株式会社琉球銀行

株式会社琉球銀行 営業統括部 営業企画課 上席調査役 眞榮平政史氏、調査役 上原真哉氏 行員 田中志枝氏に、KIを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました。

「データ分析を通じて、数字に対する新しい意識や感覚が醸成されてきました」

株式会社琉球銀行について

株式会社琉球銀行は、沖縄県那覇市に本店をおく第一地方銀行で、沖縄県の指定金融機関です。店舗数、預金残高ともに沖縄県で第一位、沖縄本島のほかにも、東京、石垣島、久米島、宮古島などにも支店を配置しています。

設立 1948年5月1日
預金量 2兆8,505億円
貸出残高 1兆9,031億円
従業員数 1,381名

(2024年3月31日現在)

※この事例に記述した数字・事実はすべて、事例取材当時に発表されていた事実に基づきます。数字の一部は概数で記述しています。

活用状況・課題・効果

活用状況

  • ・法人・個人の入出金明細等のトランザクションデータや契約情報・年代別データ・外部統計データ等の多岐に渡るデータを使用して分析を実施している。
  • ・地域の多様な属性の顧客に向けての商品、サービスの効果的な告知を実践している。

導入前の課題

  • ・従来は経験と勘による仮説構築、行動が多く、仮説の正しさを検証することが課題であった。
  • ・データ分析の重要性は以前から認識していたが、実際に分析を業務に活かすまでに至っていなかった。

KIへの評価、導入効果

  • ・KIは操作性が優れており、担当者が気軽に分析し、施策を実行し、結果を見て、PDCAを回していくことができる。
  • ・簡単な操作で初心者でも短時間で活用でき、動作も高速でデータ分析に向き合うことができるようになった。
  • ・キーエンスのデータサイエンティストは金融業界の知識も豊富で、アドバイスも的確で大変有益なサジェスチョンをいつもいただいている。

リレーショナル分析、顧客セグメント分析などにKIを活用

琉球銀行ではKIをどう活用していますか?

KIは主に本部の企画業務で活用しています。現在、法人、個人の顧客について、入出金などトランザクション情報、商品契約情報、年代別データ、カレンダーデータ、外部統計データなどを自動蓄積しています。これらデータを相互に掛け合わせたリレーション分析、顧客セグメントの作成、そのセグメントを使った商品分析などを通じ、市場特性に応じた柔軟な戦略を立てていきます。

たとえば投資信託業務では、見込み客を傾向分析してターゲットリストを作成し、優先順位の高い順に電話やダイレクトメールを通じて接触していきます。

現在、データ分析は営業統括部が主導して推進していますが、各部門の操作スキルや意識・理解度を見ながら、今後は徐々に現場に展開していく見込みです。

データサイエンティストとは月次で定例会を開いています。営業統括部、推進部署を中心に10名近くが参加しています。当初は営業統括部のみ参加していましたが、他部門にも情報提供するうちに、他部署からの参加者も次第に増えてきました。

法人顧客と個人顧客のセグメント分析は完了し、次はその分析結果をどうチャネル戦略に活かしていくかを現在、検討中です。お客様は接触形態ひとつをとっても、自宅に訪問されることを好む方、そうでない方、アプリですべて完結したい方等、さまざまです。顧客ニーズに沿った形で提案活動につなげていくか、どの地域にどんな属性の人々がいるのか、そこに商品、サービスをどう効果的に告知するかなどを考え、今後は店舗戦略・人員戦略につなげていきます。

分析対象となるデータは数百万件におよぶ膨大なものであり、これを連携させ分析するツールであるKIには、行内から大きな期待が寄せられています。

使いやすさ、導入しやすさを高評価

KI導入の経緯を教えてください。

データの重要性は以前から行内で認識されていましたが、実際に分析結果を業務に生かすまでに至っていませんでした。従来は「契約につながるパターンはおそらくこう」のように経験と勘で仮説を立てて行動するものの、その仮説の正しさを検証することは困難でした。

また当時すでに高機能の統計分析システムを導入していましたが、そのシステムは、ターゲットリストの抽出など現場寄りの作業をおこなう機能が不十分なこともあり、これを補う必要がありました。

この状況を改善するべくデータ分析ツールの導入を決め、KIをはじめ数製品を比較検討しました。多くのシステムは活用するのに、ある程度の専門知識が必要で、専門の担当者を1~2名配置する必要があり、これは当行にとって困難なことでした。そうしたツールは、導入当初、特定の誰かが旗振りして導入し、導入後もその人が積極活用したとしても、その人が異動すれば、それに伴いツールも使われなくなっていく、そんな流れになりがちです。

一方、KIは操作性が優れており、本部の担当者が自分の時間を使って気軽に分析し、施策を練り、すぐ実行、その結果を見てPDCAを回し、次の施策に移る、そんな運用が可能でした。またサポート体制についてもWeb上のサポートサイトやデータサイエンティストの伴走サポートなど充実しており、これなら異動で人が変わっても継続して使っていけると期待できました。またKIは金融機関で豊富に導入事例があることも好印象でした。

比較検討の結果、KIならば属人的な熱意や能力に依存することなく、継続して使っていける、また他システムに比べ教育の手間も少ないという結論に達し、KIの導入を決めました。

データ分析の推進から生じる、新しい意識、新しい感覚

KI導入後によくなった点、変化した点を教えてください。

KIを導入したことで、行内に散在していたデータが集中的に収拾、整理されました。そして職員それぞれがそのデータを使えばマーケット分析・セグメント戦略の策定・営業効率の改善が可能であると理解しました。

キャンペーンなど各種施策を企画する際もいきなり行動に移るのでなく、いったん立ち止まり、まずデータ分析をおこない、リストを作ってそれからはじめて実行に移す。実行後は必ず結果を検証し、PDCAを回す、そのような形に変わりました。

最近は行内の各部門から頻繁に相談が来ます。相談の内容に応じ、最適のサポートができるよう心がけています。場合によってはマンツーマンで相談にのっています。いま行内では、会議での会話でも「KI」という単語がデータ分析を象徴する用語になりつつあります。

KIは動作が高速なので、データ分析に要する時間も以前に比べ、大きく短縮されました。Excelでの分析ではあまりに時間がかかりすぎて途中でやめることもありましたが、今はそうした中途停止はありません。

画面が分かりやすいのも良い点です。リレーションの設定でも、見た感じだけで操作すれば、イメージ通りの結果画面が表示されます。ターゲットリストをつくるときもスコアが一目ですぐ分かります。また分析の途中でも点数を絞れば、それに該当するリスト情報が分かる、つまり、今やっていることが大きく間違っていないことを確認しつつ作業が進められます。直感的な操作が可能なのは、KIの優れた点です。

「データ分析」という作業は、未経験の人間にとっては、そう聞くだけでやりたくない、触りたくない類の作業です。でもKIなら、ちょっと楽しそうだな、やってみようかなという気になれる。だから最初の一歩が踏み出せます。それからハードルが高くなったとしても、その時はデータサイエンティストやeラーニングのサポートを頼ればよいだけですし。

キーエンスのデータサイエンティストは金融業界の知識も豊富で、基本的なところから細かい点まで幅広く相談できます。セグメント戦略の策定、チャネルの選定についても、他の事例などさまざまなアドバイスをいただき、それを通じてデータ分析の基本的な考え方が身につけられます。データサイエンティストとの定例会に参加している行員は、データリテラシーが確実に向上しているように思います。

ターゲットリストを作成しながら、今まで自分では考えることさえない意外な結果が出たときは、こんな数値や項目が、ここまで結果に影響するのかと驚きました。例えば、投資信託の購入者の傾向を分析した時、「カードローンを使ったことがある」という属性が上位にありました。投資信託をするような人はカードローンには関心がないのではないかと思っていたのですが、違いました。この感覚は今後の自分の仕事に活きてくるでしょう。

データ分析への心理的ハードルを下げてくれるツール

皆さんにとって、KIはどんな存在ですか?

KIは「データへの意識を変えてくれるツール」です。データ分析への心理的、物理的なハードルを取り除いてくれる、「データ分析が自分にもできそうだな」と思わせてくれる存在です。

AFE(機械学習)、それによるターゲットリスト作成、要因分析、マトリックス分析、これらKIの機能をフル活用し、さらに自行のデータ分析を深めていきたい、そして単なる前例踏襲でない、データに基づく、顧客本位のサービスを追求していきたいと考えています。

株式会社琉球銀行

「データ分析を通じて、数字に対する新しい意識や感覚が醸成されてきました」

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