選定の際に気を付けるポイント
ハンディターミナルには、用途や目的にあわせてさまざまなバリエーションがあります。業務の効率化や改善を効果的に進めるには、現場のニーズやワークフローにマッチした機種を選定する必要があります。こちらでは、ハンディターミナル選びで押さえておくべきポイントをご紹介します。
シチュエーション(規模)別の機器選定
ハンディターミナルには、業種や用途ごとにさまざまな機能を持ったモデルが存在しています。たとえば広い構内や店舗でシステムとの通信を確実にしたいなら無線LAN内蔵タイプ、比較的限られたスペースで作業する場合はBluetooth搭載モデルを選択します。ハードウェアやソフトウェアの選定、運用に必要な環境については以下で詳しく説明していますので併せてご確認ください。
また、一度に多くの情報を確認する必要がある場合は大型ディスプレイ付きのモデル、小売店のレジで用いるなら長時間使用しても疲れにくい小型軽量モデルがベストです。さらに物流や製造の現場などでハードな使用が想定される場合は、落としても壊れにくい耐衝撃性に富んだモデルを選定します。なお、運送業や宅配業などでは出先や移動中に本部とデータのやり取りができるよう携帯回線を利用して通信ができ、バッテリーの持ちが良いモデルとなります。
OSの選定
ハンディターミナルのOSはWindows/Android/メーカー専用OSの大きく3種類があります。
それぞれの特徴にあわせて導入を検討することが必要です。
OSの特徴
- メーカー専用OS
- ウイルス発生の報告がほとんどなく、感染リスクが低い。
ハンディターミナル専用に最適化されており、OSの安定性が高い。 - Windows OS
- 既存のWindows開発資産や開発スキルを流用できる。
マルチタスク処理が可能で、自由度の高いアプリケーション開発ができる。 - Anoroid OS
- スマホやタブレットアプリのような見栄えの良いアプリが開発できる。
他のOSに比べ、OSのアップデートサイクルが早い。
業務で使用するハンディターミナル・PDAは、スマートフォンやタブレットのような機器とは選定ポイントが異なり、業務効率を優先して検討する必要があります。コードの読み取り能力や堅牢性、操作性は言うまでもないですが、作業性を考えるとできるだけ同じものを、長期的に利用することが望まれます。短期的な機種変更や機種混在は、作業効率の低下や作業ミスを生み出します。
ハンディターミナル選定 10のポイント
ハンディターミナルの機種選定で押さえておくべきポイントをわかりやすく10項目にまとめました。機種選定の基本になりますので、導入をご検討中の場合は参考にしていただければ幸いです。
1. バーコード読み取り性能
一般的なバーコードではなく、業界標準のバーコードを読み取れるかどうかが重要です。さらに読み取りスピードや読み取ったデータが画面上で見やすいかといった点にも着目します。
2. 落下耐性や防水機能
人間の立ち位置となる高さ150cmから落下させても破損せず機能を維持することがハンディターミナルの業界基準です。また、野外や水が飛び散る環境で使用する際は防水機能も欠かせません。製造業界や物流業界など過酷な状況下で使用する場合は、より高い堅牢性が求められます。
3. 画面サイズや見やすさ
必要な情報量を余すことなく表示できるディスプレイかどうか、どの角度からでも表示内容が視認できるか確認します。多くの情報を必要とする場合は、大型ディスプレイを採用したモデルが最適です。
4. 操作性
端末が持ちやすいか、長時間持っていても疲れにくいかは作業性の良し悪しに大きく関わります。またキーボタンの押しやすさ、十字キーの位置が適切かどうかも重要です。
5. 連続運用可能時間
- 連続利用時間のイメージ
カタログに記載されているデータではなく、実際の現場でどの程度の時間にわたって使用できるかどうかに着目して機種選定します。頻繁に充電できない環境での使用が前提なら大容量バッテリー搭載モデルが最適です。
6. 拡張性
無線LANでデータのやり取りをしたい、電波の届きにくい環境だから有線でデータをやり取りしたいと言った場合に、柔軟に通信手段を選べるか、周辺機器で対応が可能かといったことも重要なポイントです。
7. レスポンス
読み取りが早くても通信速度が遅いと時間がかかり、無駄な工数が発生します。とくに大量のデータをバッチ処理するとき、通信レスポンスが悪いと作業がはかどらず、運用に支障をきたすので通信速度にも注目してください。
8. ソフト開発の容易さ
ハンディターミナルを現場のワークフローや作業条件に合わせて最適化する場合、専用のソフト開発が必要になるケースがあります。しかし、ソフト開発には多額の費用がかかります。「BTシリーズ」のようにプログラム知識を必要としない「開発ツール」があれば、特別な知識や経験がなくとも自前で必要なツールを構築でき、導入・運用コストを削減できます。
9. 互換性
同じメーカーでも機種や製造年次によってプラットフォームが異なり、互換性がないケースもあるので注意が必要です。キーエンスの「BTシリーズ」は、モデル間の互換性が保たれるので増設や別機種の追加が必要になっても安心です。
10. サポート
故障時の対応は万全か、代替品を用意してもらえるかといったアフターケアは、継続的な運用を考える上でもっとも気になるところです。技術的なサポートや導入のアドバイスといった面の良し悪しも機種・メーカー選定のポイントになります。また、将来、増設したい場合は、同じ機種について在庫があるか、安定供給が保証されているかという点にも着目したいところです。
ハンディターミナル使用中のよくあるトラブル
ハンディターミナルは使用頻度の高いデバイスです。それだけに下記のようなトラブルに対して耐性の高い機種を選ぶことがランニングコストを抑える上で非常に重要です。
- 消費電力が大きく、途中で充電しないと1日持たない
- 内蔵のバッテリーが劣化しやすく、交換の頻度が上がり不経済
- 落下の衝撃に弱く、すぐに壊れ交換が必要になる
- キーエンスのハンディターミナルなら
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- 大容量電池で、長時間の運用にも耐えられる。
- 耐衝撃性に優れ、故障が少ないためメンテナンスコストが抑えられる。
- 直販体制だから、トラブル時も即時に対応できる。
機器メーカーの体制が重要
キーエンスなら充実の年間保守契約で安心のサポートをお約束
ハンディターミナルは毎日、現場で使うものだけに、やはりサポート体制が充実しているかどうかが気になります。その点、年間一定額で通常修理が無償となる「ハンディターミナル年間保守契約」を整備しているキーエンスなら安心です。さらに、このプランでは代替機貸出も無償なので現場や作業を止める必要がありません。また、手続きの簡素化を徹底しているのでスピード修理が可能です。