クリーンルーム

産業用ロボットが積極的に導入され始めた当時、潤滑油の飛散などのリスクを考え、クリーンルームや食品関係でロボットはあまり使用されませんでした。しかし、潤滑油封止方式を採用したクリーンタイプの産業用ロボットが登場し、半導体や液晶を生産するクリーンルーム、高い安全性が求められる食品・医薬品業界でも積極的にロボットが活用されるようになりました。こちらでは、クリーンルーム内での使用を前提としたロボットビジョンの具体的な活用事例、従来の課題と導入のメリットなどをご紹介します。

ロボットによるシリコンウエハの搬送・洗浄

ロボットによるシリコンウエハの搬送・洗浄

産業用ロボットを使い、シリコンウエハの搬送・洗浄を自動化した事例です。クリーンルーム内での使用を前提にクリーンタイプの垂直多関節ロボットを使い、シリコンウエハをカセット(フープ)に高速でローディング&アンローディングします。従来の産業用ロボットは、品種やカセットの変更ごとに段取り替えやティーチングの手間がありました。しかし、ロボットビジョンシステムを導入すればシリコンウエハやカセットのサイズ・形状ごとにあらかじめ作成したプログラムを都度呼び出して作業を行うことが可能です。これにより段取り替えやティーチングにかかる工数を削減できます。また、ローディング&アンローディングと同時に画像検査もでき、検査工程にかかる工数削減につながりサイクルタイム短縮に効果的です。

キーエンスのロボットビジョンシステムは、ワンクリックで簡単にキャリブレーションができる「オートキャリブレーション」を搭載しているので、迅速かつ再現性の高い生産が可能です。さらに31万画素〜2100万画素まで豊富なロボットビジョン用カメラをラインナップしているので、目的とコストに合わせて最適なシステムを構築できます。

パラレルリンクロボットによるシソの葉の自動選別

パラレルリンクロボットによるシソの葉の自動選別

シソの葉の選別では、「サイズによって4つに選別する」「同じサイズの葉を10枚重ねる」という作業があり、従来は人の手によって行われていました。しかし、人手不足で人材確保も難しく、作業者によってばらつきが発生するという問題があります。そこでロボットビジョンシステムを活用し、シソの葉の選別を自動化したのがこちらの事例です。コンベアを流れるシソの葉を撮像し、画像処理によってサイズを識別します。そして、同じサイズのシソの葉をピッキングして重ねていきます。もちろん食品を扱う作業なのでクリーンロボットが使用されています。

キーエンスのロボットビジョンは、悪条件下でも高速・高精度でサーチを行うツールを搭載し、複数のワークのサイズなどを正確に検出可能です。また、フローにしたがって設定するだけでピック&プレースなどの動作設定ができる「簡単インターフェース」を採用しているので専門的な知識がなくても導入できることも魅力。サンプルプログラム作成機能などもあるので、はじめてロボットビジョンシステムを利用する方にぴったりです。

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