リラクセーション試験
試験片を一定の温度に保持し、すみやかに規定の初期荷重(応力)を与えて全ひずみの状態にします。そのままの状態を保持し、時間の経過に伴う試験片の応力低下量を測定する試験です。
ここでは、リラクセーション試験の原理や特徴、リラクセーション曲線について説明します。
この試験での、時間とひずみ量の関係を示す曲線を「リラクセーション曲線」といいます。
「リラクセーション」とは、高温で負荷を与えられた金属材料の応力が、時間の経過とともに低下する現象です。火力発電プラントのボイラ・タービンや、石油化学プラントの圧力容器など大型高温機器に使われる材料では、リラクセーションによる応力低下量が大きな問題になります。
このように、長時間の使用に耐える設計上の限度を把握するためにリラクセーション試験は必要なのです。
計測の概要
リラクセーション試験は、高温状態で長時間にわたる計測が必要です。他の試験と異なり、破断までを試験とせず、一定時間における材料の状態を計測し続けます。しかし、計測中に異常があった場合は、すぐに対応しなければなりません。
- 得られるデータ
- 歪み量、膨張・縮小量、平面度、表面のひび割れなど