Ethernetによる通信ネットワークの普及
FA業界では、より複雑な制御を、より膨大なデータを扱うようになってきています。それに伴い、設備間をつなぐ通信も進化しています。電気的なON/OFFのみの出力だけであったI/O制御から、より多くの情報を扱えるRS-232C/422A/485通信へ移行していきました。そして現在ではより速い通信速度が可能で、LANケーブルによってさまざまな設備と接続しやすいEthernetによる通信形態が普及しています。
Ethernet利用によるメリット
従来であれば制御する機能を使用すればするほど配線が複雑になるため、配線ミスや断線が発生するリスクがありました。Ethernetでは配線をLANケーブル1本に集約することが可能なため、配線のミスや工数を削減することもできます。
Ethernetの種類
「Ethernet」は、システムを提供する通信会社によって規格が異なるため、複数種類存在しています。当然規格の種類によって、その普及率も異なっており、例えばEtherNet/IP®は北米、PROFINETは欧州で広く普及している通信規格となります。キーエンスのレーザマーカMD-XシリーズはEtherNet/IP®とPROFINET双方に対応しています。
数多く存在するEthernet規格の中でもEtherNet/IP®とPROFINETの2つの規格が全世界シェアの約半分を占め、首位を競い合っている状態です。今後のトレンドとしては世の中に数多く乱立する通信規格の中から、普及率の高い通信規格に対応設備が集約されていくといえます。
EtherCAT®は、ドイツBeckhoff Automation GmbHによりライセンスされた特許取得済み技術であり登録商標です。