お客様導入事例カルビー株式会社 様

カルビー清原工場 工場長 山田泰史氏、生産本部生産技術課 遠山浩庸氏にUVレーザプリンタを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「フルグラビッツ」への賞味期限印字にUVレーザプリンタを採用

UVレーザプリンタは、省力化・省人化が求められる現代の生産ラインにとって最高の印字機です

カルビー株式会社について

カルビーは、「かっぱえびせん」「ポテトチップス」「じゃがりこ」「フルグラ」等に代表されるように、世の中の食文化にイノベーションを起こし、価値提供をし続けているトップブランドメーカーです。
「掘りだそう、自然の力。」をコーポレートメッセージに据え、“おいしさと楽しさ”の提供を通じて、人々の健やかなくらしへの貢献を実践しながら、さまざまな社会課題にも対応しています。

UVレーザプリンタを導入することになった背景について教えてください

弊社では従来、賞味期限印字工程においてはサーマルプリンタを使用してきたのですが、印字不良の発生を防ぐためのメンテナンス作業の負担が重く、課題を持っていました。具体的には、包装フィルムの滑りを良くするための粉が、サーマルヘッドを押し当てる受けゴム側に堆積するため、1時間に1回の頻度で包装フィルム交換タイミングにその受けゴムに堆積した粉を清掃する作業をおこなう必要がありました。
また、サーマルヘッドで何度も押し当てられた受けゴムは徐々にすり減っていくのですが、その摩耗具合に応じて最適な受けゴムの位置調整をおこなわなければ印字不良に繋がってしまうため、その調整作業にも苦労していました。摩耗具合と一口に言ってもその状態はさまざまでして、受けゴムを上下に反転させて入れ替えるのがいいのか、それとも平行度を出す微調整をした方がいいのか、等その判断と調整には職人技ともいえる技術が要求されます。受けゴムがサーマルヘッドから離れすぎれば印字不良リスクが高まり、逆に近すぎればサーマルヘッドへの負荷が高まることで交換サイクルが短くなってしまう、ということで絶妙な調整技術が必要でした。結果として、ノウハウを持っている作業者なら5分で終わる作業だとしても、慣れていない方の場合2時間程度の時間を要するケースもありました。もちろんこのようなメンテナンス作業に加えて、生産ラインを止めてのインクリボンの交換作業を1日に3回おこなう必要がありました。これらの日々のメンテナンス作業の負担を解消できる解決策がないかというのは当社の大きな課題の1つとなっていました。

UVレーザプリンタをご採用いただくまでの経緯を教えてください

当時UVレーザプリンタの「日々のメンテナンスが要らない」「絶対に印字が消えない」というメリットを知ったとき、このプリンタであれば当社がこれまで抱えていた課題を抜本的に解決できると感じました。
従来のプリンタと比べると、印字の色味が黒ではなくグレー色になるということに対して当時の社内では懸念の声もあったのですが、当社は生産設備を選定する際には「新しい技術を前向きに取り入れていこう」という文化を大事にしております。UVレーザプリンタには明らかに大きなメリットがありましたので、印字の濃さを客観的に判断しやすいように数値化したり、フィルムに合わせて最適な印字条件に調整したりとキーエンスの協力を得ながら進めました。最終的には、品質保証本部とも印字の見栄えも問題ないという確認が取れ、導入に至りました。
また包装フィルム用UVレーザプリンタは、プリントヘッドのサイズがサーマルプリンタと同じであるということも大きな後押しになりました。当社の主力製品は縦ピロー包装機が多く、その限られた設置スペースでも簡単に取り付けられるというのは今後の水平展開がしやすいという観点からもメリットが大きいものでした。

UVレーザプリンタ導入後の効果を教えてください

実際に導入した結果、当初の期待通り「日々のメンテナンスゼロ」「印字不良ゼロ」での運用が出来ております。実際にUVレーザプリンタ導入後の現場担当者の声としても、「今ではプリンタのメンテナンスが無い事が当たり前になった」と言っており、その効果は大きいと感じています。
当社は、工場での生産活動の中で「出来るだけ現場の負担を減らす」ということを重要視しております。なぜなら、いくら自動化が進んだとしても最終的に機械を取り扱うのは現場作業者の方で、その作業者の方が不満なく満足して働ける環境にすることこそが、結果として商品の品質やコストに直結していくと考えています。省力化・省人化を進める大きな目的は、製造現場の担当者の不要な負担を減らし、より付加価値の高い作業に集中してもらうことにあると考えています。
そういう意味でも、従来サーマルプリンタで現場作業者に重い負担がかかっていたメンテナンス作業がゼロになったという事実から、UVレーザプリンタは、省力化・省人化が求められ、かつ人手不足も叫ばれる今の世の中の生産ラインにとって最適なプリンタであると感じています。

その他、UVレーザプリンタ導入後に分かったことなどあれば教えてください

光で印字できるUVレーザプリンタにより、従来の使用済みインクリボンの廃棄物がゼロになったことが、SDGs対策の取り組みの一環にも繋がっていると感じています。従来、1ラインで1日3本、年間数百本と廃棄していたインクリボンの廃棄がゼロになるという観点で、UVレーザプリンタを使用するだけでそれがそのまま脱プラに繋がっているという面でもメリットがあります。
当社の製品は「自然の恵み」を生かした商品を展開しているからこそ、その自然環境への配慮、循環型社会の実現に向けた取り組みにも力を入れています。UVレーザプリンタの廃棄物ゼロ印字というのは、そういう観点でも当社の理念に合致したプリンタであると感じます。今回のUVレーザプリンタの導入により良い効果が確認できましたので、今後も随時主力商品への展開を検討していく予定です。今後も期待しています。

川島製作所の縦ピロー包装機、PACRAFTの給袋包装機にキーエンスのUVレーザプリンタを搭載

フルグラビッツのパッケージにUVレーザプリンタで日付印字をおこなっている

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