能力試験タイプ:釣合い試験
能力試験では、自動車・飛行機・船などのエンジンやモータの能力を試験します。
出力やトルク以外にも、駆動シャフトや駆動シャフトに取り付けられたギヤやホイールの振れなども試験します。
ここでは、釣合い試験について説明します。
試験の種類
静釣合い試験
1つの断面内の重心の偏りを測定する試験です。薄い円盤状の製品や回転速度が低い製品の試験に向いています。
∠F1=∠F2 F1=F2
動釣合い試験
回転軸の中心の傾きを測定する試験です。長い円筒状の製品や高速で回転する製品の試験に用います。
∠F1≠∠F2 F1≠F2
多面釣合い試験
長くてたわみやすい回転体に、3面以上の測定面を設けて行う試験です 。
高速で回転する製品では、静釣合い試験→動釣合い試験→多面釣合い試験の順で試験を行い、試験で重心の偏りが判明した場合は、都度重心の補正を行います。釣合い試験の試験機にはさまざまな種類がありますが、一般に軸受型釣合い試験機が用いられます。
計測の概要
駆動シャフトやギヤ、ホイールなど、回転体の振動やふれを計測します。
- 評価対象
- 回転する製品、タービン、DVDターンテーブル、ギヤ、フランジ、フライホイール、リングギア、ブレーキドラム、プーリ、ファン、ターボファン、プロペラファン、EVモータ、HVモータ、ブレーキディスク、ポリゴンミラーHDD用スピンドルモータ、クランク軸、ドライブシャフト、タイヤ、ホイールなど。
- 得られるデータ
- 回転する軸の偏心量、円盤の面ぶれ(最大値-最小値) 、振動量など