NW-7
世界には、100種類ほどのバーコードの種類があるといわれていますが、その中から、NW-7について紹介します。
NW-7とは
NW-7は1972年にモナークマーキング社によって開発された2of5に次ぐ比較的初期のバーコードです。
血液の管理用、宅配便の配送伝票、図書の管理、会員カード、書き留め郵便の管理用など、数字の連番印刷が必要なものに広く利用されています。
NW-7の構成
NW-7はNarrow(狭い)とWide(広い)の2種類の、4本のバーと3本のスペース(合計7本)で一つのキャラクタ(文字)を表わしますので、NW-7と呼ばれます。アメリカでは、CODABARと呼ばれます。
日本でもコーダバー(NW-7)という名称で規格化されています(JISX0506)。
基本的なバーの構成としては以下のようになります。
- 7本のバー、スペースで一つの文字(キャラクタ)を表わします。
- バーコードの始まりと終わりには、A,B,C,D(a,b,c,d)のいずれかが付けられます。(スタート/ストップキャラクタ)

A ---- A B ---- B A ---- C D ---- A
など、様々な組み合わせが可能です。
- キャラクタ間ギャップについては、CODE39と同じです。
NW-7のキャラクタ構成
表わすことのできるキャラクタは、数値(0 ~ 9)、アルファベット(A,B,C,D), 記号(- , $ , /, . , + )です。
キャラクタ | バーのパターン |
---|---|
0 | ![]() |
1 | ![]() |
2 | ![]() |
3 | ![]() |
4 | ![]() |
5 | ![]() |
6 | ![]() |
7 | ![]() |
8 | ![]() |
9 | ![]() |
ー | ![]() |
$ | ![]() |
: | ![]() |
/ | ![]() |
. | ![]() |
+ | ![]() |
A | ![]() |
B | ![]() |
C | ![]() |
D | ![]() |
NW-7の特徴
ITFに比べ、桁落ちが少なく、CODE39に比べ、サイズが小さくなります。
ただし、NW-7も桁落ちが絶対に発生しないというわけではなく、(印字状態が悪い場合は)以下のように、比較的簡単に桁落ちを起こします。

あるスペースが1本だけ太ってしまうと、それがストップキャラクタに見えてしまい、桁落ちが発生してしまいます。
スタート・ストップキャラクタの使い分けができるため、様々な表現方法が可能です。
例えば、A ---- Aは定価、A ---- Cは特価、C ---- Cはバーゲン価格という使い方が可能です。
運送業での利用例(集荷~仕分け~配送サービスの向上)
集荷と仕分け、そして発送を可能な限り素早く行うことは、運送業にとって最も重要な課題です。また、これらの作業は正確でなければならず、かつ低コストでなければなりません。バーコードを活用することで、これらの課題を解決することができます。
送付元での活用
ドライバーが送り状のバーコードをハンディターミナルで読み取り、ハンディターミナルで配達先を指定すると、携帯プリンタからバーコードの付いたラベルが出てきます。このラベルには、配送する方面がバーコードで印字されています。
集配センターでの活用
ドライバーが集めた荷物は集配センターに送られます。集配センターでは、入荷した荷物を全国の集配センターに向けて仕分けます。仕分けにはコンベアやソーターなどが使われます。荷物に貼り付けられたバーコードを固定式のバーコードリーダが読み取り、全自動で仕分けます。仕分けた荷物は全国各地の集配センターに出荷されます。
全国各地の集配センターに到着した荷物は、コンベアに乗せられてバーコードが読み取られ、到着が確認されます。そして、集配範囲ごとに仕分けられ、担当するトラックによって送付先に届けられます。
配達完了の登録
送付先で荷物の配達が完了すると、ドライバーは荷物のバーコードをハンディターミナルで読み取り、配達の完了をシステムに登録します。
バーコードを使うメリット
集荷時に配送先のデータがバーコードで印字されるため、集荷と同時に仕分けの準備ができ、バーコードを使って仕分けの徹底した自動化が可能です。また、今、荷物がどこにあるのかも把握することができるため、届け先に正確な配達時刻を通知することができます。