測定の基礎
保護構造について
保護構造はIEC規格(International Electrotechnical Commission:国際電気標準会議)によって定められています。
また、JIS規格に基づいた分類が定められています。
- IP○●
- IP:Ingress Protection(侵入に対する保護)
- ○:人体・固形物体に対する保護等級
- ●:水の浸入に対する保護等級
ここでは、保護構造とその組み合わせについてご説明します。
保護等級と保護の程度
人体・固形物体に対する保護
等級 | JIS規格 | 保護の程度 | |
---|---|---|---|
IP0● | - | 保護なし | |
IP1● | - | 人の手(φ50)などが内部に侵入しない | |
IP2● | - | 指先(φ12)などが内部に侵入しない | |
IP3● | - | 直径または厚さ2.5mmを越える工具、ワイヤー等の固形物が侵入しない | |
IP4● | - | 直径または厚さ1.0mmを越える工具、ワイヤー等の固形物が侵入しない | |
IP5● | 防じん形 | 動作に影響を及ぼす以上の粉じんが内部に侵入しない | |
IP6● | 防じん形 | 粉じんが内部に侵入しない |
水の浸入に対する保護
等級 | JIS規格 | 保護の程度 | |
---|---|---|---|
IP○0 | - | 保護なし | |
IP○1 | 防滴I形 | 鉛直から落ちてくる水滴によって有害な影響をうけない | |
IP○2 | 防滴II形 | 鉛直から15°の範囲で落ちてくる水滴によって有害な影響をうけない | |
IP○3 | 防雨形 | 鉛直から60°の範囲で落ちてくる水滴によって有害な影響をうけない | |
IP○4 | 防沫形 | いかなる方向からの水の飛沫をうけても有害な影響をうけない | |
IP○5 | 防噴流形 | いかなる方向からの水の直接噴流を受けても有害な影響をうけない | |
IP○6 | 耐水形 | いかなる方向からの水の直接噴流を受けても内部に水が入らない | |
IP○7 | 防浸形 | 定められた条件で水中に没しても内部に水が入らない | |
IP○8 | 水中形 | 指定圧力の水中に常時没して使用できる |
記載例)IP68:「粉塵が内部に侵入しない構造」であり「指定圧力のかかる水中に常時没していても使用できる」保護構造を有する製品
保護構造の組み合わせ
水の浸入に対する保護
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0 | IP00 | - | - | - | - | - | - | - | - |
1 | IP10 | IP11 | IP12 | - | - | - | - | - | - |
2 | IP20 | IP21 | IP22 | IP23 | - | - | - | - | - |
3 | IP30 | IP31 | IP32 | IP33 | IP34 | - | - | - | - |
4 | IP40 | IP41 | IP42 | IP43 | IP44 | - | - | - | - |
5 | IP50 | IP51 | IP52 | IP53 | IP54 | IP55 | - | - | - |
6 | IP60 | - | - | - | IP64 | IP65 | IP66 | IP67 | IP68 |