生産効率を高めて生産数を増やせば収益拡大につながりますが、需要と供給のバランスもあるので青天井に増やし続けることはできません。そこでもう一つの収益改善の方法が生産コストを下げることです。しかし、ただコストを下げれば良いわけではなく、品質を保ったまま“コストだけ”を下げる必要があります。取引先やユーザーの信頼を得ながらコストだけを下げることは、「信頼性を伴う省力化」とも言い換えることができます。こちらでは画像処理システムを活用した信頼性を伴う省力化を実現する方法について解説します。
生産利益を拡大するには、「生産数を増やす」もしくは「生産コストを削減する」という2通りの方法があります。生産数を増やして収益改善を実現する手法については、「生産タクト・装置タクト向上がもたらす収益改善」でご説明しました。そこで、こちらでは「生産コストを削減する」という方法に着目したいと思います。
現代のものづくりでは高い品質レベルが求められ、各工程での検査が必須となっています。さらに高価な検査装置も欠かせないものになり、不良品の流出を防ぐには全数検査も必要です。このように検査工程における人件費や設備投資費は増え続けています。
これらの理由から高品質と低コストの両立は非常に困難です。品質を確保するためには、どうしてもコストがかかってしまうものなのです。この高品質と低コストの両立という課題を解決する手段として、画像処理システムを活用した検査が挙げられます。
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高品質が求められる現在の生産現場において、大きな負担になっている検査工程。その改善策として画像処理システムを導入する企業が増えています。目視で行っている検査項目を画像処理システムに置き換えることで大幅な人件費削減になります。画像処理であればインラインで検査ができるので歩留まりも向上し、全数検査を実施することができます。
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もし一つでも当てはまるものがあれば、画像処理システムの導入により収益改善が見込める可能性があります。
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一般的に使われている31万画素や200万画素の画像センサでは、高い要求精度を満たす検査が困難でした。また転送速度・処理速度にも限界があり、高速ラインで全数検査ができないケースもありました。
そこでキーエンスでは、2100万画素(5104×4092)という超高画素数の画像センサを用意。16倍速、109.9msの高速転送を実現しているので、インライン上でも微細な欠陥を検出可能です。また、大型・複数のワークを1枚の画像として撮像でき、検査工程の効率化に貢献します。
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高精度な全数検査による収益改善を簡易的に試算できる計算式をご紹介します。ぜひ、自社の生産に照らし合わせて、ご確認いただければ幸いです。また、数字を打ち込むだけで簡単に計算ができる収益完全算出シートもご用意していますので、ぜひご活用ください。
総生産数 ÷ 1人当たりの検査能力 × 人件費 + 不良流出の対策費用 = 収益改善効果
【①】個/月 ÷ 【②】個/月 × 【③】円/月 + 【④】円 = 【 】円/月の省力化 + 信頼
収益改善算出シート
① 総生産数 | : | 個/月 |
---|---|---|
② 1人当たりの検査能力 | : | 個/月 |
③ 人件費 | : | 円/月 |
④ 不良流出の対策費用 | : | 円 |
0円/月の省力化+信頼維持!
数値を入力してください
総生産数10,000個/月で1人当たりの検査能力は1,000個/月、人件費と不良流出の対策費はともに20万円とした場合の収益改善効果
10,000個/月 ÷ 1,000個/月 × 20万円/月 + 20万円/月 = 220万円/月の省力化 + 信頼
月間220万円のコスト削減+信頼維持!
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ここまで、生産コストを削減することで収益を改善する方法について紹介してきました。
まとめると以下の通りです。
1.収益改善には「生産数を増やす」「生産コストを削減する」の2通りがある
2.生産コストの削減は、品質確保との両立が困難
3.画像処理システムを導入することで、全数検査による品質確保と人件費などのコスト削減が実現できる
本ページに記載した内容の他、収益改善のポイントをまとめた資料「先進の画像処理テクノロジーがもたらす収益改善6つのKEY」は下記よりダウンロードしていただけます。最新の画像処理システムのカタログとあわせてご覧ください。