輪ゴム・Oリングの測定(2/2)
- 分類:
- 難易度の高い寸法測定
内径・外形の測定では、一般的にはノギスやマイクロメータなどを使用します。しかし、柔らかくて形状が不安定な輪ゴム・Oリングの場合、測定器で負荷がかからない(つぶれない/広がらない)ように測定してもミクロン単位でみれば必ず誤差が生じます。硬い素材でも真円は不可能なので、測定箇所によって必ず誤差は発生するもの。それが変形しやすいゴム製品ともなれば、誤差が大きくなることは想像に難しくないでしょう。
さらにノギスやマイクロメータによる測定は経験によって結果が左右されやすいので、輪ゴム・Oリングの真値を測定することは不可能と言ってもよいでしょう。ノギスで数カ所測定し、平均値を出すことである程度の精度は出せますが、高い要求精度を満たすことは困難です。
または指輪などの測定に使われるリングゲージ棒にゴムやOリングを通して測定するケースもありますが、やはり伸びて変形してしまうので正確な内径・外径を知ることは難しいもの。引っ張って伸びが発生すれば、正確な周囲長を測ることもできません。
ノギスやリングゲージなどの接触式測定では、正確な内径・外形・周囲長を測定することは困難です。より高精度な測定を実現するためには、対象物に光りを当てて輪郭を測定する「投影機」、またCCDカメラで撮像して自動測定する「CNC画像測定器」などの非接触式測定器が有効です。これらの非接触式測定器であれば、変形を抑えて正確に測定が可能です。
投影機であれば正確に内径や外形、周囲長を測定することができます。しかし、それぞれを個別に測定する必要があるので手間も時間もかかります。また、内径や外径から計算式によって周囲長を算出することも可能ですが、真円でないと正確な数値が得られないケースもあります。さらに測定前の原点出しや位置決めの手間も忘れてはいけません。
伸びたり縮んだり、変形するので正確な寸法測定が難しい輪ゴムやOリングなどのゴム製品。そんなゴム製品を正確かつスピーディに測定したい方におすすめなのがキーエンスの画像寸法測定器IMシリーズです。
画像寸法測定器IMシリーズであれば、輪ゴムやOリングを測定ステージに置くだけで、自動的に原点出しや位置決めが完了。輪ゴムのような形状が安定しないものでも誤差なく周囲長を測定し、瞬時に外形・内径を算出します。非接触による測定ですので伸縮による誤差の心配がなく、誰が操作しても安定した測定が可能です。
形状が安定しない、柔らかい製品も正確に測ることができる測定器
測定値は自動的に保存されるので統計データもすぐに取り出せ、測定値の傾向やばらつきなどもすぐに確認できます。そのため検査結果をすぐにフィードバックでき、品質管理にも役立ちます。ゴム製品をはじめ、柔らかいもの、変形しやすいものの測定でお悩みの方は、ぜひ一度ご検討ください。以下から詳細な情報やダウンロード資料を入手することができます。