ロボットビジョンに期待されている事
ロボットビジョンの現状と未来について
ハンドリングや溶接などを中心に利用されている産業用ロボットですが、近年では組立などのより高度な工程にも活用されはじめています。この流れは今後さらに拡大するでしょう。そして、こうした産業用ロボットの発展と密接に関係しているのが、ロボットビジョンシステムの存在です。
従来のロボットは教えた動きを繰り返す「ティーチングバック方式」でしたが、ロボットビジョンが“目”になることで部品や製品を認識しながら作業が可能になりました。ロボットビジョンの画像認識技術でロボットの活躍の場は飛躍的に増えることでしょう。こちらでは、ロボットビジョンの現状や問題点、また今後期待されていることについてご紹介します。
ロボットビジョンの現状と今後の予測
富士経済が発表した「画像処理システムの世界市場についての現状と将来の展望に関する調査結果」(2013年8月13日)では、2012年の画像処理システムの市場規模4930億円に対して、2017年には43.8%増の7089億円まで伸びると予想しています。その中でも注目されているのが、ロボットビジョンや産業用エリアスキャンカメラ(FAカメラ)の市場です。
そして重要度を増すのが、FAロボットで欠かせない「画像センサ(カメラ)」と、撮像したデータから各種情報を検知する「画像認識」です。人間のように画像センサで対象物を確認し、画像認識で正確に位置や形状を理解。その情報をもとにロボットを動かすことで、高速かつ高精度な作業が可能になります。
画像センサとは
レンズなどからの光を電気信号に変換して対象物の形状を撮像するためのものを「画像センサ」と呼びます。近年では高画素数の撮像素子も登場し、より高精度な撮像が可能です。
画像認識とは
センサで撮像した対象物の位置や形状、数などを正確に把握するため、補正や色抽出、モデルとの比較・判定などを行う技術を「画像認識」と呼びます。
ロボットビジョンは発展途上の技術ですが、センサや画像処理などの技術革新、アプリケーションの開発によって今後活躍の場を拡げることは間違いありません。
ロボットビジョンでどこまで自動化できるのか?