大分みらい信用金庫

大分みらい信⽤⾦庫 地域創⽣企画部 部長 堀井 壮太氏、副部⻑ 帆足 杏⼀氏、係長 阿部 隼也氏、主任 魚形 春菜氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「信用金庫の営業は、Face to Faceに基づく、経験と感性が重要です。しかし、これからの10年、それだけではお客様に十分にお応えできないと考えました」

大分みらい信用金庫

大分みらい信⽤⾦庫は、大分県別府市を本拠とする信用金庫です。預⾦量4,224億円は⼤分県の信⽤⾦庫として最⼤、また九州全体でも上位3位に⼊る規模です。

設立 1922年
店舗数 31店舗
役職員数 382名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

お客様の潜在ニーズの把握を狙う

⼤分みらい信⽤⾦庫は、KIをどう活⽤していますか?

⼤分みらい信⽤⾦庫は、KIによるデータ分析を通じて、お客様の潜在ニーズを理解し、お客様へより良い提案をおこなっていきます。
当⾯は、個⼈のお客様のデータを重点的に分析します。住宅ローン、⾞ローン、フリーローンなど消費性ローンについて、どんなお客様が、いつ何を契機に、どのような商品を必要とするのか分析したいと考えています。そうしてお客様の「潜在的ニーズ」を理解し、さらにお客様に寄り添った提案をおこなっていきます。

データ分析を推進する⽬的

⼤分みらい信⽤⾦庫が、データ分析に本格的に取り組むようになった経緯を教えてください。

まず前提として、「今後10年を見据え、『マーケティング』を強化していく」という全庫的な⽅針がありました。⾦融機関を取り巻く環境が⼤きく変化している中、信用金庫の原点ともいえる「お客様」をさらに深く理解し、それに基づき中⻑期的な戦略を⽴てていく必要性が増していました。

2020年度、お客様との絆を一層強化するとともに、市場の変化に適応したマーケティング戦略の再構築を図ることを目的に「マーケティング戦略グループ」が新設され、私たちがその役割を担うことになりました。

同年度には「10年後の当金庫のあるべき姿、目指すべき方向性を議論する」ことを⽬的に「10カ年長期計画構想プロジェクト」が作られました。このプロジェクトによる答申で大きな関心事としてあげられたのがデジタルトランスフォーメーション(DX)でした。

これらの⽅針を受け、まずデータマーケティングに新たに取り組みました。しかし、試行錯誤する中では、多くの困難に直⾯しました。

まず分析対象となるデータが膨⼤であるため、エクセルの計算では到底処理できません。それでも無理して何とか形にしますが、分析に時間がかかることは避けられず、結局、⼀つの施策を完結させるまでに半年もかかるなど、機動性を著しく⽋いていました。

また属人性も問題でした。担当者が自力でデータ分析のノウハウを⾝につけたとしても、その担当者が異動となったら、後をどう引き継ぐのかという問題です。これでは長期的なマーケティング能力の向上は見込めません。

そんな課題意識を持っていたとき、⾦融機関向けオンラインセミナーを通じて、KIを知りました。セミナーではKIの解説とデモがあり、これら課題を解決できると感じたので、早速他のメンバーも交えて改めてデモを見ることにしました。

デモを見ての評価

デモの感想はどうでしたか?

それまで試行錯誤していた分析が、あっという間に終わりました。特徴量の解析にしても、⾃分たちでは、いくら頑張っても2〜3個しか思いつかないところを、KIは⼀気に十数個を提⽰してくれました。操作も直感的で使いやすく、最短距離で⽬的を達成できることから、これは良いと確信しました。そして次に、庫内向け総合説明会を開きました。

庫内向け総合説明会を開催

総合説明会は、どのようにおこなったのですか?

参加者は、経営層、各部⾨⻑、関連部職員など約30名、所要時間は1時間30分で、三部構成としました。第⼀部は私たち地域創⽣企画部が「全体構想」を説明、第⼆部はキーエンスの担当者がKIの説明とデモをオンラインで実施、第三部は意見交換という形式です。

説明会の反応ですが、まず全体として非常に好反応でした。参加者も私たちと同様に、お客様の「潜在ニーズ」に深い関⼼を持っていました。また「このツールは、⾃分たちのこの課題の解決に使えるのでは」など、積極的な反応がありました。KI導⼊によるデータ分析の強化は、DXの推進という基本⽅針に適っていると解釈されました。

また、意見交換の中では、「データ分析の推進には賛成するが、信用金庫らしい営業活動にどう活用していくか十分に研究してもらいたい」という旨のコメントがありました。営業の効率化を狙うあまり、成約しやすいところにばかり通ったり、商品ありきのスタンスでお客様と接してはいけない、信⽤⾦庫の本来の理念である「Face to Face」を大事にして欲しいという趣旨でした。

KI導入の真の目的は、営業の効率化によりお客様と向き合う時間を増やしていくことです。そしてお客様の課題解決を通じて職員がやりがいを感じ、よりよいサービスをお客様へお届けできるようになることです。意見交換の中では「データ分析」×「Face to Face」をどのように実践するかといった話も展開されました。そして、この説明会を起点にいくつかの議論を経て、最終的にKIの導入が決定しました。

先行ユーザーとしてのアドバイス

現在、KIの導⼊を検討している中規模企業に向け、「先⾏ユーザーとしてのアドバイス」をお聞かせください。

あくまで私見ですが、導入に向けては複数回にわたるコンセンサスと「総合説明会」に負うところが⼤きいと考えます。導⼊の趣旨、⽬的を、営業担当部だけでなく、融資、⼈事、事務などすべての部⾨にしっかりと説明することで、その後のコンセンサスが円滑に進みます。

説明するときは、理屈より聞き手がワクワクするような内容を伝えることも重要です。「データ分析」を主語、主役にして伝えるのでなく、金庫や各部⾨のニーズ・課題を主役にして説明することで、「⾃業務にデータ分析を活かすためにはどうすればよいか」という前向きな意見をいただくことができます。また、常に「信⽤⾦庫のあるべき姿」「経営理念」に⽴脚して説明することも重要です。私たちが真に伝えるべきは、ワクワクするような将来像そして熱意です。

⼤分みらい信⽤⾦庫は、今後とも⼤分県の地域経済の発展に貢献していきます。キーエンスにはそうした弊庫の取り組みを、優れた製品、技術、サポートを通じ、継続⽀援いただくことを希望します。今後ともよろしくお願いします。

大分みらい信用金庫

「信用金庫の営業は、Face to Faceに基づく、経験と感性が重要です。しかし、これからの10年、それだけではお客様に十分にお応えできないと考えました」

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