現在、KIにより、要因分析機能を活用し、加入者の深堀り分析をおこなっています。
サービスごとの契約数を知るような単純な集計であればExcelでも十分ですが、弊社の場合、テレビ、インターネット、固定電話、携帯電話、動画配信など複数のサービスがあり、各サービスの中でさらに細かいコースに分かれています。この細かい分岐をふまえた分析はExcelでは追いつかず、KIを導入して大幅に可視化することに成功しました。
また従来は、一年を終えて数字を振り返ればなんとなく微増してはいるものの、どれが減ってどれが増えてといった内訳が、しっかり把握できていませんでした。やむなく半年に一度、手作業で内訳を分析しようとするものの、その頻度ではPDCAを回すのは難しい。
これからはKIを使って、様々なデータを定点観測し、四半期ごとに傾向を探り、社内にある課題・問題の「根幹要因」を認識していくことができます。
まずマトリクス分析を使い現状を徹底的に可視化します。そこから要因ツリーを使って数値の増減の原因を特定します。その分析を通し、AFE(機械学習)機能を用いて近い将来、解約する可能性の高い顧客の特性を把握し、上位からターゲティングした上で、何らかの形で接触し、アップセル活動や解約防止活動につなげていきます。
現在、キーエンスのデータサイエンティストとは定期的に会議の場を設けています。まず私たちが、今こういうデータがあり、それを使ってこうしたい、それにはどうすればよいか、と相談します。するとキーエンスから、こう並べ替えて、フィルターをかけてください、マスター作ってくださいなど、具体策の提示があります。定例会を実施するたびに、参加メンバーの意識やスキルが上がってきているのを実感しているところです。
KIを導入するにあたり、まずデータの整理・整形が必要になりました。古くて使ってない情報、以前のサービス名の名残、期中で契約が変わった時の区切りの問題など、修正すべき点が多かった。そこをキーエンスの指導を受けながら、整理していきました。
ただデータ形式の問題は、KI内部での変換ルールを一度確立してしまえば、あとは自動処理で済みます。以前に比べ、前処理や加工にかかる負担も、随分と楽になった印象です。