KV-8000シリーズ
お客様導入事例ダイハツ工業株式会社
設備PLC採用の決め手は“ドライブレコーダ機能”
商品性能&営業提案で、設備に求める機能を実現
新プロジェクトでも設備PLCはKV-8000を採用予定
KV-8000シリーズ ご採用理由
- 稼働率向上に寄与するドライブレコーダ機能
- バッテリーレスやベースレスなどの保全性
- 営業担当の高い提案力
お客様の声
「立ち上げから号口後まであらゆるフェーズでドライブレコーダ機能が活躍します。」
「保全が苦労するトラブルを防ぐことができます。」
「提案力やサポートなど、製品の機能以外でも採用するメリットがあります。」
- 滋賀(竜王)工場第1製造部技術課の方々のお仕事を教えてください。
第一地区では、鋳造、加工、そして組み立て工程まで一貫してエンジンやトランスミッションのユニット部品を生産しています。
私たち技術課は、生産設備が故障した場合の修理や改善などの保全対応に加え、新しい生産ラインの導入の際には生産技術の方々と共に仕様の検討をします。
- KVシリーズの現状の活用状況を教えてください。
自社で構築した保全呼び出しシステムや、各生産設備のPLCとして使用しています。
新規でライン導入する際は7割程度の装置でKVシリーズを選定するようにしています。
- KVシリーズを設備で採用するに至った背景を教えてください。
協力会社様に立ち上げ支援に行った時にKVシリーズを触ってみて、使いやすいという感覚は持っていました。
採用の決め手となったのは、設備のトラブル前後データを残すことができる“ドライブレコーダ機能”でした。
- ドライブレコーダ機能はなぜ採用の決め手となったのでしょうか?
立ち上げ時間の短縮と、号口化以降のトラブル対応時間の短縮に役立ちそうと思ったからです。
ドライブレコーダ機能は、保全業務工数の大幅削減ができます。
立ち上げ時
新しいラインの立ち上げ時には、トラブルが多く出てきます。
一度トラブルが起きると、設備の前で再現を待たなければならず、その間は他の作業が中断され、立ち上げの進捗が遅れてしまいます。
さらには、再現しない不具合は潰せないまま、号口化となるケースもありました。
号口後
潰しきれなかったチョコ停の対策に苦慮していました。
対策にはネズミ捕り回路と再現待ちを繰り返す必要があり、解決までに時間がかかります。
そのため、発生頻度が低いチョコ停は解決まで長期化したり、様子見で済ませてしまったりしていた状況でした。
これらのトラブルをドライブレコーダ機能であれば解決できると期待して採用しました。
- 実際に課題はドライブレコーダ機能で解決しましたでしょうか?
ドライブレコーダ機能は期待通りで、トラブル発生時の再現待ちがいらなくなり、立ち上げ時間の短縮と高稼働率での生産に繋がりました。
そのおかげもあり、号試のタイミングでは、目標に近い稼働率を達成しました。
もちろん簡単ではなかったですが、初採用でスケジュール通りに目標稼働率を達成できたことは驚きでした。
- 具体的な事例はありますでしょうか?
生産トライアルまでに解決しておかないといけないトラブルがあったのですが、ドライブレコーダ機能で保存したデータを装置メーカ様に送付したところ、翌日には修正されたプログラムが送られてきて解決しました。
今までは、装置メーカ様にトラブル相談をすると、状況のヒアリングから始まり、解決までに時間がかかっていたので、すぐに解決できるようになり大変助かっています。
- 御社内でドライブレコーダ機能の活用はしていますでしょうか?
もちろん、しています。
導入したての頃は、営業担当の方からお声をかけていただき、だんまり停止のトラブルを一緒に解析していただいたり、アドバイスをもらったりしたため、活用することができました。
使ってみると機能の良さがわかり、次のプロジェクトでも使いたいという声が現場から上がってきました。
初めての機能を使うことは心理的なハードルが高いため、営業の方から積極的にお声掛けいただけたことはありがたかったです。
- それ以外のサポートはどうでしたでしょうか?
サポート体制が万全なので、安心して使用できます。
装置メーカ様によって操作画面のUIが変わるため運用がしづらくなるという懸念が出た際に、共通フォーマット画面の提案や画面構成のアドバイス、さらには各装置メーカ様への説明をしていただき、大変助かりました。
他にも、必要に応じて繰り返しセミナーを実施いただいたり、他社プログラムのコンバートなどのサポートもとても手厚いと思います。
ハードの購入で、ここまでのサポート対応をしていただけることはキーエンスを使用するメリットの1つだと思います。
- 提案面はいかがでしたでしょうか?
技術力に裏打ちされた提案内容は非常にありがたかったです。
使用イメージが沸く商品のPRはもちろんですが、できるできないではなく、こちらのニーズをしっかりと汲み取って、理想な状態を深堀りして解決策を提案してくれます。
一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションから最適な提案をしてくれるため、とても相談しやすいです。
また、購入前にテスト機で提案してくれる点も嬉しいです。
効果がまだわからないものを買うとなると、二の足を踏んでしまうのですが、効果を実感できると進めやすいです。
- 採用する上で懸念はありましたでしょうか?
KVシリーズを使用したことがない装置メーカ様からは不安の声がありました。
しかし、装置メーカ様側への商品紹介やソフトの使い勝手の説明などを実施していただき、無事採用ができました。
「使ってみると全然問題なかったし、便利な機能が多くあった。」という装置メーカ様の声をよく聞きます。
弊社では、EtherNet/IP®でネットワークを構築しているのですが、設定が一番楽なのはキーエンスのPLCだと思います。
EtherNet/IPを初めて使う人でもすぐに設定完了できる簡単さです。
どの機能も簡単に活用することができます。
- ネットワークはEtherNet/IPなんですね。
そうですね。
弊社は海外拠点も多いため、海外製の機器も対応している規格を選ぶことが重要と考え、世界シェアNo.1のEtherNet/IPを選択しています。
キーエンスのKV-8000やKV-7500はCPUにEtherNet/IPポートが内蔵されているのでありがたいです。
- 他に良かった点はありますでしょうか?
ベースレス構造
ベースによる不具合は原因が辿りづらく、CPUやユニットを一式変えても解決せず、ダメもとでベースを交換したらようやく解決したということが過去にあり、ベース構造に対する不安がありました。
ベースレス構造であればそのようなトラブルの心配が不要になりました。
バッテリーレス
バッテリーは交換そのものにも時間がかかりますし、交換時期の管理も大変です。
万が一交換し忘れてしまった場合、トラブルに直結することもあるので、バッテリーレスなのはありがたいです。
ユニット情報一括読み出し
バックアップできていると思っていたデータも、ユニットの設定情報が漏れていて、うまく復旧できないということが過去にあったので、ユニットやサーボの設定情報をCPUから一括で読み出せることもとても良いです。
型式を絞ったラインナップ
予備品管理が少なくて済むことに加えて、交換時に型式を間違えることがなくなります。
間違えた場合もキーエンスは納期が早いのでそれほど問題になりませんが、そもそもあわてるような事態に陥りにくいに越したことはありません。
- 今後、御社で取り組んでいくテーマはありますでしょうか?
制御機器が関わるところになると、たとえば下記の2つです。
カーボンニュートラル
社会的意義を果たすだけではなく、電力量の削減は昨今のエネルギー費用高騰への対策にもなるため、積極的に取り組んでいきます。
そのための状態管理に対して、各電力計はもちろん、既設の設備や通信機器とも簡単に通信し、データを集約できるKVシリーズは、活躍するのではないかと思っています。
安全機器の可視化・予兆保全
安全機器由来のトラブルは、ダウンタイムが長期化する可能性があります。
ドアセンサの開閉を可視化することで、異常停止時の原因特定を速くする取り組みや、ライトカーテンの受光量を監視することで、予兆保全に繋げるような取り組みを検討していきます。
- どのようなお客様にKVシリーズの使用を推奨できますでしょうか?
今までキーエンスを使ったことはないが、何かしら困っていることや取り組みたいテーマがある方にお勧めできます。
1社しか使用していないと、やりたいことではなく、できることベースでの取り組みになってしまいがちで、実現できることが狭まってしまう可能性があります。
一方で、キーエンスはPLCの機能面だけではなく、営業の提案力も高いため、相談したらやりたいことの実現に向けた提案をしてくれます。
なので、キーエンスを使ったことがない方は一度相談してみると良いと思います。
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タントやミラなどの軽自動車を核にビジネス展開しており、国内だけではなく、インドネシアやマレーシアなどのASEANを中心に開発・生産しています。
滋賀(竜王)の第一地区は、ユニット工場としてエンジン・トランスミッションの生産をおこなっています。
また、カーボンニュートラルへの取り組みとしてCO2削減や自然と共生した環境作りの取り組みを実施しています。
- この事例に記述した数字・内容は事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。
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