参考にしたい、HACCP導入の事例まとめ

ここでは、冷凍食品製造工場、複数店舗を展開するレストラン、菓子製造メーカーを例に、HACCP導入前の悩みと取り組みのポイントを紹介します。
HACCP導入の対象となる食品製造工場には冷凍食品やレトルト食品を製造する工場がありますが、レストランなどの飲食店も、その対象になります。そこで作り出される食品はさまざまで、製造する工程もさまざまです。
HACCPの導入は製造工程の課題に対応した衛生対策でないといけません。「HACCPを導入したいけど、何から手を着ければいいのかわからない」という方は、ぜひ以下の事例をお読みください。

  1. HACCP導入事例1 冷凍食品製造工場
  2. HACCP事例2 複数店舗を展開するレストラン
  3. HACCP事例3 菓子製造メーカー

HACCP導入事例1 冷凍食品製造工場

■ HACCP 導入前の悩み
製造した食品を、容器に入れて包装・出荷している。容器にほこりや異物が入っていてはいけないため、作業者が目視で容器を一つずつ確認していたが、見落としもあった。また、工場は人手不足でもあったため、この工程を正確に、かつ省力化できないかと悩んでいた。

■取り組みのポイント
食品容器の汚れや異物の検査を自動でおこなえる機器を導入。そうすることで、目視では見つけられなかった小さな異物の検出も可能になった。作業者がこの工程に付きっきりになる必要もなくなった。

導入したのはコレ!

食品トレーの外観検査×画像処理システム

内容物を充填する直前に、食品トレーの汚れや異物検査をおこないます。2100 万画素カメラにより、小さな異物の検出も可能です。

使用している商品:
画像処理システム XG-Xシリーズ
画像センサ CV-X シリーズ

HACCP事例2 複数店舗を展開するレストラン

■ HACCP 導入前の悩み
加熱不十分によって有害微生物が残存することのないよう、以前から食品加熱時の温度や時間を定めて、作業者に徹底させていた。
しかし、記録は残していなかった。そのため、管理者が状況を把握できないことと、適切に調理をおこなっている証明ができない状況は良くないと感じていた。

■取り組みのポイント
食品の表面温度や中心温度を自動で計測・記録してくれる機器を導入。適切に加熱がおこなわれていることを確認できるだけでなく、紙に記録する運用ではないため、作業者に新しく負担を強いることもない。

導入したのはコレ!

CCP(重要管理点)の常時監視・記録
×タッチ型ペーパレスレコーダ

CCP の管理においては、それぞれの項目においてF 値を設定し、また連続的にデータを残す必要があります。
TR-W シリーズなら、1 台で時間や温度、圧力など各種データの収集・記録ができます。

使用している商品:
タッチ型ペーパレスレコーダ TR-W シリーズ

HACCP事例3 菓子製造メーカー

■ HACCP 導入前の悩み
以前から食品安全への意識は高く、HACCP 導入の義務化を見据えて準備を進めていた。起こりうる事故と対策を考える中で、不良品や印字ミスなどが発生した際に迅速に対象商品を特定して回収できる、適切なロット管理方法はないかと模索していた。

■取り組みのポイント
賞味期限とともに、ロットNo. などの印字ができる機器を導入。あわせて、「いつ」「どの製品に」「何個」印字したかの履歴を保存できる機器も導入した。この取り組みにより、万が一食品事故やクレームがあっても、対象の製品を素早く特定することができるようになり、リスク管理体制が整った。

導入したのはコレ!

印字履歴を保存して出力
×産業用インクジェットプリンタ

「いつ」「どの製品に」「何個」印字したのかなどの履歴を自動で保存します。保存したデータをエクセルで出力することも可能です。

使用している商品:
産業用インクジェットプリンタ MK-G シリーズ

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