とをしや薬局ではKIを、POSレジのデータ解析と、それに基づく販売促進企画の策定に活用しています。主に、本社の商品部門(いわゆるバイヤー)が使っています。
KIによるデータ解析を通じて、「どの商品が、どの店舗で、どんな顧客に、どんな売れ方をしているのか」を把握します。先月、あるいは昨年同時期との比較、メーカー間比較、店舗別、性別、年齢層別の比較など、分析の切り口や軸は多岐にわたります。メーカー側が見込んでいる顧客像と、実際に購入している顧客像との差異も分かります。
各店舗の責任者は、分析結果から自店舗と他店舗を比較し、「この商品、自店舗でだけ売り上げが伸びていない」などの事実を認識します。早く把握できれば、それだけ早期に手を打つことができます。
本部側も対策に参加しています。例えば仕入れ元であるメーカーに対し、「いま弊社の中で、御社製品の売れ行きが芳しくない店舗がいくつかあります。それらの店舗で、御社製品のサンプル配布を集中展開したいのですが」など提案していきます。数値に基づく話なので、地に足のついた提案となります。
もちろん、提案がすんなり受け入れられないケースもありますが、そこを歩み寄って、メーカー側の意見も聞きながら施策を形にしていく。この過程でも、データが非常に役立ちます。
弊社では、KI機能の中でも「要因分析」を積極的に活用しています。弊社で保有している様々なデータから、課題点や改善したい点を抽出し、その要因を深堀り分析していくのです。メーカーとの商談の際は、その「要因分析」の画面を共有し、前提情報を数字で認識合わせしたうえで、こちら側の企画を提案します。
「要因分析」機能には、説得力があると実感しています。メーカーの担当者が「こんなに深く売上状況を見ているのですか」と驚かれることも、少なからずあります。
他、KIは先ごろ導入したレシートクーポンの分析にも活用しています。KIを導入してすぐに、このシステムはレシートクーポンと相性がいいのではと気づきました。そこで以前から関心のあったレシートクーポンのシステムを本格導入し、KIとともに活用を開始したのです。