運輸での物流改善事例概要と事例
物流とは、生産者から消費者へ製品や商品を受け渡す一連の流れを指します。そのなかでも重要な役割を果たしているのが「運輸」です。ここでは、運輸とは何かという基本的な概念を説明しながら、その最前線でどのような改善や効率化が実践されているのかを紹介します。
運輸とは
「運輸」とは、旅客や貨物を運ぶ産業を指した言葉です。これに対し、船や航空機、鉄道、トラックなどで人やモノについて長い距離を運ぶことは「輸送」と言います。似た言葉で「運送」がありますが、主にトラックによる貨物輸送を指した言葉で、鉄道や船、航空機での輸送は運送とは言いません。また「配送」は商品や製品をユーザーに配達することです。したがって、配送センターから各家庭に宅配便の小荷物を届けることは輸送や運送ではなく配送と呼ばれます。輸送・配送・運送の違いは、「物流の機能(輸送・配送・運送)」でも詳しく説明していますのであわせてご確認ください。
「陸運」「空運」「海運」
運輸業には、人を運ぶ旅客輸送、モノを運ぶ貨物輸送があり、さらに輸送手段あるいは輸送機関によって下記のように「陸運」「空運」「海運」の3つに分類されます。
- 陸運
- 鉄道やトラックなどで人や貨物を陸送します。比較的近距離での輸送に適しており、店舗などへの個別輸送が可能です。
- 空運
- 航空機で人や貨物を輸送します。輸送スピードが速いことがメリットですが費用が高くなります。また、空港間での移動に限定されます。
- 海運
- 船舶で人や貨物を輸送します。長距離・大量の輸送に適しています。空運に比べて輸送コストが抑えられますが時間がかかります。
旅客機での荷物仕分け事例
物流の最前線であるこの運輸業で、実際にコードリーダが活用されている事例として空港手荷物の仕分けラインの紹介をします。
6台のコードリーダで全方位スキャン
搭乗者の手荷物を仕分けるためのラインは、離陸までの時間が限られていること、目的の航空機別に間違いなく荷物を仕分けなければならないことからバーコードタグとコードリーダを活用した自動化が図られています。迅速かつ正確な仕分けを重視する現場では、荷物が流れてくるコンベアの途中に6台のコードリーダをトンネル状に配置して前後・左右・上と5方向からのスキャンを行い、バーコードタグが荷物のどの位置にあるかに関わらず高速読み取りができるよう工夫されています。