画像素子
画像素子のしくみ
デジタル顕微鏡は人間の目の代わりに、画像素子と呼ばれるセンサーを使います。
光の強弱を電気信号に変換する小さな「目」を碁盤状にたくさんならべたもので“電子の目”といえます。
レンズから入ってきた光を半導体素子である画像素子によってデジタルデータに変換し、最終画像の構成データとして出力します。
画像素子は、シリコンウエハ上に形成されます。表面には、フォトダイオード並べられていて、この数が総画素数となります。
画像素子に光が当たるとフォトンのエネルギーにより発生した電子と正孔対を光電変換し、転送電極によって電荷を移動させデータとして読み取ります。
フォトダイオードは特定の色だけを読み取るものではないので、色情報についてはカラーフィルタもしくはプリズムと組み合わせて再現します。
色情報を取得する方法は、赤(R)、緑(G)、青(B)の原色フィルタを使う原色方式と、シアン(C)、マゼンダ(M)、黄色(Y)、緑(G)4色のフィルタを使って得た画像から、演算によりRGBを組み合わせた画像を作る補色フィルタ方式に分類されます。
一般に、原色フィルタの方が暗くなりますが、彩度が高く、対象物の色を忠実に再現できます。
これを「色再現性が良い」といいます。
画像素子のしくみとカラーフィルタ
画像素子の画素数
画像素子の画素数表記には、総画素数、有効画素数、実効画素数があります。
総画素数:画像素子の周辺には実際には映像を出力しないが明るさや色の基準となる画像が配置されています。
総画素数とはそれらの画素を全て含んだ画素数をいいます。
有効画素数:画像素子は、1つの画素とそのまわりの画素を比較して色を決めています。
周辺部には、自ら映像を出力しないが色を決めるにあたって活用されている画素があります。この色の参照となる画素を含んだ画素数を有効画素といいます。
実効画素数:実際に映像を出力している画素数をいいます。
デジタル画像の再現
デジタル顕微鏡では、レンズで結んだ像を画像素子でデジタル信号に変換します。
デジタル信号は演算を経て画像として再現され、モニタ上に表示されます。
デジタル画像再現のしくみ
デジタル画像の性能( 解像度と色分解能)
デジタル画像の性能を示すものに、「画面解像度」と「色分解能」があります。
画面解像度は、1枚の画像がいくつの画素から構成されるかを表し、水平方向の分解能力がわかります。解像度が高い方がより細かな領域を表現することができます。
色分解能は、デジタル画像のそれそれの画素がどれだけ微妙な明るさや色合いの違いを表現できるかを表します。