物流用語集

最低限知っておきたい、物流の基本的な用語、概念を解説します。

用語 意味
あ行
アセット型 自社所有の倉庫、情報システム、輸送手段を利用し、物流業者自身が物流サービスを提供する形態。
移動棚 床面のレール上で動かす可動式の棚。水平方向の移動が可能。
イントラネット インターネット機器やプロトコルを活用した企業内コンピュータネットワーク。
ウィング車 荷物室の側壁がはね上げ式になっているトラック。フォークリフトなどでの積み下ろしが容易。
運行管理 物流業界ではトラックの運行管理を指す。30台につき1人の運行管理者を選任することが法で定められている。
オートラベラ コンベアを流れるコンテナや出荷箱に対して、目的に合ったラベルを印刷し、自動で貼り付けていくマテハン装置。
オーバーハング 棚から突き出た貨物を「オーバーハング」していると表現する。
か行
カゴ車(カーゴテナー) 運搬用台車のこと。倉庫内の移動やトラックへの積み込みなどに用いられる。
カートピッキング 台車を使ってピッキング(集荷)を行うこと。
カートンクランプ フォークリフト用アタッチメントの1つ。箱型の荷を挟み込むようにして運搬できる。
回転棚 連結した棚を回転させ、必要な箇所を入出庫やピッキング点に移動させるラックで、省スペース性に優れる。水平回転型、垂直回転型がある。
回転フォーク フォークが取り付け面を中心に回転するアタッチメント。専用箱をセットすることでバラ物、粉末物、液体などの運搬・放出が可能。
ガントリークレーン 港湾の岸壁に設置された大型クレーン。コンテナなど貨物の積み卸しに用いる。
共同配送 複数の荷主が1つのトラックを利用して荷を配送すること。そのための施設を共同配送センターと呼ぶ。
クーリエ輸送 航空機を利用し小口荷物をDoor to Doorで海外へ輸送すること。国際宅配便とも言う。
グリーンロジスティクス 環境負荷軽減を目的と物流のこと。モーダルシフトや共同輸送、物流拠点の集約化、電子タグによる効率化などが該当する。
クロスベルトソーター 自動仕分機「ソーター」の一種で、1本または2本の横方向のコンベアを装着した運搬装置ユニットがつながったマテハン装置。各コンベアが独立し、商品の仕分けを自動で行う。
ケースラック ケース単位で商品を保管できる専用棚。
コールドチェーン 生鮮食品や医薬品の輸送で用いられる低温流通システム。
固定ロケーション 商品ごとに倉庫内での置き場を固定し、つねに同じ場所で保管すること。
コロード 2社以上の輸送業者で混載貨物をコンテナ1本単位に集約すること。
コンテナ 貨物コンテナのこと。「国際海上貨物用コンテナ」は寸法がISOにより規定されている。
さ行
サイドシフトフォーク フォークリフト用アタッチメントの1種。2本の爪を左右にスライドできる。
先入れ後出し 先に入庫したものを後に出庫すること。
先入れ先出し 先に入庫したものから出庫すること。
サプライチェーン 原料の段階から製品やサービスが消費者の手に届くまでの全プロセスの繋がり。
事業継続計画(BCP) 災害発生を想定した事業継続・早期復旧計画。
実車率 全走行距離のうち荷物を積んで輸送した距離が占める比率。
実働率 車輌の利用効率を表す指標。ある期間に貨物を乗せて走行した自動車の延稼動日数を、登録自動車の実在延日数で割った数値。
シュリンク包装 専用ビニールフィルムで荷を覆い、加熱収縮させて全体を強く固定保持する包装手法。
循環棚卸 決められた点数の品目を一定のサイクルを決めて、順次棚卸をしていく手法。入出庫作業が中断しないというメリットがある。
シングルピッキング 出荷先別または店舗単位で集品すること。
スタイロパック 発泡スチロール製の緩衝材。カール形状によりクッション性が生じる。
スタッカークレーン 前後の走行機能と上下の昇降機能を持つクレーン。自動倉庫のラック間に設置する。
ストレッチフィルム パレットに積んだタンボールを固定する粘着フィルム。保管・輸送中の荷崩れが防止できる。
セル方式 1人または少人数のチームで製品の組み立て工程を完成(検査)まで行う生産方式。
た行
台車 取っ手とキャスターが付いた荷物運搬用の台。
種まき方式 複数の出荷先商品・物品をまとめてピッキングしておき、荷さばき場で出荷先別に分ける方法。
ダブルトランザクション 倉庫内をピッキングエリアとストックエリアに分割して管理する手法。
吊り上げ荷重 クレーンに許容される最大荷重。
テールゲートリフター トラック荷台の後部の「あおり」を水平にすることで、荷台と地面の間を昇降する機器。重量物の積み卸しが容易になる。
デッドストック 直訳すれば死蔵。出荷見込みのない不良在庫の意味。
デバンニング コンテナから貨物を取り卸すこと。逆にコンテナに積むことを「バンニング」と呼ぶ。
デポ 限られたエリアの集配送を行う物流拠点。または小規模配送拠点。
トータルピッキング 複数の出荷先の商品をまとめて取り出し、その後仮置き場・仕分け場にて出荷オーダー別に仕分けする作業方法のこと。
トンキロ 貨物の輸送量を表す単位。貨物の重量(トン)に輸送距離(キロメートル)をかけたもの。
な行
中芯(なかしん) 段ボールの波形部を構成する板紙。強度によりクラス分けされている。
ネステナー 倉庫や工場などで貨物の保管用に使用される入れ子式のスチールパレット。
ノード 貨物駅や港湾、空港、配送センターやトラックターミナルなど物流拠点を指す言葉。
は行
パーセル 小包、小荷物。
バラ積み パレットを使用せず、段ボール箱のまま積み付けること。
バランサー 荷物の吊り上げ、水平移動を行うための機械。
バルク輸送 包装せず、そのまま積み込まれる貨物のこと。
パレット 荷物を載せる木製の台。フォークリフトでの運搬に用いられる。
パワーゲート トラック荷台の後部の「あおり」を水平にすることで、荷台と地面の間を昇降する機器。重量物の積み卸しが容易になる。テールゲートリフターとも。
物流ABC Activity Based Costingの略で、「活動基準原価計算」のこと。物流コストを管理する手法の1つ。
物流5大機能 「輸送・配送」「保管」「包装」「荷役」「流通加工」を総称したもの。これに「情報処理」を加え6大機能とすることもある。
フリーロケーション 物品を保管している場所に番地を付けるロケーション管理手法。
ブロック積み 各段の積み付けの形と方向がすべて同じになるようなパレットへの積み方。
ま行
マスト フォークリフト前面にある昇降機の柱部分を指す。
モーダルシフト トラックから鉄道や船舶などの大量輸送手段に切り替えること。環境負荷軽減に寄与する。
や行
床耐荷重 床面に均などな荷重がかかったとき場合に耐えられる重さのこと。
ユニットロード コンテナやパレット、容器などを用いて複数の荷物を一まとめにした貨物。
傭車 繁忙期などで自社車輛では対応が追い付かない場合、他の運送業者からトラックやドライバーを一時的に借り受け、配送すること。
ら行
ライナー 段ボールの表や裏などに使用される板紙のこと。強度によってクラス分けされている。
リーチ型フォークリフト フォーク部分が前方に出て、前輪で荷重を支えるタイプのフォークリフト。ストラドルリーチとも呼ばれる。
リードタイム 商品の発注から納品にいたるまでにかかる時間。生産や輸送もこれに含まれる。
リスク・マネジメント 社内などでリスクを組織的に管理し、損失などの回避または低減を図ること。
ルート配送 事前に決めておいた道順に従い、配車と納品を行う配送方式。
レンガ積み 1つの段で荷物を縦横方向に向きを変えてパレットに積み付ける方法。荷崩れ防止効果が高く、商品が見やすい。
ロールボックス 別名「ロールボックスパレット」「カゴ車」とも。商品をカートンや折りたたみコンテナ(オリコン)に入れて運ぶ柵付きの台車。
ロールクランプ フォークリフト用アタッチメントの1つ。ロール紙や円筒型の荷役物を安全・確実にクランプするために用いられる。
わ行
ワンウェイパレット 輸出入貨物で用いられる使い捨てパレットのこと。
D
DWS 「Dimensioning :寸法」「 Weighing :計量」「 Scanning :スキャン」の頭文字をとったシステムで、ベルトコンベア上で配送物の体積・重量・寸法・バーコードなどを認識するシステム。誤発送防止やスピーディな出荷につながる。
F
FIFO First-In First-Outの略で、先入れ先出しのこと。
H
HHT (Hand Held Terminal) 携帯性に優れた情報端末のこと。
I
ITS 最先端の情報通信技術を活用して輸送を効率化しようとする取り組み。高速道路料金所におけるETCなどは好例。
R
RFID 小型タグに接触することなく情報を読み取ることが可能な装置。
P
PPバンド 荷物結束用のプラスチック製紐。
S
SCM サプライチェーンマネジメント。資材調達から販売に至るすべての工程を、1つのビジネスプロセスとして捉える戦略的経営管理手法。企業や組織の枠に捕らわれず全体最適化が図れる。

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