産業用ロボット・ロボットビジョン導入時に必見!
補助金のしくみ
ものづくりの現場では、少子高齢化によって労働人口が減少し、技術の伝承も難しくなっています。そこで注目を集めているのが産業用ロボットを活用した自動化です。自動車・自動車部品業界では、これまでも産業用ロボットが活用され、生産性向上に貢献してきました。近年は、ロボット技術の発展により、製造業からサービス業まで産業用ロボットの活用シーンが拡大しています。
近年の産業用ロボットは、省人化や生産性向上、品質向上に加え、センサ(カメラ)や画像処理システムの進化によって多品種・多工程にも対応できるように進化しています。このように多くのメリットがある産業用ロボットの導入ですが、ネックになるのが導入コストです。実際に製造現場にロボットを導入する場合、ロボット本体の費用のほか、周辺設備やメンテナンス、システム開発などのコストも考慮する必要があります。
そのため産業用ロボットを導入したいが手が出ないというケースも多いと思われます。そんな悩みを解決してくれるのがロボット導入を支援する「ものづくり補助金」や地域独自の補助金です。
ものづくり補助金
産業用ロボットの導入に利用可能な補助金として、中小企業庁が中小企業・小規模事業者を対象に実施している「ものづくり補助金」があります。正式名称は「ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金」といい、「もの補助」という俗称で呼ばれることもあります。
最新の情報は、全国中小企業団体中央会が「ものづくり補助金総合サイト」で発表する内容を必ずご確認ください。
地域ごとの補助金実績をチェック
国が実施している「ものづくり補助金」のほかに地方自治体などが公募しているロボット導入関連の補助金もあります。こちらでは、地域ごとで実施している補助金の一例をご紹介します。事業所の所在地によって受けられる補助金もありますので、ぜひご確認ください。
事例01 兵庫県「ロボット実用化・普及促進補助金」
兵庫県では、県内に事業所のある企業を対象にした「ロボット実用化・普及促進補助金」という補助金を過去に実施していました。ロボット開発・導入により、女性や高齢者にも活躍の場を広げることができるなど、従来の発想を広げたロボットの実用化・普及促進を目指す企業を対象に、ロボット・ロボットシステムやロボット周辺機器等の開発に関わる費用を支援する補助金です。公募はすでに終了しています。
【参考】(公財)新産業創造研究機構
事例02 神奈川県「ロボット導入支援補助金」
神奈川県では、さまざまなロボットが社会に溶け込む「ロボットと共生する社会」を実現していくため、「さがみロボット産業特区」で商品化したロボットを導入する方への補助を実施するという目的で「ロボット導入支援補助金」の公募を行っています。神奈川県内に事務所・事業所を有する事業者が対象です。募集はすでに終了しています。
【参考】神奈川県 ロボット導入支援補助金のご案内
今後の情報に注目!過去の補助金まとめ
「ものづくり補助金」や地方自治体の補助金のほか、過去には一般社団法人日本ロボット工業会が経済産業省からの補助金を受けて実施した「ロボット導入実証事業」、農林水産省が実施した「食品産業イノベーション推進事業」など、ロボット活用の支援を目的にした補助金制度がありました。
日本では、ものづくりやサービスの生産性向上、労働人口減少の解決を目的に、ロボットの活用や生産の自動化を推進しています。「ロボット導入実証事業」「食品産業イノベーション推進事業」などはすでに募集が終了していますが、「ものづくり補助金」のように再開したり、新たな産業用ロボット導入支援制度が実施されたりする可能性は十分にあります。国がロボット活用や自動化に力を入れている今こそ、産業用ロボット導入のチャンスです!今後の情報にも注目し、積極的に補助金制度を活用しましょう。
投資額を抑えて産業用ロボット・ロボットビジョンを導入!
産業用ロボットの導入には、購入資金のほかに運用やメンテナンス、システム開発、人材教育などのハードルがあります。しかし、補助金をうまく活用すれば、コスト面の負担を最小限に抑えて、産業用ロボットやロボットビジョンを導入し、製造現場の自動化を実現することが可能です。より良い職場環境は、生産効率や品質の向上に加え、人材確保や事業発展のチャンスでもあります。
ご存知の方も多いと思いますが、補助金の申請には長い準備期間や複雑な手続きが必要です。しかし、補助金を受けるために事業内容や各工程を見直すことは、課題解決につながり事業をさらに発展させる機会でもあります。産業用ロボットやロボットビジョンの導入によるメリットは、以下ページも併せてご覧ください。