日本ケミファ株式会社

日本ケミファ株式会社 グループ医薬営業本部 営業企画・推進部長 古賀 陽一郎氏、同本部 製品戦略部 松浦 和摩氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「KIを使って、ジェネリック医薬品の採用率を高めるためのデータ分析をおこなっています」

日本ケミファ株式会社

日本ケミファ株式会社は、医療用医薬品を中心とした健康関連事業に取り組む企業です。「ジェネリック医薬品」、「アルカリ化療法剤」、「新薬開発」、「臨床検査薬」を成長戦略として、これらの成果を国内外に展開することを目指しています。

創業 1950年
年商 325億円600万円(連結)
従業員数 809名(連結)

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

営業活動の効率化のためにKIを活用

日本ケミファではKIをどのように活用していますか?

現在、日本ケミファではKIを、営業のターゲティングと行動施策の策定のために活用しています。新たに発売される製品を、「どんな顧客」に向け「どのような」アクションを「どの程度」おこなうのが最も効率が良いかをKIで分析し、その結果を営業担当者(MR)に共有しています。

採用率向上に着目した分析

具体的にどのように分析を進めるのでしょうか?

分析対象となるデータは、顧客ごとの過去の訪問回数、採用品目の数や種類などです。分析を通じ「採用率の高い顧客」、「採用に適切なコンタクト回数」、「採用率向上に最適なアクション時期」などを導き出しています。

これら分析結果を視覚的に取りまとめ、関係部署と協議のうえ営業方針を策定し、会議などを通じてMRへ情報共有します。

営業活動のデータ志向化をねらってKIを導入

KIを導入した経緯を教えてください。

当社グループのMR人数は約200名で、大手と比べ相対的に少人数です。この差異を補うためにも、より効果的・効率的な営業活動が必要です。

しかし、これまでの営業活動は、MR各自の経験、勘、個人的知見に基づいていました。データ活用については、調査会社から購入した市場情報を把握する程度にとどまっており、より効果的な活動をするために「積極的なデータ活用」の視点を取り入れたいと考えていました。

そのためにはまずSFA・CRMを本格導入し、既存の顧客データ・営業活動データを整備し、各種会議で数値化した情報を共有しました。しかし、これだけでは、ただただ数字を羅列しているだけで、とても具体的な行動目標には結び付きませんでした。客観的な「分析」が欠けていたのです。人を説得するのにエビデンスが重要であることは、皆わかっているのですが、それを専門に取り扱える人材がいなかったのです。そんな課題感を持っていたとき、KIのことを知りました。

早速、デモを見たところ、KIは、「多様な組み合わせによるデータ分析が可能な点」、「分析にとどまらず適切な施策まで示唆してくれる点」など、当社が求めていた要件をよく備えていました。もちろん経費のかかる話ですので、利便性や効率性などさまざまな視点で検討しました。

最終的に操作画面がわかりやすく、深い専門知識も必要なく短時間で分析結果が得られるため、KIの購入を決めました。

解析能力とサポートに高い評価

KIを導入し、使ってみての評価をお聞かせください。

KIによる分析を通じ、新しい知見が数多く得られました。採用率については、顧客の背景によって上位グループと下位グループで最大4倍の差が生じること、KIの示唆する訪問回数に達しているかで3倍以上の開きがあることなどがわかりました。ターゲティング、適切な行動施策の重要性が再認識できました。

その他、KIを使ってみての評価は以下のとおりです。

●誰でも活用が可能

KIでは、統計学にまつわる深い専門知識を必要としない印象があります。例えば、複数要因の相互関係を分析する「多変量解析」をおこなう場合、それ相応の知識と技術が必要です。恥ずかしながら、従来は「実績と活動の関係」「実績と施設情報の関係」のような1対1分析しかおこなえず、それを繰り返し、会議で発表し、その都度「他の要因との関係はどうなんだ?」「何が主な要因なんだ?」と質問を受けていました。要は複数要因が絡み合う事象を正しく分析できていなかったのです。KIの導入により、本当に手軽に多変量解析をはじめとした高度なデータ分析が可能になり、数値化+視覚化して示すことができるようになりました。

●分析の迅速性

KI導入により、分析に要する時間が大幅に低減されました。前述の1対1の分析でもそのデータ量と条件設定によっては1週間以上のを時間を要することもあります。一方、KIでは複雑な分析でも数分で完了し、条件の変更も簡単な操作でおこなうことができます。時間が浮きますので、その分、データをいろいろな人に見てもらい、事前にディスカッションをおこない、会議に対してゆとりを持って臨めるようになりました。KI導入により、業務全体が効率化したと感じています。

●データに基づく「根拠ある示唆」

例えば本部から営業活動の指示を出す際に、具体的な数字を示すことは大変困難でした。これまでは「活動を増やすこと」「10回(キリの良い数字)、アプローチすること」など漠然としており、その根拠が乏しかったことは否めません。聞く側も「なぜ?」と思っていたことでしょう。KIは「訪問回数を何回以上にしてください」のような数値示唆を可能にしてくれます。これまでのデータに基づいている分、指示を受ける側も納得度を得られやすいと思います。今後は実際の行動変容につなげていけるかに時間を割くことができそうです。

●サポートの手厚さ

キーエンスさんのデータサイエンティストの方には、通常の定例打合せのみならず、課題が生じるたびによく相談に乗ってもらっています。とても手厚いサポートです。

特にKIに取り込むデータの選別において、どういったデータが適切かなどの助言は大変役立ちました。良いデータ選別は、分析に繋がるものだと考えます。

また製薬業界への理解も深く、専門用語や業界動向もよく把握されているため、こちらの意図を良く汲んでいただけ、アドバイスも的確であり、さすがと感じさせられました。

この他、Webのサポートサイトには、活用方法を自習するための動画が豊富に掲載されており、とても役立ちます。再生スピードも1.5倍~2倍速など可変なので、自分のペースでいつでも見たい時に学習が可能なため、重宝しています。

今後の展望

今後の展望についてお聞かせください。

KIは、いま重要な戦力の一つとして考えています。KIを導入して、データ分析の担当者が3名に増えたくらいの実感があります。

今は「採用率を高める最適の訪問回数や施策は何か?」などに着眼していますが、今後は視点を変え、訪問回数が少なくても採用に至ったケース等を分析していく予定です。また都道府県別の採用率分析、人員配置の最適化分析もおこなっていきたいと考えています。この他、将来的には営業以外の部門でもKIを活用できないか検討していく予定です。

営業数字とは、最終的には「信頼関係」のうえの結果だと思いますが、データの分析と活用によって、そのサポートを推進していきたいと考えています。

日本ケミファ株式会社

「KIを使って、ジェネリック医薬品の採用率を高めるためのデータ分析をおこなっています」

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