2次元コード2次元コードの使用例

小物製品の管理に広く使用されているシンボル

代表例:DataMatrix、QRコード、VeriCode

電子部品や自動車部品、半導体、液晶など小さな部品または印字スペースが非常に小さな部品の製造履歴管理(トレーサビリティ)に必要な情報量は数十文字程度ですが、そのかわりにシンボルの小型化が求められます。したがって、マトリクス型2次元コードが最適で、DataMatrixやQRコード、VeriCodeが使用されています。
液晶業界でDataMatrixやVeriCodeが多く使われているほか、プリント基板や電子部品の製造工場ではDataMatrixやQRコードが多く使用されています。

入出荷明細書、EDIデータ付現品ラベルで広く使用されているシンボル

代表例:QRコード、PDF417

2次元コードの用途の一つは、物と情報の一体化です。データベースが構築されていない場合や、事前の入荷情報がない場合に、その品物を的確に知るためには、品物の情報が伝票や現品ラベルに印刷されていることが必要です。したがって、入出荷明細書やEDIメッセージを入れた現品ラベルに2次元コードは使用されています。
日本自動車工業会では、PDF417とQRコードを採用しています。

行政で広く使われるシンボル

代表例:PDF417

2次元コードは偽造防止に優れている利点をいかして、行政分野でも利用されています。日本では、PDF417が長野オリンピックの入場カードに使用されました。アメリカではPDF417が免許証やカードに多く使用されおり、顔写真をシンボル化することにより、極めて高いセキュリティを実現しています。また、東南アジア、中近東、アフリカ、南米等でも、パスポート、市民カード、ビザ、移民登録書、保険書、関税申告書、等においても偽造防止に優れたPDF417が広く使用されています。

仕分けや貨物追跡で広く使用されるシンボル

代表例:QRコード、MaxiCode

物流における自動高速仕分や貨物の追跡管理では、2次元コードが使用されています。ここでは、それほど多くの情報量を必要としませんが、その代わりに、読み取りが速いシンボルが要求されます。この条件に合ったシンボルは、MaxiCodeやQRコード等があります。

医薬品で広く使用されるシンボル

代表例:PDF417(合成シンボル)

「医療用医薬品新コード表示ガイドライン」では、特定生物由来製品、生物由来製品、及び注射薬について商品コード、有効期限、製造番号、数量を表記するよう規定しています。たとえば錠剤、カプセル剤であればPTPシートやバラ包装の瓶、注射剤であればアンプルやバイアルなどの調剤包装単位(製造販売業者が製造販売する最小の包装単位)ごとや、販売包装単位(卸売業者から医療機関等に販売される包装単位)ごとに表記されます。コードを印字するスペースの少ない調剤包装単位や販売包装単位では、商品コードをGS1 DataBar、製造番号や有効期限、数量などの変動する情報をMicroPDF417で表示しするように合成シンボルを使用しています。

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