日本海ケーブルネットワーク株式会社

日本海ケーブルネットワーク株式会社 取締役常務執行役員 西尾 広海氏、営業推進部 山口 雅史氏、 森田 智哉氏、技術部 高力 広徳氏、総務部 林 敏和氏にKIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「KIは、ツールだけではなく、伴走支援を含めたプログラム全体に期待し、導入しました。」

日本海ケーブルネットワーク株式会社

日本海ケーブルネットワーク株式会社は、鳥取県東部・中部をエリアとするケーブルテレビ局です。ケーブルテレビのほか、インターネット接続、固定電話、携帯電話サービスなどを提供しています。

設立 1985年
従業員数 70名
年商 30億円

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

KI活用の目的

日本海ケーブルネットワーク(以下 NCN)では、KIをどう活用していますか?

KIを導入した目的は、基幹システムに保管されている顧客データを分析し営業効率を改善すること、そして社内にデータ分析の文化を定着させることの2点です。

NCNのサービス対象世帯数は92,000。うち弊社のケーブルテレビの契約数が40,000世帯、インターネット接続、固定電話、携帯電話サービスの契約数が、それぞれ16,000、17,000、2,800となっています。この顧客基盤を前提とし、KIを活用して、まずは次の3点を推進していきます。

  • 1.インターネット接続サービスの追加契約を獲得する。
  • 2.ARPU(Average Revenue Per User、顧客単価)の向上を図る。
  • 3.各サービスの解約を抑止する。

データ分析の方針は大きく、「既存の理想顧客のデータを分析し、その特徴をつかみ、それと似た傾向の見込み客に、働きかけをおこなう」というものです。

分析する顧客データは大きく「属性情報」、「契約情報」、「接触情報」の3つになります。

これらデータをKIで分析し、我々が優先的にコンタクトをとりたい顧客のリストを抽出する。その上でリストに向けて、ダイレクトメールを送る、直接訪問するなど働きかけをおこなう。こうすれば、やみくもに営業するよりも、高確率で成約が得られると期待ができます。

解約の防止という目的においても、同様の取り組みをおこなっています。

導入前の課題

KI導入前の課題について教えてください。

(林氏) 一言でいえば「データは膨大にある。しかし活用できていない」という焦燥でした。

弊社基幹システム付属の簡易BI機能を使えば、特定の層を抽出、リスト化することは可能です。しかし、その抽出条件は、結局、人間の仮説(=「たぶん、こうだろう」)に基づいており、根拠が薄弱でした。実際、そのリストに従って営業活動しても、なかなか期待通りにはいきませんでした。

データはあるのに使えていない、なんともったいないことかという思いは、ずっと重苦しくありましたが、打開策が見い出せないまま、時間だけが過ぎていました。

そんなある日、キーエンスから電話がありました。「キーエンスからの連絡」ということが気になり、まずは電話に出ました。最初は「センサーのキーエンスが、なぜデータ分析を?」という驚きがありましたが、電話で話を聞く限り、自社の課題解決に役立ちそうな予感もあった。まずは無心にデモを見ることにしました。

デモを見て、これは「ひょっとすると」と良い予感を感じました。そして役員の西尾に報告し、再度、二人でデモを見ました。

課題解決への期待感

西尾様に質問です。KIのデモを見たとき、どう感じましたか?

(西尾氏) 「これは、今までのモヤモヤが一気に解決できる」という高揚感を感じました。基幹システムに保有されている顧客データが有効活用できる。それを通じて顧客理解を深め、より良い営業活動ができる。

そんな将来像を実現する道筋が見えました。

試してみる価値があると確信し、続いて、各部門の責任者を広く集める形で、再度、キーエンスにデモを依頼しました。

現場スタッフ、そして経営層の反応

デモの反応はいかがでしたか?

正直にいえば、全員が肯定的、大賛成でまとまったわけではありませんでした。まず部門ごとで、ITへの関心度合いも様々です。また、ただでさえ日々の業務が忙しいのに、データ分析など始めたら仕事が増えるのではないか、という感覚もあるようでした。

これと並行して経営層の意向も確認しました。社長に、KIの概要やコストも含め説明をした上で「できれば前向きに進めたい」と意志を伝えたところ、「それで今の問題が解決するなら、かまわない。精査して推進せよ」と反応がありました。やはり、今あるデータが使えていないことは、経営層も忸怩たるものがあったようです。これで導入に弾みがつきました。

しかし、導入には懸念もありました。今ある不整形のデータが、果たして実際の分析に堪えうるのか、というものです。保管されているデータは表記や形式に一部バラつきがあり、不整形な状態でした。この不完全なデータを分析しても、有効な分析にならないのでは、と感じたのです。ただ、最終的には、「プロジェクトを進めながら、解決していく」という方針で乗り越えました。

このデータ不整形の問題は、それを一気に解決する魔法の杖は存在せず、分析をおこないながら、少しずつ、にじりよるように改善するほかありません。これは正直、専門家の助けがないとやっていけない。その助けがKIでは最初からサービスに組み込まれているという、ならば何とかなると思えました。

こうしてKIの導入が決定しました。現在は営業推進部と技術部門のスタッフが、分析作業に当たっています。当面は営業改善で活用しますが、将来的には技術部門でも使っていきたいので、それを見越して、技術部門の社員も最初からプロジェクトに参加させました。

KIへの評価

KIへの評価をお聞かせください。

非常に使いやすいツールです。直感的に、考えずに操作できる。まずはデータを放り込んで、とりあえず分析する、ここまではマニュアルを見なくても実行できます。

詳しい操作方法を解説するeラーニングWebサイト「KIサクセスサイト」の充実もすばらしい。さらに進んだ使い方が、わかりやすい動画で学べます。今は若い世代を中心に、電話で質問するより、動画やWebサイトを自分で見る方が早いと考える傾向もあります。その需要によく応えるコンテンツです。

導入後は、定期的にオンラインでの報告会の場を設けています。具体的な課題解決を目指し、実際の分析に取り組みます。毎回、次までにやることが「期限つき宿題」の形で提示され、良い緊張感が保てています。

以前エクセルで無理に分析していたころに比べ、KIを使っている今は、「分析の順番、思考の過程」が後から追えます。エクセルを使った場合、いくら巧みに分析しても、最後は「結果」しか残らない。しかしKIを使えば、どんな考えに基づき、どういう順番で分析していったか、「過程」がわかります。KIの活用により、分析の透明性が上がった感があります。

先行ユーザーからのアドバイス

現在、KIの導入を検討している企業に向け、先に使っている立場からアドバイスなどあればお願いします。

(西尾氏) 個人的に「情報発信の雰囲気」に気を配りました。

KIの導入に際し、当初は、社内で「さめた目」がやはりありました。それを考慮し、トップダウン的に号令をかけることは避け、「これからおもしろいことをやっていくんだよ」という趣旨で、柔らかく社内に発信するよう心がけています。

今後の期待

キーエンスへの今後の期待をお聞かせください。

今回のKI導入は、「営業効率改善」に止まらず「社内にデータ分析文化を浸透させる」ことを目的としています。私たちはKIというツールを単体で買ったのでなく、伴走支援を含めた「カスタマサポートプログラム」を導入したのだという意識でいます。

現在、プログラムに沿う形で、データ分析の社内浸透は着々と進行しています。キーエンスには優れた技術、製品、サポートを通じ、引き続き支援をいただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

日本海ケーブルネットワーク株式会社

「KIは、ツールだけではなく、伴走支援を含めたプログラム全体に期待し、導入しました。」

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