小山株式会社

小山株式会社 総合企画部 営業企画課、介護関連事業部 管理部管理課のお二人に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「社内4つの部署それぞれに分析チームを設け、データ分析に取り組んでいます」

小山株式会社

小山株式会社は各種事業者向けの寝具、リネンやユニフォームなどのリース、販売を主事業としています。
近年はITソリューション事業も展開し、医療・介護業界の課題解決に取り組んでいます。

創業 1893年
年商 286億円
従業員数 660名

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

小山の概要 - 貸し布団業からITソリューションへ

小山の概要を教えてください。

小山は主に医療機関や福祉施設などが必要とする周辺業務をタイムリーにご提供することで成長してきた会社です。

創業は130年前、明治26年に溯り、当初は貸し布団業から事業を始め、昭和36年には、医療機関向け寝具リース事業で厚生省(現厚生労働省)の基準寝具業務認可第一号を取得しています。

近年はサイバー事業部を設けるなど事業のデジタル化にも努めています。これまで蓄積してきた自社のノウハウにIT技術を融合させたサービスを、医療機関や福祉施設などへ提供し顧客が主業務に専念できる環境をこれからも提供していきたいと考えています。

社内4部門に分析チームを設け、データ分析を推進

小山ではKIをどのように活用していますか?

当社では寝具リース事業部、医療福祉事業部、介護関連事業部の営業部門、そして総合企画部の計4部門それぞれに分析チームを設け、各チームごとに課題解決のためにさまざまなテーマで分析をおこなっています。

週に2 ~ 3回の頻度で会議を開き、分析課題の共有やデータ収集方法の討議をおこない、さらに営業部門からフィードバックを受けます。この他、隔週でキーエンスのデータサイエンティストを交えて定例会議を開き、データ分析のアドバイスなどを受けています。

KI導入の経緯

KI導入に至った経緯を教えてください。

当社では近年、デジタル化を進め、これに伴い、入手可能なデータの量と幅が広がりました。しかしデータ量の拡大が、分析の質の向上につながるまでには至らず、社内で検討した結果、やはり本格的なツールを採用するべきという結論に至りました。

さまざまな調査の結果、KIとめぐりあうことができました。デモによる説明や、キーエンス主催のセミナーなどを通じて理解を深め、これなら自分たちのやりたいことを実現できると確信しました。

その後、KIの導入について若手チームが経営陣に提案したところ、他社の成功事例に学んでみることは良いアイデアだと承認され、導入に至りました。現在は着実に結果を出すべく、チーム一丸となって取り組んでいるところです。

導入2週間後には実運用開始

KI導入後、どのぐらいの期間で運用開始に至りましたか。

KIを導入して2週間後には、早々に最初の分析を開始していました。その後、分析を進める中で、さらに高い精度のデータ分析を実現していくには、より幅広くデータを収集することが必要であることに気づき、製造、物流など他部門にも協力を仰ぎながら、分析対象となるデータの品質向上に努めました。

この経験を通じて、他部門に依頼する際は、まず自分自身がデータ構造をよく理解した上で、求めるデータは何かを的確に伝えることが重要だとわかりました。この点は、今後、KIの活用を通じデータ分析の文化が社内に浸透するにつれ、互いの視点も合い、全体として理解が深まる期待感があります。

分析チームは営業、企画、情報システムなど部門横断的に構成し、これが分析を早期に開始できた理由の一つとなりました。特に各営業部門のトップが自ら参画したことにより「営業現場からのデータ収集」「分析結果の営業現場への浸透」が円滑に進みました。データ分析の取り組みを通じて、部門の垣根を越えた協力意識が社内に醸成されていくのを感じます。

現場からもKIへ高い評価

使ってみてわかったKIへの評価をお聞かせください。

実は、とある営業担当者から「KIすごい」という声が届いています。これは、KIを使って顧客ごとの成約確率をスコア化したところ、実際の営業活動でも、そのスコア通りの結果となったことで生じた驚きの声です。現状KIは、運用開始後まだ数ヶ月であり、この状況が継続するかどうかは注視する必要があります。しかし、早期に現場の評価を得たことには、ひとまず安心しました。その他、KIは次の3点を高く評価しています。

  • 1.直感的に使える操作性
  • KIは、データ分析の専門知識がなくても直感的に操作できます。関数を使うときも、選択式メニューを選びながら一歩一歩進める形で入力できます。各関数の説明文もあわせて表示されるので迷うことがありません。KIは、ある程度パソコンが使える人なら、誰でも使いこなせるツールだという印象です。

  • 2.導入支援サイトが充実している
  • KIには、動画を中心に構成された導入支援サイト『KIサクセスサイト』があります。不明点からの逆引き検索も可能なので、求める答えに容易にたどりつけます。他のツールの場合、ネット検索などに頼ることが多く、また、説明が英語であったりしますが、KIは公式支援サイトの中ですべて完結しており、非常に便利です。
  • 3.機械学習によるデータ分析が容易に実行できる
  • 機械学習によるデータ分析「AFE」が簡単に実行できるのも良い点です。同じ水準の分析を人手でやるには相当な時間が掛かり、またミスも多くなるでしょう。一方KIを使えば数分で分析結果を導き出せます。分析はターゲティングまで一貫しており、現場ですぐ使える内容です。この機能はすべてのチームで活用しています。

データサイエンティストへの評価

担当データサイエンティストへの評価をお聞かせください。

非常に優秀な方だという印象です。データサイエンティストとの定例会議では、毎回限られた時間の中で、参加者から大量かつ多岐に渡る質問が出されます。しかしデータサイエンティストからは、どの質問にも素早く適切な回答が返ってきます。その他、会議での意見のすり合わせ、行動のリスト化、宿題の設定など、さまざまな支援があり、非常に助かっています。

ある時、データサイエンティストから「KIでデータ分析するなら、生データの改善まで視野に入れたほうがよい」とアドバイスがありました。現在データをKIに投入する前に「加工」という手順があるなら、それは元データに改善の余地があることを意味しており、ならば上流部分でデータ形式を改善すれば、加工の手順が消え、効率化につながるという指摘でした。このアドバイスは特に役立っています。

ハイパフォーマーの育成にも活用していきたい

今後の展望をお聞かせください。

KIはあくまでもツールです。KIをどういうテーマに利用し、活用するかは各社のノウハウにかかってくると思います。KIで得られた結果からPDCAを繰り返し回すことにより、さらに有意義な情報が得られるよう、検証を重ねていきたいと思います。加えて今後はデータ分析を高い成果が出せる社員(ハイパフォーマー)の育成にも活用していきたいと考えています。優秀な社員の行動分析をおこない、その経験や考え方、感覚の傾向をデータで表現し、新入社員や中途社員など他の社員の参考材料として共有できるようにし、さらに人材採用そのものの改善にもつなげていきます。

小山はひきつづき、130年の歴史を通じ培った強みと、データ分析など新しいことに挑戦する精神との2軸を生かした両利きの経営を目指しています。キーエンスには、ひきつづきデータの活用について、高い技術、製品、サポートを通じて支援いただくことを希望いたします。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

小山株式会社 本社外観
個性的な打ち合せスペース

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「社内4つの部署それぞれに分析チームを設け、データ分析に取り組んでいます」

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