ビッグローブ株式会社

ビッグローブ株式会社 コンシューマ事業本部 ダイレクトマーケティング2部 主任 ⼩原 政紀⽒、主任 浜野 剛太⽒にKIを導⼊した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「お客様と長くよりよい関係を築くため、データ分析を重視しています」

ビッグローブ株式会社について

ビッグローブ株式会社(以下BIGLOBE)は「インターネットプロバイダ」と「格安SIM、格安スマホ、光回線など各種サービスの販売」を主力事業とする企業です。

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

KIの活⽤⽬的

BIGLOBEではKIをどう使っていますか?

BIGLOBEダイレクトマーケティング2部では、KIを「データ分析による優良顧客像の明確化、顧客コミュニケーションの精緻化。それによるアップセル、クロスセルの促進」を⽬的に活⽤しています。

「優良顧客像の明確化」の重要性

なぜ「優良顧客像の明確化」に比重を置かれているのですか?

いくつかの視点を通じて説明いたします。

視点1.「まず優良顧客を知ること」

BIGLOBEはインターネットプロバイダ企業として事業を始めましたが、現在は格安SIM、格安スマホ、光回線、電⼒などさまざまなサービスの販売に注⼒しています。これら事業の共通点は、いずれも「ストックビジネス」であるという点です。

ストックビジネスは製品やサービスによるメリットはもちろん、いかに顧客とよい関係性を築き、長くご利用いただくかが重要です。いかに多くの「優良顧客」を得ることができるか。ここでいう優良顧客とは「ライフタイムバリュー(LTV)の⾼い顧客」、つまり契約期間、購買頻度、件数、⾦額の積が⾼い、「⻑く、さまざまなサービスをご利用してくださるお客様」です。「現在の優良顧客」をデータ分析から知ることで、既存顧客を優良顧客化することや優良顧客になりやすい属性の方に新規購入を促すことができると考えています。

視点2.「ノーストレスで心地よいコミュニケーション」

顧客への接触は本来、こちら都合でなく顧客都合でおこなわれるべきです。つまり、顧客から⾒て、「必要なときは呼ばなくても来てくれる。必要ないときは放っておいてくれる」「『これがほしいなあ』、と思ったそのタイミングで、それが⼿に⼊る」ような接触です。この理想の顧客接触を実現するために、データ分析を活⽤したいと考えています。私たちには多くの顧客情報があり、Web上のコミュニケーションも多く顧客の挙動も⽐較的つかみやすい状況です。これらデータをよく分析し、顧客の挙動や感情を緻密に認識し、最良のオファーを最良のタイミングで提供していきたいと考えています。

視点3.「むやみにメールは送りたくない」

メールやメッセージなどの⼿段を使えば、顧客接触を安価かつ⼤量、⾼頻度でおこなえます。つまり、試⾏錯誤がやりやすい状況といえます。ただここには落とし⽳があり、この「容易に顧客接触できる」という前提は競合他社も同じなので、安易に乱発しても、⽬⽴たず埋もれてしまいます。そして、埋もれるだけならまだしも不要な連絡を頻繁にすることは顧客に「マイナス感情」を持たれる可能性さえあります。これはあってはならないことです。顧客接触のタイミング、頻度、内容はよくよく精査する必要があります。
顧客の情報優位性はさらに上がり、タイミングと質が求めるものと合っていなければスルーされる、度が過ぎるとコンタクトを拒否されてしまいます。従来、私たちは顧客の反応を知るために、「何らかのマーケティング施策を通じて、顧客に、少しタッチしてみる」という⽅法をとってきました。しかし、今はその「少しタッチする」⾏為⾃体も非常に慎重におこなわなければネガティブな印象を残す可能性があります。よって、タッチをする前のデータ分析、シミュレーションの精度を上げたいと強く考えていました。

視点4.「素早く、何度も分析する(じっくり正確に、では間に合わない)」

通信、ネットの世界では、毎⽉のように外部環境が変わります。環境が変われば、顧客の意識も変わる。にも関わらず「四半期初めに仮説を⽴て、それを3ヶ⽉かけて実⾏し…」というスピード感では、とうてい間に合わない。環境や前提が変わったときは、分析もやり直す。そして必要に応じて仮説を修正する。データ分析は正確なだけでなく、⾼速であることも必要です。

こうした課題意識を抱えていたある⽇、営業に強いことで知られているキーエンスがデータ分析ツール、KIを発表したと知りました。早速デモを⾒て、その後、社内で本格的に精査・検討しました。

分析ツール選定の際の要件

KIを検討した際に求めた要件を教えてください。

KIの導⼊可否を判断するにあたり、以下の要件を基準に精査しました。

要件1.「マーケティング志向のツールであること」

顧客接触の課題解決に役⽴つ、マーケティング志向の分析ツールであることを求めました。KIは、だれがなにを求めているのかを明確にしてくれるので、必要な人に必要なものをオファーできるようになることが魅力的でした。

要件2.「⼤規模データを処理できるツールであること」

社内に蓄積されている多くの契約者データを確実に分析できる、基礎性能の⾼いツールであることを求めました。

要件3.「データの下処理をある程度、⾃動的におこなえること」

社内にあるデータの中には、たとえば性別を表すデータが「男/⼥」「男性/⼥性」のように別の⽤語で記録されている場合があります。これを別分類と⾒なさず、「男・男性」「⼥・⼥性」で統⼀して認識するためにはデータの下処理が必要です。KIはこのような名寄せをある程度、⾃動的におこなってくれることが魅力でした。

要件4.「誰でも使えるツールであること」

導入後、まずは私たちダイレクトマーケティング2部が中⼼になって使っていきますが、将来的にはマーケティング業務に関わる全員が使っていけることが理想です。KIによるデータ分析を通じ、施策を企画・検討し、KIで素早く結果分析し、精度向上につなげていく。そんなあり⽅を実現したい。そのためには分析ツールが誰でも簡単に使えることが重要です。この点でもKIは⾮常に使いやすい「⼿軽な仕様」でした。

要件5.「サポートが充実していること」

私たちの主業務はマーケティング、顧客接触であり、データ分析それ⾃体の専⾨チームを持っているわけではありません。それでも結果を出していくには、メーカーからのサポートが重要になります。こちらがやりたいことを理解し、ときには一緒に伴走してくれる、KIでは充実したサポート体制があり助かっています。

以上の5要件を基準に検討したところ、KIは⼗分に要件を満たしていたので、導⼊を決めました。

先⾏ユーザーからのアドバイス

現在、データ分析の導⼊を検討している企業に向けて、「先⾏ユーザーとしてのアドバイス」などあればお聞かせください。

⻑年ネットマーケティングに関わる中で感じるのは、今は「顧客に正しく接すれば、正しい反応が返ってくる」時代になったということです。
営業・販売というと、顧客の状況よりもとにかく露出や接触機会を増やす「攻め」の姿勢が効果的だった時代もありました。
しかし、現在はいかに顧客のタイミングとニーズにあったコミュニケーションが取れるかがそのまま結果に返ってくると思います。
ただ、この「正しい」コミュニケーションを実現するのは⾮常に難しいことだと思います。その中で最も重要はことはやはり「顧客を深く知ること」であり、データ収集・一元化の元、その分析手法やスピード感が明暗を分けると思います。

BIGLOBEは、引き続きより良い顧客接触を模索していきます。
キーエンスにはその取り組みを、優れた製品、技術、サポートを通じて継続⽀援いただくことを期待します。今後ともよろしくお願いします。

ビッグローブ株式会社

「お客様と長くよりよい関係を築くため、データ分析を重視しています」

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