豊丸産業株式会社

豊丸産業株式会社 上席執行役員 生産本部 本部長 中島聡氏、執行役員 同本部 生産1部 部長 西垣勝太氏、同本部 同部 設計2課 兼 企画本部 日工組担当 統括主査 脇太樹氏、同本部 生産2部 未来開発課 課長 上田晃也氏、品質保証室 主管補 濱畑博文氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「生産部門と品質保証部門で活用中。KIは、数字に基づいた意思決定をおこなう欠かせない存在です。」

豊丸産業株式会社について

豊丸産業株式会社パチンコ台の企画、開発、製造、販売を事業分野とする企業です。高齢者でも遊びやすい、福祉事業所向けの遊技機の開発、販売もおこなっています。創業1960年。今年で創業64年目となる老舗企業です。

創業 1960年
年商 50億円
従業員数 127名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・評価

活用状況

  • ・KIを使い、市場で人気のある台の傾向を分析
  • ・「パチンコを科学する」というテーマを、データ分析を通じて追求
  • ・思い込みを排した、より客観的な分析を展開
  • ・保守部品の在庫の適正化にも活用

KIへの評価

  • ・KIのデータ分析が、意思決定の重要な材料、社内での強力な説得材料に
  • ・主観的、恣意的な会議から、客観的かつ根拠ある討議への変化
  • ・Excelに比べ、高速、スピーディに動作。クロス分析も高速処理
  • ・KIは「おもしろい」というアナログ要素をある程度、数値化し、社内の共通言語に変えてくれる存在

市場で人気の遊技機をAFE機能(機械学習)で分析

豊丸産業では現在、KIをどのように活用していますか?

まずAFE機能を使い、いま人気があるパチンコ遊技機にどういう傾向があるか、分析しています。外部から購入したデータを活用し、人気機種に特有の数値や特徴量がないか、人気があるその要因や背景を把握していきます。

「パチンコを科学する」という目標

生産本部でのKI活用状況を教えてください。

いま生産本部では「パチンコを科学する」というテーマが掲げられています。パチンコを面白いと感じるかどうかは、人間の感性に委ねられる部分が大きい。それを何とか数値表現したいわけです。面白さと数字が紐付けられたら、これは最高ですね。データに基づき、客観的に議論ができればと考えています。

若手社員の間では以前から、社内の言葉が「定性的」であることを気にする声がありました。例えば継続率が高い遊技機がいいといっても、それはつまり何%のことなのか、また継続率はただ高ければそれでよいのか、80%が良いのか、あるいは70%にすべきなのか、いや、もしかすると80%と79%で、お客様の感じ方に大きな違いがあるのではないか、など、データに基づいて客観的に意思決定をする、という部分については課題に感じている部分もありました。

最初から思い込みや主観が前提となった分析では、都合のいい結論しか出ない。それでは意味がありません。

人気がある遊技機、つまり人が「面白い」と感じるか、非常に人の主観や感性による要素が大きい領域ではありますが、ここをいかに数値化し、客観的な意思決定に繋げられるか、をKIに期待しています。

この他KIは、品質保証でも活用していきます。

不具合発生の傾向をKIで分析

品質保証にはどのように活かしていくのでしょうか?

市場に投入した自社製品について、どのようなトラブルが出ているのか、シリーズごと、販売機種ごとに分析します。不具合の発生エリアやお店ごとの傾向の違いも見ていきます。

パチンコ台では、お客さんが毎日握るハンドルの部分が、最も不具合が起こりやすい。その原因をデータ分析し、対策につなげていきます。

需要部品は、使用期間が長くなれば、当然、追加や補充の注文が発生します。そうした部品は適切な数量をあらかじめ準備しておく必要があります。その需要頻度を、データ分析を通じて予測したいですね。

大きくは生産部門がAFE機能を使い、品質保証側が要因分析機能を使う形です。今後、KIは社内の誰もが使える形にしたいですね。企画部門、ゲージ設計の部門にも使ってもらいたい。AFE機能と要因分析機能、それぞれに個性があるので、使い分けの方法も模索していきます。

数字を使って議論することの重要性

KIを導入した経緯、導入後の効果を教えてください。

最初は展示会を通じて知りました。キーエンスが自社のデータ活用ノウハウをデータ分析ソフトウェアKIとして外販化したと聞き、これは「パチンコを科学する」という目標に合致しそうだと感じました。

あらゆる意思決定において、やはり数字を使うことが重要だと感じています。面白い、面白くないという個人の主観、感想で話しても、収拾がつきません。かといって誰かが断言して決めるのでは、全員の納得性が得られにくい。やはり数字を根拠にするのが1番です。数字があれば、「それなら」とみな納得してくれます。

KIのデータ分析は、今や意思決定の重要な材料であり、社内での強力な説得材料として活用されています。遊技機一つひとつに対して、社員それぞれに考え方があります。1つのデータだけを見て「この遊技機は、これでいいだろう」とつい思ってしまう。でもそこで総合的に分析したデータが見られるなら、より正しい判断に近づけるはずです。

データ分析は、営業活動にも役立ちます。店舗やホール様へ遊技機の魅力を伝えるとき、データを使えば根拠をもって説明できるからです。こういう台を作ったのはなぜかと聞かれたときも、こういう意図があったからですと、はっきり答えられます。

以前は何十万という単位のデータをExcelで加工した場合、関数で重くなりがちですが、KIでは加工の速度が非常に速い。また、すぐにグラフ化してくれ、次の選択への思考がスムーズかつクリアになります。KIでは、複数の軸を組み合わせて可視化するクロス分析も早い。あれはExcelで選んでやろうとすれば、結構大変だと思います。出玉と継続率、単体で見るのはできても、ではクロスで見たらどうか、それがKIでは、瞬時に出るのでとても便利です。

社内プレゼンで、AIを使って分析したらこうなりました、と言ってKIのスクリーンショットをそのまま見せることもありますよ。

KIは、客観的な意思決定のために欠かせないツール

みなさまにとってKIはどのような存在でしょうか?

何かを数字で判断するために欠かせないツールです。「面白い」というアナログ要素を、数字というデジタル表現につないでくれます。

またキーエンスさんのような高収益企業になるためのヒントを与えてくれる存在でもあります。KIをさらに使いこなし、もっと面白い機械を作っていくつもりです。引き続きよろしくお願いします。

豊丸産業株式会社

「生産部門と品質保証部門で活用中。KIは、数字に基づいた意思決定をおこなう欠かせない存在です。」

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