KV-8000シリーズ
お客様導入事例豊田合成株式会社
設備製作と工場のIoT化でKVシリーズが活躍!
圧倒的な直感的操作性で、電気設計の方々の工数を大幅削減。
使い勝手だけではなく、処理速度などの性能も優れており標準採用中!
KV-8000シリーズ ご採用理由
- 演算が簡単に組めるスクリプト機能
- 誰でも扱える直感的操作性
- コストパフォーマンスが高い本体性能
お客様の声
「電気設計業務のリードタイムが、体感で1か月程短縮することができました。」
「ソフトの操作は、慣れていない人でもすぐに使いこなせる直感性があります。」
「KVを選定しておけばどのような設備制御でも問題ないという安心感があります。」
- マシンエンジニアリング部設備開発室では、どのような業務がおこなわれているのでしょうか?
豊田合成は、合成ゴムや合成樹脂をベースとして各拠点でさまざまな自動車部品を生産しています。
設備開発室の私たちは、製品を生産するための設備を各拠点に向けて製作しています。
設備の規模は案件によって単体設備やラインなどさまざまですが、同じものを作り続けるよりは今まではなかったようなものや、過去の改良となるものを製作することがほとんどです。
また、近年は、生産設備だけではなく省人化の一環で、工場全体の最適化に繋がるようなデータの活用にも取り組んでいます。
- KVシリーズの活用概況を教えてください。
現在は製作している設備の多くでKVシリーズを使用しています。
過去に他社メーカでつくった設備でも、拡張性を持たせたリニューアルモデルの場合はKVにしています。
- KVシリーズ導入のきっかけは何がありましたでしょうか?
10年程前までは、他社のPLCを使用していました。
ラダープログラムは演算が組みづらいため、当時は、複雑な演算が必要なカム制御などの設備制御はPCを使わざるを得ませんでした。
その時に、キーエンスの営業担当の方から、ラダープログラムと混在できて、視認性が高く簡単に演算を組むことができるスクリプト機能を紹介され、採用に至りました。
スクリプト機能は演算や文字列処理が必要な時にとても使いやすく、今でも重宝している機能です。
- 他に活用されている機能はどのようなものがありますでしょうか?
リアルタイムチャートモニタ機能はどんな時でも活用できる機能です。
リアルタイムチャートモニタ機能と、ドライブレコーダ機能は他部署を含めて活用している機能です。
リアルタイムチャートモニタは、スキャン単位で取りこぼすことなくデバイスの変化をモニタすることができるため、デバッグ効率が上がります。
今までは想定した動作をしない場合は、トラップ回路を仕込み後追いでの解析が必要だったのですが、この機能を使用するとその場ですぐに波形でデータを確認できます。
サーボパラメータとPLCデバイス、ビットとワードの混在モニタや、ラダーの動作と波形動作の同時監視など使い勝手もとても良いため、プログラム開発中や、立ち上げ初期、号口化のどのフェーズでも活用している機能です。
その延長線上で使用している機能がドライブレコーダ機能です。
この機能は、トラブル前後のデータを保存してくれるため、再現待ちをする必要がなくなります。
たとえば、ゴムを成型する工程で、特定の品番での動作がおかしくなることがありました。
毎回発生するわけではなく、たまにしか発生しないのですが、発生するとラインが停止するため、なかなか厄介なトラブルでした。
そこでドライブレコーダ機能を使用し、品番切り替え前後のデータを保存して原因を解析したところ、リレーが破損しかけていたことをすぐに突き止めることができました。
リレーが壊れかけていることで、たまにチャタリングが発生して複数回信号が入ってしまうことで起きていたトラブルでした。
ドライブレコーダ機能を使わないと、再発まで張り付き、再発した時に上手く解析できないとまた再発待ちとなり、トラブルによっては数週間〜1か月単位でかかるようなものも、ドライブレコーダ機能があればすぐに原因の特定に至ることが可能です。
この2つの機能を含めて、ソフト全体的に直感的に操作できる点がとても気に入っています。
- 直感的に使える点はどのような時に感じられますでしょうか?
感覚的に操作できるのでとっつきやすかったです。
とにかく設定が簡単です。
ドライブレコーダ機能はトリガと保存時間を設定するだけで基本設定が完了します。
他にもキーエンスのPLCとキーエンス機器を繋ぐときは、機器ごとに専用ソフトを立ち上げる必要がなく、設定からIPアドレスの設定を行うこともでき、ドラッグ&ドロップするだけでデバイスも割りついた状態で使用できます。
一般にはデバイスを割り付けるのは経験や知識が必要になる作業なのですが、経験の浅い若手でもほとんど工数がかからずにすぐに設計できました。
- PLCの経験が浅い方でもKVシリーズは使いこなせるのでしょうか?
そうですね。
通常、設備設計をする際には設備の構造からプログラムに必要な処理速度や容量を検討するのにも経験値が必要でした。
KVシリーズはとてもコストパフォーマンスが高く、安価にもかかわらず処理速度とプログラム記述可能量が多く、どのような設備でも対応できるため、とりあえずKVシリーズを選定しておけばよく、経験値が問われません。
PLCの選定や通信に関する設定などに時間をかけずに済み、プログラムコーディングそのものに時間を割くことができるため、効率よくPLCのスキルを伸ばせます。
- KVシリーズを使用することでどのような効果が出ますでしょうか?
体感ですが、電気設計業務の一連のリードタイムが従来よりも1か月ほど短くなっていると思います。
設計・コーディング・設置・立ち上げすべてでリードタイムが短くなり、トータルで1か月程度短縮する感覚です。
たとえば、サーボモータの立ち上げでは、電源を入れた2時間後には全軸が立ち上がっています。
目標座標や速度などのパラメータを設定して、動作開始信号をONにするだけですぐに動くため、上手くモータが動かないことがないくらいスムーズに立ち上げができています。
- 冒頭にお話しいただいた工場最適化のためのデータ活用の取り組み状況もお聞かせください。
設備と基幹システムを繋ぐインフラ構築や、在庫管理などのデータを活用したIoTアプリケーション開発をおこなっています。
KV-XLE02という通信ユニットを使用すると、他社PLCを使用している設備や成型機、PCなどあらゆる機器とのデータの受け渡しが楽にできたため、インフラ構築に役立ちました。
IoTアプリケーションも、営業担当の方からの提案や技術担当による支援があったので、スムーズに取り組むことができました。
IoTでは、PLCが苦手とする文字列処理をしなければならないことも多いのですが、先ほど話したスクリプト機能を使用することで数千字の文字列処理もKVで実現できています。
製造現場はPCよりもPLCの方が受け入れられやすいため、PLCでIoTの実現ができるのは良いですね。
- 他にIoTでお役に立てている機能や性能はありますでしょうか?
高速性はIoTの取り組みでも役に立っています。
本体の処理速度だけではなく、S-Unitと呼ばれるシリーズのユニットは、汎用ユニットの価格帯でありながら、高速な応答性に優れています。
たとえば、KV-SIR32XTは最速4µsでラダーに信号の状態を反映できるため、短い周期でデータ通信する必要があるIoTでも取りこぼしの心配がありません。
- サポート面など、商品以外でキーエンスを使うメリットはありますでしょうか?
各拠点の保全や製造技術の方に、セミナーを実施してもらっているのは助かっています。
自分たちが使いたくても、最終的に設備の運用をするのは現場なので、現場の方が使い慣れていないメーカのPLCは使用NGとなることがあります。
キーエンスは現場の方々が問題なく設備運用できるように各拠点でセミナーを実施してくれるので安心して使用できます。
あとは、納期面でも助かっています。
納期が未定だったり長期化したりするメーカがほとんどの中、当日出荷の体制を長く維持していたのは、お客様を大事にしているなという印象を受けました。
当日出荷が難しくなっても、比較的短納期で納入してくれるのは大きなメリットです。
- 使い勝手を重要視する方は多いでしょうか?
長年慣れ親しんだメーカが良いと思う人はもちろん多いです。
ただ、キーエンスは他社メーカと同じデバイス表記になるモードなど他社に慣れた人でも抵抗なく操作できるような機能が搭載されているうえに、先ほどお話したセミナーの開催もしてくれるので問題なく操作できる人も多いと思います。
- 関連部署からのKVの評判はいかがでしょうか?
使いづらいなどの悪い意見は聞こえてこないです。
悪評はすぐに広がるので、なにも聞こえてこなく、各部署で使い続けているということは良いことだと思います。
この前もKVを導入し始めた拠点向けにモーションコントローラの交換の作業手順を電話で説明しました。
通常だと慣れていないメーカの交換対応は、バックアップやパラメータ調整が煩雑で、技術屋が行く必要がありますが、電話ですんなり終わりました。
プログラムをコーディングする自分たちだけではなく、運用する現場の方々にとっても設定が楽なんだと思います。
- どのような方にKVシリーズの使用を推奨できるでしょうか?
コストを抑えたい方や電気設計工数を削減したい方、いろいろな機器と繋ぎたい方は、KVシリーズを選定すると課題解決ができると思います。
- 今後の展望を教えてください。
今後もキーエンスのPLCを活用しながら革新性のある設備製作やデータの活用に取り組みます。
設備でもIoTでも、都度営業担当や技術の方にご協力いただきながら革新性の高い設備やシステムの構築を進めていきます。
関連商品
安全・環境など時代のニーズを先取りした材料の開発や分析だけではなく、高品質・低コストで生産するための工法・設備を自社で開発しています。
また世界各国で営業、技術体制を整備しグローバル展開しています。
- この事例に記述した数字・事実は、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。
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