成形条件管理:
バリの原因、金型のひずみ検査
射出成形では、樹脂(プラスチック)が充填されるとき、金型の内部に200〜500kg/cm2という圧力がかかります。この加圧が繰り返されることで、金型の変形やわずかな開きが発生します。雌雄の金型が合わさる分割線にわずかな隙間が生じ、樹脂がはみ出すことで「バリ」が発生します。
課題:バリの原因、保圧による金型ひずみが心配
金型内に充填された樹脂は冷却時に収縮するため、収縮分を補う樹脂を充填(保圧)します。しかし、「保圧」を繰り返すことで、金型のひずみや、それによるバリ発生の原因となる場合があります。こうした不良発生を防止するには、金型の状態を高い精度で把握する必要があります。
解決:高精度な変位測定で金型のひずみを検査
高精度接触式変位センサ「GT2シリーズ」は、1μmの精度での変位測定が可能です。「GT2シリーズ」を金型の4隅に設置し、金型の変位を測定します。型締めの前と後で4隅の変位に差やバラつきがないか確認します。
このように金型の変位を高精度に測定することで、バリの原因となる金型のひずみ・開きがないかを把握することができます。また、「GT2シリーズ」は、接触式センサでありながら、摺動回数2億回以上という高耐久性・長寿命を実現。長期に渡って高精度な測定が可能です。