WS-1000シリーズ
お客様導入事例
YKK株式会社
黒部事業所

干渉しない無線として
免許が必要なローカル5Gではなく
即時導入できるWS-1000シリーズを選びました。

- YKK様ではすでにWS-1000シリーズを数多くご採用いただきありがとうございます。
WS-1000シリーズのご採用理由を教えていただけますか?

当初はローカル5Gを検討していた

実はキーエンスのWS-1000シリーズがリリースされる前から、製造現場の無線化を進めたいと考えていました。
その際にはローカル5Gを検討していましたが、ちょうどタイミングよく営業担当の方からWS-1000シリーズの紹介を受け、「これにしよう!」と変更しました。

- 無線化を進めたいと考えられていたのはなぜでしょうか?

製造現場に求められる短納期生産・データ収集を追究したら、無線化は必須に

ユーザに求められる短納期での生産体制について語る担当者。

以前より製造現場の無線化を進めていく必然性を感じていました。
理由は2点あります。
1点目は、レイアウト変更時の配線コスト削減です。
当社はファスナーを製造しているのですが、衣料品関連はファストファッションの流行により、店舗が在庫を持たなくなり、短納期でユーザに新しい商品を届ける必要性が高くなっています。
それによって生産体制を見直す頻度が増え、結果的にレイアウト変更が増えています。
都度、LANケーブルを引き直す、というのがコスト的にも工数的にも課題でした。
2点目は、ネットワーク機器の増加による通信負荷の低減です。
設備のIoT化に向けて、各種センサを後付けし、データ収集をすることが増えています。
また、今後の労働人口の減少に伴い、当社もAGVなどの導入を進めています。
さまざまなデータが増えていく中で、無線と有線を使い分けることで通信負荷を下げていくことが必要でした。

- 同じ無線でも、ローカル5GからWS-1000シリーズに変更したポイントを教えていただけますか?

6GHz対応により、今後も安心してネットワーク機器の導入ができる

無線の接続状態をパソコンで確認する担当者。
慣れた手つきで取材記者に説明をしていた。

無線を活用する際に一番気になるのは通信トラブルです。
すでにパソコンなどのOA機器やAGVに干渉しない無線を探しており、1台のアクセスポイントで数百m通信できると聞いていたローカル5Gの導入を検討していました。
ただ、実際に調べていくと、管理するために免許が必要な点と、高額なイニシャルコスト、ランニングコストが発生することは無視できませんでした。
また、今後の海外展開を考えると汎用的で管理しやすいWi-Fiの方が良いと判断しました。
キーエンスのWS-1000シリーズは6GHzに対応しており、AGVは2.4GHz、OA機器は5GHz、FA機器は6GHzといった運用ができるため、今後も増え続けるネットワーク機器への対応と通信負荷への対策がしやすいと考えています。
また、当社が進めるエッジコンピューティングとして、キーエンスのセンサやPLCを活用した、設備や電力の見える化などもおこなっています。
同じメーカの商品である、という点も安心できるポイントですね。

既存無線と電波干渉しない6GHz
日本では、2022年9月にWi-Fi6Eが認可されたことで、6GHzも利用できるようになりました。
6GHzは新しい規格のため、帯域が広く、また使用端末が少ないことで干渉しにくい無線です。

- キーエンス製品はどのような場面でお役に立てているのでしょうか?

トラブル発生時の工数削減に繋がっている

我々は生産技術で設備の開発や設備トラブル発生時の対応をしています。
トラブル対応時には、発生前後の設備状態を正確に把握する必要があります。
特に海外など、時差や言語の違いが原因でその確認に非常に時間がかかりますが、いろいろ調べたらセンサの設定を間違えているだけなんてこともよくあります。
当社では海外拠点も多くあるので、当時の状況を確認できないという課題が以前からありましたが、そこで役に立ったのがキーエンス PLCのドライブレコーダ機能でした。
センサなどの設定値情報やサーボモータの座標、トルク情報まで残っているので、当時の装置状態をすべてリモートで見ることができるという点が、非常に助かっています。
さらに、キーエンスの商品で統一することで装置製作期間が半分程度になっています。
具体的には、センサとPLCを省配線で繋ぐことができるため、配線工数が大幅に少なくなりました。
また、ドライブレコーダ機能の活用で、立ち上げ段階でバグを見つけることができており、効果が出ています。
他にも、当社の商品は品種が多く、センサの感度などの設定を都度変える必要があり、段取り替えに時間がかかっていましたが、キーエンス PLCで統一することにより、自動でセンサの設定変更ができるので、機械を止めずにそのまま生産できるようになったことも良かったポイントです。
設備の機器をキーエンスの商品で統一することで得られるメリットを強く感じました。

- 現在進めている見える化システムについて教えていただけますか?

カーボンニュートラルに向けた拡張しやすい見える化システム

直近ではカーボンニュートラルに向けて、キーエンスの商品を使って見える化を進めています。
設備に後付けで流量センサや電力量モニタを設置して、エッジPLCであるKVシリーズにデータを収集し、データ活用ユニットKV-XD02で状態を表示しています。
従来はPLCとセンサ間には有線LANケーブル配線が必要でしたが、WS-1000シリーズがあれば、無線ユニットを置くだけですぐに運用を開始することができ、他装置への展開スピードが大幅に上がるのも良い点だと感じました。
また、カーボンニュートラルに対してはキーエンスで無償提供しているアプリをKV-XD02にインストールするだけで簡単に導入できることもうれしいポイントです。
特に省エネの観点で言うと、無駄に使用しているエネルギーの削減が必要ですが、設備PLCと無線で接続すれば稼働情報と紐づけてエネルギー使用量が見える点も、「さすがキーエンスさん」と感じました。
非稼働時のエネルギー使用量や製品1個当たりに対するエネルギー使用量の確認もできるので、製造サイドでは具体的な行動変化に繋げやすく、管理者としても変化度の確認ができます。
他にも、トレーサビリティについてのより一層のレベルアップがユーザより求められており、データのリアルタイム性や、より詳細な設備状態の紐づけが必要となっています。
これらの条件に適しているPLCと無線機器の選定においては、キーエンスが最適と考え、採用に至っています。

- WS-1000シリーズの使い勝手について印象を教えていただけますか?

10分で無線が構築できる

WS-1000シリーズを実際に設置された担当者。

営業担当の方にPRしていただいた際に、操作手順は見せていただきましたが、まさにその通りの設定だけで使用でき、操作方法を教えてもらう必要すらありませんでした。
時間にして10分〜15分ぐらいで簡単に通信が確立できました。
設備のレイアウト図がツール上で載せられるのも分かりやすく良いですね。
また、今後台数が増えてきた時もメッシュで繋がるので、安心して無線を使えると考えています。

- 新しい商品を積極的に導入されていると思いますが、秘訣はありますか?

キーエンスの部門を超えた連携やスピード感が助けに

当社には「失敗しても成功せよ/信じて任せる」という考え方があり、新しいことに挑戦しやすい風土があります。
新しい取り組みとなると、どうしても技術的な問い合わせは多いのですが、キーエンスの営業担当の方の提案力や知識力、部門を超えた連携に助けられています。
先日も、センサ担当の方がうまく検出できなかった際、別部門の方に瞬時に情報共有がされ、すぐにその方が提案に来てくれました。
また、面談時に見積もりを依頼した際にも、自席に戻ってくるとすでに回答が届いていたことがあり、対応スピードに驚かされています。(笑)
技術的な会話ができること、スピード感のある対応をしていただけることにいつも助かっています。

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YKKグループは、日本の非鉄金属メーカで、ファスニング事業とAP事業を中核に世界約70か国/地域でグローバルに事業を展開しています。
その内、黒部事業所は、国内ファスニング事業の中心であり、YKKグループの「技術の総本山」と呼ばれています。
1934年に創業者吉田忠雄を含め3名でスタートした会社も90年目を迎えた現在では、4万4千人以上が働く企業へと成長しています。
  • この事例に記述した数字・内容は事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。

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