産業用ロボットの導入メリット

日本では、昭和43年頃から本格的に産業用ロボットの開発がはじまり、高度経済成長とともに急激に発展しました。特に自動車・自動車部品業界では、産業用ロボットが積極的に導入され、溶接や搬送などの自動化により生産性向上に大きく貢献。そして少子高齢化によって人材確保が困難になっている現代日本では、その打開策として産業用ロボットによる省人化に注目が集まっています。こちらでは、改めて産業用ロボットを導入するメリットについてご紹介します。

省人化~労働力確保&運用コスト削減~

省人化~労働力確保&運用コスト削減~

産業用ロボットを導入する最大のメリットが「省人化」です。ロボットが人間に代わり生産工程を担当することで作業員を減らし、重要な作業に最適な人員配置ができるので労働力確保&運用コスト削減につながります。少子高齢化によって人材確保が困難になっている現代日本において産業用ロボットの活用が鍵を握っています。

  • ロボットなら長時間稼働ができ、労働力確保が容易になる
  • 製造コストの大部分を占める人件費の削減ができ、製造コストの引き下げや利益率拡大につながる
  • 単純作業をロボットに割り当てることで最適な人員配置ができる
  • 過酷な環境、危険な環境での作業をロボットに任せることで労働環境が改善する

生産性向上~24時間安定した生産が可能~

生産性向上~24時間安定した生産が可能~

産業用ロボットは、人間のように作業スピードに差がなく、生産効率が変動しないので計画通りの生産が可能です。産業用ロボットを導入することで最小限または無人による24時間生産も可能になり、FA(ファクトリーオートメーション)実現や人件費削減にもつながります。また、ロボットビジョンシステムなどを導入すれば、品種識別や画像検査、ティーチングなども自動化でき、さらなる生産性向上が望めます。

  • 産業用ロボットなら作業スピードに差がなく、計画通りに生産できる
  • 無人または少人数で24時間生産が実現可能
  • ロボットビジョンシステムを導入すれば、品種識別や画像検査、ティーチングなども自動化できるので効率的

品質向上~人的ミスを排除した生産システム構築~

品質向上~人的ミスを排除した生産システム構築~

生産現場で発生する不良の多くは、人的ミス(ヒューマンエラー)によるものです。産業用ロボットを導入することで人的ミスが最小限に抑えられ、作業品質・製品品質の安定化を図ることができます。さらにロボットビジョンシステムや力覚センサを活用すれば人間のように判断し、ワークに合わせて最適な修正を加えながら作業を自動化することも可能。ロボットビジョンシステムにより、加工と同時に検査を実施すれば品質管理がしやすく、トレーサビリティとしても有効です。

  • 不良発生の最大の原因「人的ミス(ヒューマンエラー)」を最小限に抑えられる
  • ロボットビジョンシステムや力覚センサなどを導入すれば高精度な作業が可能
  • 産業用ロボットと画像処理を併用すれば全数検査も容易になる

多品種対応~汎用性が高く、さまざまな生産に対応できる~

多品種対応~汎用性が高く、さまざまな生産に対応できる~

産業用ロボットは、専用機械に比べて汎用性が高く、プログラミングを書き換えることで多品種対応できることがメリットです。また、従来の産業用ロボットは品種が変わるたびにティーチングの手間がありましたが、ロボットビジョンシステムを導入すれば画像処理で品種識別し、自動で最適なプログラムを呼び出すことも可能。キーエンスのロボットビジョンシステムであれば、ワンクリックでキャリブレーションが完了する「オートキャリブレーション」を搭載しているのでティーチングの手間を大幅に削減できます。

  • 専用機械に比べて産業用ロボットは汎用性が高い
  • プログラミングを書き換えることで多品種の生産に対応できる
  • ロボットビジョンシステムを活用すれば品種識別も自動化できる
  • ロボットビジョンシステムによって手間のかかるティーチング作業が誰でも簡単にできる

多工程対応~ロボットビジョンシステムでセル生産方式を自動化~

多品種対応の項目でも紹介していますが、産業用ロボットは汎用性が高く、1台のロボットで溶接・ハンドリング・組立など多工程に対応できることが特徴です。また、従来の産業用ロボットは、溶接やハンドリングなどの単純作業が中心でした。しかし、産業用ロボットの技術革新やロボットビジョンシステムの進化、力覚センサなどの活用により、セル生産方式のような複数の作業を1台(または複数)のロボットで対応できるようになりました。近年は、製品の多様化・製品サイクルの短縮などの理由により、電子デバイス業界や電機業界などを中心に従来のライン生産から多品種変量生産のセル生産にシフトしています。産業用ロボットとロボットビジョンシステムを活用すれば、ワークの投入(ローディング)から組立、運び出し(アンローディング)まで自動化することも可能です。

  • 産業用ロボットは汎用性が高く、プログラムや治具の変更などで多工程に対応できる
  • ロボットビジョンシステムを活用すれば、ネジ締め時の位置認識やピック&プレース時のワークずれ補正など、より高度なパターンの作業が可能
  • ロボットビジョンシステムにより、一箇所で複数の作業を行うセル生産方式にも対応可能
  • 従来は人間の手に頼っていたセル生産も産業用ロボットで自動化できる

産業用ロボット導入のポイントはロボットビジョンシステム!

日本のものづくりの現場では、産業用ロボットが数多く利用されています。しかし、未だに溶接やハンドリングなどの基本的な作業が中心です。その理由としてプログラミングやティーチングの手間、誤作動や故障などの対処が難しい、位置ずれなどに対応できない、多品種変量生産の場合に段取り替えの手間がかかるなどが挙げられます。しかし、これらの問題もロボットビジョンシステムを活用すれば解決できます。ロボットビジョンシステムについて詳しくは以下をご覧ください。

ロボットビジョンの活用事例(工程別)

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