カルマン渦式流量計のトラブルと対策

振動や音響ノイズ

カルマン渦式流量計は、渦周波数をカウントする振動センサのため、外部振動に弱い特性があります。さまざまな技術開発が進んでいますが、振動ノイズの除去には限界があります。振動ノイズに強い超音波を使ったセンサも開発されていますが気泡に弱く、カルマン渦式流量計で振動と気泡の両方に対応することは困難です。液体が流れるときに発生する振動、接続されているポンプなどの振動をゼロにすることも難しいため、高精度な検出が必要であれば電磁式やコリオリ式などを選定しましょう。詳しくは選定の流れを確認してください。

解決事例:超音波式を使用、振動の影響を低減(FD-Xシリーズ)

測定原理に超音波を用いたFD-Xシリーズは、一般的な振動周波数に比べ、はるかに高い周波数で超音波を送受信。気泡がない環境であれば、きわめて高い安定性を誇ります。さらに、取り付けはクランプオン。配管を切ることなく設置できます。

解決事例:超音波式を使用、振動の影響を低減(FD-Xシリーズ)

気体・蒸気の下限流速

カルマン渦流量計は、通常は前後配管と同じ口径のものを選択しますが、気体・蒸気計測時に下限流量を下回ることもあり、その場合は口径を絞るためにレジューサタイプを利用します。しかし、レジューサタイプを使用すると圧力損失が生じ、部品点数が増えることでコスト上昇にもつながります。この場合はコストバランスを考え、別方式の流量計を選定する方が良いケースもあります。

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