ブロー成形:
パリソンやプリフォームの温度管理
ブロー成形は方法により、材料形態が異なります。
「押出しブロー(ダイレクトブロー)成形」はで、ブロー工程用材料となる、円筒状に押出し成形した「パリソン(ホットパリソン)」。一方、「射出延伸(2軸延伸)ブロー成形」では、ブロー成形用材料として、別工程であらかじめ射出成形した中間成形品「プリフォーム(コールドパリソン)」を用います。
ともに圧縮空気を吹き込むブロー工程では、樹脂(プラスチック)材料の温度が適正であることが重要です。
課題:樹脂の温度を管理し、成形不良を防止したい
ブロー成形では、材料の温度管理が特に重要です。
「パリソン(ホットパリソン)」を押出し成形する際、温度が高すぎると 「ドローダウン」により、成形品の肉厚の不均一を招きます。
「プリフォーム(コールドパリソン)」でも、やわらかくなるまで再加熱した後、適正な温度を維持していないと、肉厚が不均一になります。こうしたブロー成形ならではの欠陥・不良を防ぐには、ブロー工程前の樹脂温度の精緻な管理が極めて重要です。
解決:放射温度センサで樹脂の温度を非接触計測
放射温度センサ「FTシリーズ」は、対象物が放射する赤外線をセンサで感知し、対象物の表面温度を非接触で計測します。やわらかくなった材料と一定距離が保てるため、接触によるトラブルがありません。
また、「FTシリーズ」のセンサヘッドは中低温タイプで-50〜+500℃、高温タイプで-50〜+1350℃に対応するため、さまざまな樹脂成形工程で高精度な温度計測が可能です。