温度計測の用途・事例

開発や生産の現場ではさまざまな計測を行っています。その中でももっとも身近なものが温度計測ではないでしょうか?ここでは、データロガーや温度センサ(熱電対や測温抵抗体、放射温度計など)を使った温度計測の事例をご紹介します。研究開発系用途と生産現場系用途に分け、電子デバイスや電気機器、金属鉄鋼、樹脂などの業界でよく利用されているシーンごとに事例を集めているので、ぜひご覧ください。

研究開発系用途

電子デバイス業界電子部品の寿命試験時の温度計測

電子部品の寿命試験時の温度計測

部品の寿命評価をするため、電子デバイスに高温または低温の熱ストレスを繰り返し加えて温度分布データを収集します。高温にさらして通電をおこなうなど過酷な環境で試験を繰り返したり、熱による変形や割れなどを検査したり、樹脂+金属といった異種素材を組み合わせた成型品の耐久性を調べたり、さまざまな温度による影響を検証します。また、マルチ入力データロガーNRシリーズであれば温度測定のほか、ひずみ計測ユニットや高速・高電圧計測ユニットを接続することで、異なる種類の計測を同時に実施できるので工数短縮に効果的です。

電気機器業界エアコンによる室温分布

エアコンによる室温分布

エアコン開発の能力評価では、室温分布を調べる必要があります。マルチ入力データロガーNRシリーズは、最大576点の多チャンネルデータ収集ができるので詳細な温度分布データを取得可能です。リモートユニットを使用すれば576点の多チャンネル測定ができるので、機器設定、配線作業の手間も最小限に抑えられます。

電気機器業界モータの表面温度

モータの表面温度

モータの表面温度を計測し、温度変化から内部異常を発見します。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば複数箇所の温度測定を同時に行うことができるので、モータ本体のほか、周囲の温度も記録することが可能。同時に電圧や電流、回転数などの測定もできるので、モータの負荷状況から総合的な検査が実現します。

生産現場系用途

金属・鉄鋼業界ダイカストマシンの金型温度分布

ダイカストマシンの金型温度分布

金型成形時にダイカストマシンの温度分布をモニタリングすることで、成形状態を把握することが可能です。マルチ入力データロガーNRシリーズは最大576点という多チャンネルデータの取得・保存ができるので、より正確に金型全体の温度分布を知ることができます。また、ダイカストマシンの押し出し圧やタイミングなどは、圧力センサや装置の出力信号から取得できるので、温度以外の情報も含めた総合的な判断にも有効です。

金属・鉄鋼業界焼結の温度データ収集

焼結の温度データ収集

粉体の金属を融点前後の温度で焼固めて作る焼結金属は、焼結を行う温度によって精度のバラツキや強度の変化が発生します。そこで加熱温度をロギングする必要があります。マルチ入力データロガーNRシリーズであれば、複数箇所の温度を正確にロギングできるので、温度分布を正しく評価できます。

樹脂業界成形機の温度データ収集

成形機の温度データ収集

樹脂の射出成形では、射出成形シリンダや金型など各部の温度を測定する必要がありますが、マルチ入力データロガーNRシリーズであれば射出ユニットヒータ部や金型の温度変化を計測可能です。温度以外にも型締めユニット側の圧力やモータの電圧、電流も同時に記録でき、適切な圧力や電圧、電流の設定に効果的です。その結果、精度向上に加えて射出成型機の省エネ稼働にもつながります。

温度収集はマルチ入力データロガー+高精度計測ユニット

マスタデータ
収集ユニット
NR-X100
マスタデータ収集ユニット NR-X100
高精度 温度・電圧
計測ユニット
NR-TH08
高精度 温度・電圧計測ユニット NR-TH08
NR-X用
コントロールパネル
NR-XCP30
NR-X用コントロールパネル NR-XCP30

クラス最小・最軽量の本体に、さまざまな評価・解析機能を盛り込んだマルチ入力データロガー「NRシリーズ」は、幅広い温度計測に対応。入力チャンネル間を高耐圧半導体リレーで絶縁し、耐ノイズ性を確保した高精度 温度・電圧計測ユニット「NR-TH08」と組み合わせることで、あらゆる温度計測を正確に行うことが可能です。

NRシリーズは最大576チャンネルの計測に対応しているので、温度分布の測定にも有効です。また計測ユニットを増設すれば、アナログ計測やひずみ、加速度など、1台で複数のデータ収集が可能。コンパクトなのでモバイル性も高く、専用ソフトで簡単設定・解析を実現。シーンを問わず、各種解析に利用できる汎用性の高いマルチ入力データロガーとなっています。

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