機械要素の機能
ここでは、機械要素を締結・伝達・密封・案内・制御・緩衝などの役割り別に分け、自動車をモデルに、それぞれの機能を説明します。
多くの場合、ボルトやナットなどは部品と部品を接合し、カムは運動の方向を変え、 歯車やリンクは運動を伝えます。また、ベアリングは高速で回転する軸を支えます。
これらはすべて機械要素であり、機械は小さな機械要素という部品で構成されています。そして、機械を構成する機械要素は、機能によって大きく以下のように分類することができます。
- ①締結要素
- 機能:部品や組み立て部品を固定または結合する
- 要素名:ねじ・ボルト・ナット・リベット・キー・ピンなど
- ②伝達要素
- 機能:動力やトルク、回転を伝える
- 要素名:軸・軸受(ベアリング)・軸継手・歯車・巻き掛け伝動装置(ベルト・チェーン)など
- ③液体伝達要素
- 機能:流体を伝えて制御する
- 要素名:管・管継手・フランジ・バルブなど
- ④密封要素
- 機能:気体や液体を密封する
- 要素名:軸封装置(シール)・Oリング・ガスケットなど
- ⑤案内要素
- 機能:回転運動や直線運動時の摩擦を抑える
- 要素名:軸受(ベアリング)・スライドユニットなど
- ⑥制御要素
- 機能:機械を制御する
- 要素名:コンピュータ・インターフェース・リレー・スイッチなど
- ⑦エネルギーの変換要素
- 機能:動力の向きや大きさなどを変換する
- 要素名:リンク・カム・クランクなど
- ⑧緩衝要素
- 機能:動いているものや、衝撃のエネルギーを吸収する
- 要素名:ブレーキ・ばね・ダンパーなど