マンチェスター符号化方式
0,1のデータを信号の立ち上がりと立ち下がりで表現する方式です。この方式では、符号化された信号の平均値が信号の状態に依存せず常に一定になります。
AS-i
ここではAS-iについて説明します。
概要
AS-iとは1990年に開発された、センサやアクチュエータの省配線接続を目的として開発されたネットワークです。正式な規格名はActuator Sensor-Interfaceですが、略称であるAS-i(アジー)で呼ばれています。2線の通信ケーブルを使用して電源も供給するため、配線の簡略化が可能です。
配線方法と通信プロトコル
配線方法
専用の黄色ケーブルを使用して、電源ラインと共用の2線のみで配線します。
伝送レートは167kbpsで電源電圧にsin波形を重畳することで信号を伝達します。最大で62局まで通信でき、ツリー型、バス型、スター型、リング型などのトポロジーに対応しています。配線長は最大100m(リピータを使用することで最大300m)で、終端抵抗は不要です。
専用ケーブルと専用の接触ブレードを使用することでケーブルの被覆剥きや切断といった配線作業を削減できます。
接触ブレード
専用ケーブル
ケーブルを挟み込むだけで配線可能
通信プロトコル
標準のAS-iプロトコルに対応しています。データはマンチェスターIIコーディングとsin波形に置き換えることにより耐ノイズ性を向上させており、62局使用時10ms以下のサイクルタイムが保証されています。
データ
マンチェスター符号化
sin波形に変換
特徴
AS-iはマスタ・スレーブ方式で送受信を行ないます。
小点数のI/O信号の伝達に特化しており、マスタから定期的にポーリングを実施して伝送しています。接続対応機器に対して構成用のソフトウェアなしに自動的にデータ収集ができます。また、通信エラーのほかにAS-iインターフェースV2.1では補助電源の短絡検知や過負荷などの状態を検出することも可能です。
- 記載されている会社名、製品名、ネットワーク名称などは、それぞれ各社の商標または登録商標です。
- 内容の一部(規格、仕様など)については記載当時から変更されている場合がありますのでご注意ください。
2015年11月