非剛性部品の幾何公差
ゴムや樹脂など製造工程で発生した内部応力の開放により、図面に示された以上に変形することが予想される部品を「非剛性部品」といいます。
非剛性部品の場合、重力のみを受けた状態(自由状態)での幾何公差を指示します。また、その部品が非剛性部品であることや、公差を満たしている状態(重力の方向など)を注記として明記する必要があります。
非剛性部品の明記
通常、幾何公差は剛性がある部品を対象としています。自由状態でサイズ公差や幾何公差を超えた変形を示す部品の場合は、公差記入枠の幾何公差に続けてを記入し、非剛性部品であることを明記します。
「F」はFree stateの頭文字で、「自由状態で適用する」という意味です。
非剛性部品の指定例
下図は、「どのような姿勢でも、データムBが真円度5.0mmに入っていなければならず、左側の円周振れは拘束された状態で適用される」という指示です。