リスクと安全
リスク・安全の正確な意味は何でしょうか?ここでは、国際規格であるISO/IECガイド51:1999で定義されているリスクと安全について説明します。
リスクとは
「危害の発生確率およびその危害の程度の組み合わせ」と定義されています。
つまり、リスク = 危害のひどさ × 危害の発生確率といえます。
安全とは
「受容できないリスクがないこと」と定義されています。
言い換えると、安全な状態であっても「受容できるリスクは存在している」と言えます。
リスクの発生
リスクがあるということはどういうことでしょうか?
下図では次のような状況と位置づけることができます。
左の絵ではライオンという危険源がありますが、これだけでは危害の発生に結びつきません。右の絵ではそこに人がいることでライオンに襲われるという危害発生の可能性が生じます。この右の絵が「リスク」が存在する状態であり、「危険源」が存在することとは区別して理解する必要があります。
許容可能なリスク
安全とは「受容できないリスクがないこと」、つまり「受け入れ不可能なリスクがないこと」ですが、言い換えれば、リスクの大きさを「許容可能」まで低減すれば、安全な状態と言えます。