液体の管理が必要な装置(その他の水)
塗布液・潤滑油などの流量管理が必要な工程・装置
流量管理は、プロセス管理と密接に関連し、さまざまな製造工程で流量計・流量センサが活用されています。こちらでは、塗布液や潤滑油など、冷却水・洗浄水以外の液体の流量管理が必要な工程・装置をご紹介します。
高周波焼入装置の焼入れ水の流量管理
熱処理では、装置の冷却に加え、焼入れや焼戻しなどでも冷却水を利用します。例えば、高周波焼入装置で焼入れ水の流量が変化するとワークの割れ・欠け・硬度不足などの原因になるので、焼入れ水の流量管理が欠かせません。焼戻し水も同様で、冷却不足になると酸化・脱炭・変形を招きます。
ラッピング・ポリッシング・CMPのスラリーの流量管理
塗布装置の塗布液の流量管理
生産ラインでは、フラックス・防錆剤・ホットメルト・インク・グリス・エマルジョン・接着剤・塗装液・コーティング剤・レジスト液・離型剤など、さまざまな液体の塗布を行います。この塗布工程では、塗布量を一定にすることが重要であり、流量管理が欠かせないものになっています。塗布装置には、瞬間流量だけではなく、積算流量が計測でき、高速応答かつ非接液で検出できるクランプオン式流量センサがおすすめです。
精密プレスの潤滑油の流量管理
精密プレスでは、プレス打ち抜き前に金型に潤滑油を塗布しますが、塗布量が少ないとワークのカス・上がりが発生したり、ピッチ送りで引っかかったりして製品不良や金型破損の原因になります。そのため潤滑油の流量管理が必要ですが、潤滑油は塗布量が微量なので流量計・流量センサの選定が大切です。クランプオン式の流量センサなら微少流量の計測にも対応しており、配管の外から潤滑油の流量管理が実施できます。
2液混合装置の混合前液・混合後液の管理
硬化剤・水・印刷塗料・薬液・エマルジョン・接着剤・油など、別々の液体を2つのタンクから一定量排出し、混ぜ合わせる2液混合装置でも流量計・流量センサが活躍しています。流量計・流量センサは、混合前の液体の流体管理はもちろん、混合後の液体を送るときに流量管理などにも利用。2液混合装置では、微少流量や水・薬剤・油などの液体、気体を混合する場合もあり、扱う流体に合わせて最適な流量計・流量センサを選ぶ必要があります。
滴下確認時の流量管理
イラストのような切削油のほか、硬化剤・薬剤・防湿剤・エポキシ樹脂・接着剤・グリス・シーリング材・ロウ剤・蛍光剤・油・電解液・水・ダム液など、さまざまな液体・工程で滴下確認が行われます。その際に流量計・流量センサによる流量管理が実施されます。滴下管理では、微少流量や水・薬剤・油などさまざまな液体を使用するので、扱う流体に合わせて最適な流量計・流量センサを選ぶ必要があります。
コンクリート混合・製造設備材料と水の混合時の水量の管理
材料と水の割合が直接品質に関わるので、混合用水量管理のために流量計・流量センサが利用されています。コンクリートは、水が多過ぎれば強度が弱くなり、少ないとすぐに固まって作業性が悪くなります。また、セメントミルの流量管理で流量計・流量センサを使用する場合もあります。流量計を選定する際は、配管抵抗が少なく、汚れに強い、非接液でメンテナンス性に優れた電磁式がおすすめです。