材料となります。衝撃値は、衝撃力に対する材料の抵抗、じん性 (粘り強さ) やぜい性 (もろさ) を表します。金属材料の耐衝撃性を調べるために欠かせない値で、「シャルピー衝撃値」ともいいます。値が大きいほど打撃を吸収できるため、衝撃に強い材料ということになります。シャルピー衝撃値は、シャルピー衝撃試験機を使って計測します。

材料となる金属の種類によって耐久性や加工性が変化するため、機械的性質は金属材料を選ぶための判断基準の一つとなっています。

キーエンス マイクロスコープ拡大解析事例 金属組織の観察方法と観察・計測の合理化

https://www.keyence.co.jp/ss/products/microscope/vhx-casestudy/automobile/metallographic-structure.jsp

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