用語集
あ行
アッテネーター(attenuator)
レーザー光量を減衰させるための光学部品またはシャッタ。
アパーチャー(aperture)
通過するレーザー光の中心部を取り出すために制限を設ける絞りまたは開口のこと。
E/O Qスイッチ(E/O Q switch)
電圧を加えることにより光の屈折率を変化させる電気光学方式のQスイッチ。
イオン交換
水冷方式のレーザーマーカーで使用する冷却水(純水)が劣化するにつれ発生する不純物のイオンを除去してクリーン度を保つこと。
インナーマーキング(inner marking)
ガラスなどの透明体に透過するレーザー光を使用し、透明体内部にマーキングや加工を行なうこと。
ARコーティング(AR coating)
ARは、Anti Reflectionの略で反射防止の意味。
レンズをARコーティングし、表面で起こる反射を防ぐことにより、レーザー光の透過率が向上します。
A/O Qスイッチ(A/O Q switch)
超音波を加えることにより光の屈折率を変化させる音響光学方式のQスイッチ。
M2(M square)
レーザー光の強度分布を表す横モードの品質を指す。
M2=1が理想的なシングルモードといわれる。
LD
Laser Diodeの略。半導体レーザーと同意。
SHG(second harmonic generation)
レーザー基本波の2倍の周波数=基本波長の1/2の意味。
YAGレーザーでは1064nmの1/2の532nm波長を指す。
LD励起(LD pumping)
レーザー媒質を励起させる光源にLDを使用する励起方式。
エンドポンプ(end pumping)
レーザー媒質の後方から励起光を照射し励起する方式。
結晶の中心を励起するため、励起効率が良く、モードの良いレーザービームを創り出します。
fθレンズ(f-theta lens)
ガルバノスキャナーやポリゴンミラーで偏向されてレーザー光を平面で集光し、走査速度が一定になるよう補正するレンズのこと。
fθレンズの特徴は
- ワーク面の何処でも等速度で走査する
で、マーキングやレーザープリンタなどに最適な光学部品です。
- [fθレンズの場合]
- 像高hと入射角θとの関係が、【h=fθ】になる様に設計されたレンズで、ワーク面上での走査速度が一定速度になります。周辺(スポットD点)では、速くなります。
か行
可視光(visible)
波長380nmから780nmの光で、人の目に見える波長の光のこと。
-
- 光とは
- 「電磁波」と言う「波」の一種です。波ですから波長という基準があり、ごく短いものから無限大に長いものまで存在します。
-
- 色とは
- 物体に当たる光の波長のうち、物体に吸収されないで反射された波長を人の目の網膜が受け取ると、我々はその波長を物体の「色」として認識します。例えば、赤いりんごは、(人間には赤色に見える特定波長の光線を含む白昼光を受けると、)赤い波長の光(600~700nm)を反射し、ほかの波長の光をすべて吸収します。
- 黒い物体は、すべての光を吸収するために黒くみえます。
-
- 可視光とは
- 波長の長い部分の「赤」から、短い方の「紫」までの連続したカラースペクトルを形成するものを「可視光」と言います。また光として関知できない領域の長い方のエリアを「赤外線」、短い方を「紫外線」と呼びます。
ガイド光(alignment beam)
ガイド光とはレーザー光の照射位置を示し位置調整するための補助光のこと。印字レーザーが不可視光なので可視で確認できるガイド光で調整します。
ガスレーザー(gas laser)
管内に封止したガスに高電圧を加えて放電し、ガスをプラズマ状態にし発振させるレーザー方式のこと。
よく使われるガスは、CO2(炭酸ガス)He-Ne(ヘリウム・ネオン)。He-Neレーザーは、オプトエレクトロニクスの光源として、CO2レーザーは、印字や加工に用いられている。
レーザーの種類
レーザーは大別すると、固体・気体・液体の3つに分かれます。
固体
- Nd:YAG
- YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット)
-
基本波長(1064nm)
- 汎用マーキング用途
第二高調波(532nm)(グリーンレーザー)
-
- シリコンウエハなどへのソフトマーキング用途
- 微細加工向き
第三高調波(355nm)(UVレーザー)
-
- LCDの印字、リぺア加工、VIAホール加工等の超微細加工用途
- 液晶リぺア加工…コーティングパターンをカットして修復する工程
- VIAホール加工…プリント基板の穴加工
- Nd:YVO4(1064nm)
- YVO4(イットリウム・バナデイト)
-
-
- 小文字マーキング用途
- 高いQsw周波数で高いピークパワー。
- エネルギー変換効率が良い。
-
- LD(650~905nm)
-
- 半導体レーザー(GaAs、GaAlAs、GaInAs)
気体
- CO2(10.6μm)
-
- 加工機、マーキング用途、レーザーメス
- He-Ne(630nm)(赤色)が一般的
-
-
- 測定器用途(形状測定など)
- 最も多く出回っているレーザー。
- 出力が低く形状測定などに使用。
-
- エキシマ(193nm)
-
-
- 半導体露光装置、眼医療
- 不活性ガスとハロゲンガスを混合して、その気体中で放電する。
- 比較的簡単な構造で強力な紫外線レーザーを作ることが出来る。究極の紫外レーザー(DUV)で、吸収率が高く、眼医療では水晶体を加工(蒸発)させ、網膜に焦点を合わせる矯正に使われる。
-
- アルゴン(488~514nm)
-
-
- 理化学用用途
- 色々な色を出すことができ、主にバイオ関係など研究所で使用される。
-
液体
- Dye(330~1300nm)
-
-
- 理化学用用途
- レーザー光により励起された色素は、蛍光を発する。
-
ガルバノスキャナ(galvanometer scanner)
レーザー光を走査させる為のステッピングモータ。
回転停止角度を正確に制御できるのが特長です。
ガルバノミラー(galvanometer mirror)
ガルバノスキャナに取り付けるミラーのこと。
完全空冷
レーザー装置冷却に水を使わずに放熱フィン、ファン、ペルチェ素子等を用いた空冷冷却方式。
基本波(fundamental wave)
レーザー媒質から発振したままの波長のレーザー光を言う。
YAGなら1064nm波長が基本波。
Qスイッチ(Q switch)
レーザー媒質と出力ミラーの間に吸収体を置き、レーザー発振をコントロールして高いエネルギーを作りだす光学部品。
共振器(resonator)
レーザー光が作られるための全反射ミラーと出力ミラーの間=キャビティーともいう。
空間モード(spatial mode)
共振器の光軸に垂直な方向のモード。レーザービーム強度分布の断面が1点で対象形状になるシングルモードや複数のピークポイントが現れるマルチモードがあります。
グリーンレーザー(green laser)
波長532nm付近の緑色光を発振するレーザー。
高調波(harmonic generation)
一般的に、レーザーの波長は短いほど、エネルギーが高く、物質(ワーク)に対する吸収率が上がります。例えば、銅板(Cu)は基本波長(1064nm)では約10%程しか吸収されず、印字し難い素材ですが、1/2波長(=532nm)では、約50~60%と吸収率が上がります。
- [グリーンレーザーとUVレーザーの作られ方]
- グリーンレーザーは、第2高調波と言われ、基本波長を酸化物単結晶(LBO:リチウムボレート)を通し、約30~40%の変換率で、532nmの波長に変換します。変換された532nm波長光と基本波長光を合わせて、更に、もう一つの単結晶を通過させることで、UVレーザー(波長355nm)に変換します。また、第4高調波は、波長266nmのD(ディープ)UVと言われます。
固体レーザー(solid state laser)
レーザー媒質をランプやLDなどの光源で照射し、レーザー光を作り出すレーザー発振器のこと。
さ行
THG(third harmonic generation)
レーザー基本波の3倍の周波数=基本波長の1/3の意味。
第3高調波とも言われる。YAGレーザーでは1064nmの1/3の355nm波長を指す。
サイドポンプ(side pumping)
レーザー媒質の側面から励起光を照射し励起する方式。レーザー結晶の側面部周囲より励起光を照射して励起する方式。中心部に熱が伝わりにくく、媒質全体に熱をムラなく伝えられない。
CO2レーザー(CO2laser)
炭酸ガスを媒質としたレーザーで、波長10.6ミクロンを発振します。
加工機やマーキングに利用されています。
CW(continuous wave)
レーザー光が連続して発振する状態のこと。
紫外線(ultra violet)
波長380nmより短い不可視光のこと。殺菌効果があることから、食品関係、医療関係などの分野で利用されています。
閾値(threshold)
物質にエネルギーが加わり何らかの反応が起きる限界値のこと。
=「しきい値」
シャッター(shutter)
レーザー光を遮るための遮光板のこと。
集光レンズ(focusing lens)
レンズ単体やレンズの組み合わせによりレーザー光をワーク面で集光させ焦点を結ぶレンズのこと。
出力(energy output)
レーザー出力とは時間あたりのエネルギー量のこと(単位W)。
ジャイアントパルス(giant pulse)
Qスイッチにより増幅された高いエネルギーをもつパルスのこと。
レーザー媒質に過剰に溜まったエネルギーが一気に放出されるため文字の書き出し部が深堀になる現象。
純水
水を化学的、物理的に処理し、溶解している物質を除去した水のこと。
水冷冷却方式のレーザーマーカーの冷却水は絶縁体であることが条件になるため、純水を使う。
ZnSe(ZnSe)
ジンクセレン。遠赤外線を透過する光学結晶のことでCO2レーザーのレンズに使用されます。
シングルモード(single mode)
レーザー光の断面が1点で集光されており、かつ点対象になる横モード特性をもつレーザービームのこと。
-
レーザー結晶の端面へファイバーを使いLDからの光を照射する。媒質の中心部へムラなく、エネルギーを供給できる。
-
-
- シングルモードビーム
スーパーシングルモードビームのパワー分布
ビームの中心一点に、パワーのピークを集中、真円の完全な一本のピークが存在し、均一な印字が可能です。
スキャニング
レーザービームをガルバノモータ等を使い走査すること。
ストレッチャー(stretcher)
レーザー光のパルス幅を伸ばす構造や部材のこと。
スレッシュホールド(threshold)
物質にエネルギーが加わり何らかの反応が起きる限界値のこと。
=「しきい値」
赤外線(infrared)
波長780nmより長い不可視光。
全反射ミラー(high reflective mirror)
共振器内ですべての光を反射するミラー。
出力ミラー(output coupler)
共振器内で増幅されたレーザー光を外部へ放出するミラーのこと。
-
- 発振環境
- レーザー発振は、『上準位にある原子数>下準位にある原子数』で、この状態を反転分布という。
-
- 構造
- ガスレーザー発振器の構造は、ガスを封入し、反転分布を起こすために必要な放電を起こす電極を備え、管の両側に光共振器が配置されます。
-
- 発振原理
- レーザー管に定格の電流を流し放電させると、管内に強いプラズマが生じ、このプラズマが原子と衝突して励起状態になります。レーザーの波長に対して極めて高い反射率を持つ一対の反射ミラーから構成される光共振器の間で、光が往復しながら増幅され、反射鏡の一方を反射率約99%の出力ミラーにすることで、レーザー光が外部に照射します。
た行
縦モード(longitudinal mode)
共振器のミラー間距離によっていくつかの周波数のレーザー光が発振する状態。
種光源(seed laser)
元となるレーザー光源のこと。
短パルスレーザー(short pulse laser)
パルス幅がピコ秒以下で発振するレーザーを指す。
ピコ秒とは、1兆分の1秒(10秒)のこと、単位PS。
第3高調波(third harmonic generation)
レーザー基本波の3倍の周波数=基本波長の1/3の意味。
YAGレーザーでは1064nmの1/3の355nm波長を指す(UVレーザー)。
第2高調波(second harmonic generation)
レーザー基本波の2倍の周波数=基本波長の1/2の意味。
YAGレーザーでは1064nmの1/2の532nm波長を指す(グリーンレーザー)。
チラー(chiller)
水を冷却し一定の温度に保つ機器のこと。
水冷方式YAGレーザーなどの2次冷却器に使用される。
DPSS(DPSS)
Diode Pumping Solid Stateの略。LD励起固体レーザーと同意。
ディープUV(deep uv)
真空域でしか伝播しにくい光で200nmより短い光のこと。
エキシマレーザーのArF(193nm)やF2(157nm)が真空紫外線光に該当する。
は行
波長(wave length)
空間を伝わる波(波動)の持つ周期的な長さのこと。
半導体レーザー(semiconductor laser)
半導体材料で作るレーザーのこと。pn接合の間に活性層という光が出る層があり、p側のホールとn側の電子が結合するとレーザー光を発光します。
- 光の増幅を行う半導体結晶の中心部(活性層)は光が全反射して外にもれないような、構造になっています。一般的には、半導体レーザーは、通信用、光ディスク用以外にレーザー励起源として利用されています。
- 構造はダイオードと全く一緒です。母体をGaAsに変えるだけで、エネルギーが熱から光に代わりLEDになります。
パルスエネルギー(pulse energy)
パルスレーザー発振器の1パルスあたりのエネルギー量のこと。
単位J(ジュール)。
パルス波(pulsed oscillation)
一定の周波数でレーザー光を発振すること。連続波の反対語。
パルス幅(pulse width)
パルスレーザー発振器の1パルスあたりの照射時間のこと。
パルス発振
レーザー光をフラッシュのように光らせる発振。パルス発振は、発振周波数を変えることによりレーザー出力を制御したり、1パルスあたりのエネルギーを強くすることができます。レーザーの出力を表す値としては、平均出力、ピーク出力、パルスエネルギー、があります。単位は、W(ワット)とJ(ジュール)です。パルスレーザーは、ピーク出力値が連続発振レーザーの出力値に比べて高いが、平均出力はパルス幅とピーク出力の積、それに発振周波数分を加えた数値になるため低くなります。平均出力が数Wでもピークエネルギーが数十kWあるパルスレーザーでは金属にも印字・加工ができるエネルギーを有しています。
- ■ピークエネルギー
- ■パルスレーザーの平均出力
パワー(power)
時間あたりのエネルギー量、単位はW(ワット)。
パワーメータ(power meter)
レーザー光の出力を測定する計測器。
レーザーパワーの減衰状況の管理に使用されます。
光アイソレータ(optical isolator)
光を単一方向にだけ通す性質を持ったデバイスのこと。
レーザーの戻り光を遮断するために使用される。
拡がり角(divergence)
レーザー発振器から照射されたレーザー光が広がる角度のこと。
ビーム径(beem diameter)
レーザー光の直径のことを意味しますが、通常は、ビーム中心のピーク値の半値の値を指します。
ビームプロファイラー(beam profiler)
レーザー光の強度分布のこと。
ビームプロファイル(beam profile)
レーザー光を断面で見たときの強度分布をグラフ化したものを指します。
ピークパワー(peak power)
パルスエネルギーをパルス幅で割った値。W(ワット)。
ファイバレーザー(fiber laser)
共振器にファイバを使い、Ybイオンなどをドープしたファイバのクラッドを2重構造にし、内側にLDの励起光を入れ励起する方式。
ファーストパルス・サプレッション
Q-SWレーザーで最初に出るジャイアントパルスを抑制すること。
偏光板(polarization plate)
一定方向の偏光を取り出す光学素子。
ポンピング(pumping)
レーザー媒質を励起すること。
ま行
マルチモード(multi mode)
レーザー発振器から出射された光線の断面に複数のピークポイントが現れるモードのこと。
戻り光(feedback light)
レーザー発振器から照射したレーザー光がワークに当たり跳ね返ってレーザー発振器へ戻ってくる光のこと。
や行
YAG(YAG)
イットリウム、アルミニウム、ガーネット(Y3Al5O12)。固体レーザー媒質の一種。
産業用レーザーとして多用されており、金属及び樹脂への印字にも対応。
YAGレーザー(YAG laser)
YAG結晶にNdイオンなどをドープし、LDやランプ励起により発振させたレーザーのこと。
誘導放出(stimulated emission)
励起されている原子に光が当たり、その光子に誘導され連鎖的に光を放出する現象のこと。
- ■原子の状態
- ■電子の状態
横モード(transverse mode)
レーザー発振器から出射された光線の強度分布を断面でとらえたもの。
ら行
ランプ励起(flash lamp pumping)
レーザー媒質となる固体レーザーの励起源にランプを使用する方式。
レーザー(laser)
Light Amplification by Stimulated Emission of Radiationの略で、誘導放射による光の増幅の意味。
レーザーの性質として、
- 単色性に優れる=純粋な1つの光の波長。
- 指向性に優れる=平行光で広がりなく進む。
- 干渉性が高い=光の位相が揃っている。
- 通常光とレーザー光の比較
- まず、レーザーからは指向性が高い光ビームが発せられ、ほとんど広がることなくまっすぐに進みます。これに対しふつうの光源からは四方八方に広がる光が発せられます。次にレーザーはひとつの色で出来ていて、これを単色性と言います。ふつうの光は一般にいくつかの色の混ざったもので、蛍光灯のように白く見えるものがその一例です。さらにレーザーは光の波どうしの山と山のそろい方が時間的にきっちりそろっていて、レーザーどうしを重ね合わせるときれいに山どうし・谷どうしが強め合い干渉縞が現われる可干渉性という特徴を持っています。
通常光 | レーザー光 | |
---|---|---|
指向性 (直進性) |
電球 | レーザー |
単色性 | 波長がバラバラ | 波長一定 |
可干渉性 (コヒーレンス) |
位相がバラバラ | 山と谷がそろっている |
レーザー発振器(laser system)
励起状態から誘導放出によってレーザー光を増幅・発振する装置。
レーザー加工(laser processing)
レーザー光を用いて行う加工。
主に微細加工、溶接、マーキング、切断等がある。
レーザー加工の種類
大別すると、除去加工・接合加工・表面改質の3つに分かれます。
除去
表面温度が、沸点より高くなり蒸発が起こる状態
-
- 切断
- 金属・非金属などの薄板の切断
-
- 穴あけ
- 繊細な穴あけ加工
-
- スクライビング
- セラミックなど、ICチップの溝切り分離
(=分割し易いように、材行に割り傷を付ける方法を言う)
-
- トリミング
- 半導体の抵抗微調のための薄膜抵抗の一部除去
(整形する、美少量除去加工)
- マーキング
接合
表面温度が、融点より高くなり溶融が起こる状態
-
- 溶接
- 金属体の高速溶接
改質
表面温度が、融点以下の状態
-
- 焼入れ
- 耐摩耗性や強度向上のため
-
- 蒸着
- 耐摩耗性や耐蝕性向上のため
レーザーダイオード(laser diode)
半導体材料で作るレーザーをトータル的にいう。
レーザートリミング(laser trimming)
抵抗材料を削り取ることで規定の抵抗値にする加工工程のこと。
レーザー媒質(laser medium)
レーザーを取り出す元物質のこと。気体、液体、固体があり、それぞれに特性の違うレーザー光が抽出できる。
レーザー名 | 発振波長 | 用途 |
---|---|---|
ヘリウムネオンレーザー |
赤色/単色632.8nm
|
|
アルゴンイオンレーザー |
青~緑
マルチライン |
|
炭酸ガスレーザー |
赤外
10.6um |
|
エキシマーレーザー |
紫外
126nm~351nm |
|
窒素レーザー |
紫外
337nm |
|
レーザー名 | 発振波長 | 用途 |
---|---|---|
ルビーレーザー |
赤
694.3nm |
|
YAGレーザー |
赤
1.06um |
|
ガラスレーザー |
赤外
1.06~1.08um |
|
Nd(ネオジム)レーザー(Nd:YAG、YLF、YVO4、YAlO3) |
1064nm
1047nm 1053nm |
|
チタン:サファイア |
660nm~1180nm
|
|
ファイバーレーザー |
1050nm~1620nm
|
|
レーザー名 | 発振波長 | 用途 |
---|---|---|
ヘリウムカドミウレーザー |
青色
白色 |
|
銅蒸気レーザー |
2波長
511nm 578nm |
|
金蒸気レーザー |
赤色
|
|
レーザー名 | 発振波長 | 用途 |
---|---|---|
半導体レーザー |
赤色~赤外
|
|
レーザー名 | 発振波長 | 用途 |
---|---|---|
色素レーザー |
300nm~1200nm
|
|
レーザー保護めがね(laser glasses)
レーザー光から目を保護するために使用する保護めがねのこと。
波長により最適なめがねを選択。
励起(pumping)
レーザー媒質内の原子に外からエネルギーを与え、エネルギーの低い安定した状態からエネルギーの高い状態へと変化させること。
このエネルギーの高い状態を励起状態という。
連続波(continuous wave)
レーザー光をとぎれなく連続(CW)して発振すること。
わ行
YVO4(YVO4)
イットリウム・バナデート(YVO4)の略、固体レーザー媒質の一種。
エンドポンピング方式で利用されることが多い。
基本波長(1064nm)のレーザーを発振する。
YVO4レーザー(YVO4 laser)
イットリウム・バナデートによるYVO4結晶にNdイオンなどがドープし、LDやランプにより励起して作り出したレーザーのこと。