KV-8000シリーズ
お客様導入事例
京セラ株式会社
隼人工場

エッジ用途と、設備制御用途でKVシリーズを導入。
新規設備も既存設備でも生産性改善が実現!
全社方針の品質や生産性の改善のためにKV使用を標準化。

KV-8000シリーズ ご採用理由

  • さまざまなメーカのPLCと繋がる接続性
  • あらゆる用途でも使用可能なスペックの高さ
  • 優れたコストパフォーマンス

お客様の声

「思っていたよりもずっと早く、使い勝手に慣れました。」
「コストパフォーマンスに優れたCPUで選定に悩みません。」
「原因不明だったトラブルの切り分けにドライブレコーダ機能が活躍しました。」

- 京セラの隼人工場では、どのような業務をおこなっているのでしょうか?

私たちのサーマル事業部では、コンビニのレシート、プリクラの写真、レントゲン、高画質写真などの印刷機器に組み込んで使う、熱転写印刷ヘッドを作っています。
ここ隼人工場では、この印刷ヘッドの微細加工をおこなっています。

- KVシリーズの活用概況を教えてください。

KV-8000は生産設備の制御PLCとして、また他の制御PLCから品質データを集めるエッジPLCとして100台以上活用しています。
収集したデータは、csvファイルで社内のサーバに自動出力しています。

- KVシリーズの導入はどのような背景だったのでしょうか?

4年程前に京セラ全体の方針として、品質や生産性の改善を目的とする、設備のデジタル化とデータ収集の推進が決定されました。
その取り組みの中で、既存の生産設備からデータを収集していく必要がありました。
設備PLCは他社製をメインに使っていたため、当初はキーエンスは検討していませんでした。
しかし、他拠点でのKVシリーズの活用実績を社内で紹介されたことに加えて、さまざまなメーカのPLCと簡単に繋がる点、選定が容易であった点からキーエンスのPLCを採用することになりました。
実際に使い始めてみると、手厚いサポ―トがあったことや、使い勝手が良かったことから、KVシリーズを設備PLCとしても採用することになりました。

- 決め手となった「簡単に繋がる点」、「選定が容易な点」を詳細に教えてください。

KVシリーズには、他社製PLCと簡単に通信ができる「PLCリンク」機能をもつユニットがあります。
新しい設備だけではなく、古い設備からもデータを収集する必要があったため、さまざまなPLCと繋がることはメリットになりました。
また、KVシリーズは大容量メモリの高スペックCPUが他社の汎用モデルCPUと同程度の金額でした。
他社メーカのようにスペックに合わせて選定する必要がないため、設計が容易でした。

- 手厚いサポートはどのようなものでしたか?

初採用にあたり、使い方の無償セミナーを営業の方から提案してくれました。
また、わからないことは営業の方や技術の方に直接相談するとレスポンス良く回答を得ることができ、すぐに解決できました。
正直、不安はありましたが、基本的な使い勝手は2週間程度で慣れることができました。
他にも、機能テクニックの紹介や、ラダープログラムのサンプルを提供いただいたり、他社PLCと通信するにあたって他社側の設定を教えていただいたりと、満足のいくサポ―トでした。

- 使い勝手に関してはいかがでしょうか?

とても使いやすかったです。
触り始めは慣れない部分がありましたが、他社メーカと同じデバイス表記モードがあることでとっかかりやすかったり、サポートのおかげですぐに慣れました。
個人的にはデータ収集のためのロギング・トレース機能が簡単でよかったです。
収集するデバイスの取捨選択やタイミングの変更などを、ラダープログラム不要でできるのでとても便利です。

- データ収集システムの構築はスムーズに実現しましたでしょうか?

もちろん最初は苦労しました。
使い勝手には慣れても、すべてが初めてのことなのでいろいろと不明点やうまくいかないことがでてきました。
ただ、上記の手厚いサポートと使い勝手のおかげで使いこなすことができるようになり、今では自分たちで手の内化してシステム構築できています。

- 収集したデータの活用概況を教えてください。

FTPでアップロードするタイミングを
ファイルごとに自由に変えられることもポイントです。

KVで収集・アップしたデータをデータベースに取り込みBIツールで可視化や分析を実施しています。

活用事例1稼働監視

稼働監視モニタで、設備の稼働状況を色で視覚的に判別し、時系列で過去データを確認。

活用事例2トレーサビリティ

着工から完工の履歴確認や、ロットNo.ごとの検査結果・装置通過時間・設備データなどを紐付けて保存。

活用事例3傾向監視

NGが傾向的に増えているかどうかなどを自動で判定。

- 導入したことで感じた、KVシリーズの優れている点はどこですか?

PLCリンク機能は、期待通りでした。
Ethernetでの通信も、シリアルでの通信も同じような設定で簡単に他社PLCからデータ収集できます。
設定はかなりわかりやすく、1回覚えてしまえば容易に操作ができます。
性能が高い点も嬉しい部分です。
処理速度が速く、メモリ容量も大きいので、なにをやるにしても余裕があります。
たとえば同価格帯の他社PLCだと、メモリ容量が足りなくなる恐れがあるため、デバイスコメントを入れないケースがあります。
そのため、トラブル発生時は、配線図などから、信号名を類推して解析をしていくケースもあり解析に膨大な時間がかかります。
一方で、KVシリーズはメモリ容量が大量にあるので、気にせずコメントを入力できます。
そのため、トラブル発生時のラダー解析の手間が大きく省けるようになりました。
また、FTPサーバ機能やロギング機能、SDカードスロットなど、CPUに幅広い機能が内蔵されているのはコストパフォーマンスに優れています。

- トラブル発生時に、KV-8000の「ドライブレコーダ機能」は使用されましたでしょうか?

処理不良が発生する装置で使用しました。
処理完了信号をトリガにして前後10秒間のデータを保存するような設定をして、カメラ映像のみを切り出して社内サーバにFTPでアップすることで、ラダーが見れない人でも分析できるようにしました。
解析の結果として、処理不良の発生はそこの工程の動作不良ではないということがわかり、要因の切り分けができました。
現状発生している不具合の多くは、動画だけで解決できています。
動画を見てもわからない時には、一緒に記録されたラダーを解析していくような運用にしようとしています。

- どのようなお悩みをお持ちのお客様にドライブレコーダ機能をお勧めできますでしょうか?

発生頻度が低いトラブルにはドライブレコーダ機能が活躍します。

設備に関する原因不明のトラブルで困った経験のある方には特にお勧めできます。
今までは、立上時や量産時にトラブルが起きると、怪しそうな箇所にあたりをつけて修正、再現待ち、予測を外したらまた別の箇所にあたりをつけて再現待ち…を繰り返して解析していくことが多くあったと思います。
そのため、再現性の低いトラブルは特に解析に時間がかかっていました。
ですが、KV-8000のドライブレコーダ機能を使うと、再現待ちが不要になります。
トラブル前後のデータを記録しているため、どこに原因があったかを効率よく解析していくことができます。
保存データを装置製作メーカ様に送付することで、遠隔からの解析も可能になると思います。
また、装置によると思いますが、オプションのカメラを使用して映像で残すことで、視覚的によりわかりやすく解析ができると思います。

- 他にKVを導入して役立った例があれば教えてください。

PLCを触ったことのある方であれば、直感的に操作を理解することができると思います。

古い生産設備で使っていた他社製PLCが製造中止になったことを機に、KV-8000シリーズに置き換えた際に、スムーズに立ち上げができました。
事前にキーエンス側で、他社製のラダープログラムをKV-8000用に置き換えていただいたことが要因として大きいと思っています。
通常は、同メーカでの置換でも早くても丸1日。
そこでバグ出しが終わらなければ、一旦古いPLCに戻して日程を再調整することもあるくらいの作業だったので、良い意味で拍子抜けしました。
お陰で制御PLCの置き換えに対しての、精神的ハードルが低くなりました。
設備の構成によっては、今回のようにスムーズにいかないケースもあると思いますが、サポートも頼もしかったので、今後もPLCの置き換えが必要となった時は、KV-8000シリーズをまず検討したいと思います。

- 今後の展望についてお聞かせください。

サーマル事業部では、生産設備の制御PLCとしても、エッジPLCとしても、KVシリーズの使用が標準になっています。
装置製作メーカ様には、KVシリーズの使用をお願いしています。

- キーエンスに期待していることを教えてください。

置き換えが思っていた以上に早く済んだので次回以降の置き換えの心理ハードルがなくなりました。

これまでもデータ活用ユニットKV-XD02やIoTの無償アプリケーションのパッケージなど、我々の困りごとを聞いたり、時には事前に察知して、業務改善に繋がるようなさまざまな提案をいただきました。
今後も引き続き、いろんな提案をしてくださることを期待しています。
採用できるものは受け入れながら、品質管理やデータ活用に繋げていければと思っています。
また、キーエンスは部署間の連携が強い点もいいところです。
たとえば窓口担当にセンサのことを問い合わせると社内で情報を共有してくれて、窓口担当から回答があります。
複数の担当者から別々の回答が来る手間がないため、引き続き、部署間の連携をお願いしたいです。

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京セラ株式会社は、1959年に設立された東証プライム上場の電子機器メーカです。
全国各地に工場や営業所を構える他、海外にも拠点を展開。
電子部品や半導体部品、セラミック製品、情報機器、通信機器など、多彩な部品や機器の製造・販売をグローバルな規模で展開しています。
  • この事例に記述した数字・事実は、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。

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